
一方、脂肪を多く含む動物性の食品の中にも、実は比較的脂肪が少ないものがあります。例えば魚類ではカワハギ、アンコウ(肝を除く)、スケトウダラ、カサゴ、キス、カツオ(春)、カレイ、ヒラメ、スズキ、シラス、ホッケ、トビウオ、キビナゴ、カンパチ等が挙げられます。特にスケトウダラのような「白身魚」は高蛋白な上、全体として脂肪が少ないです。また海産物の中では貝類・甲殻類等も全体として高蛋白で脂肪が少なく、タコ、イカ、アサリ、ハマグリ、シジミ、エビ、カニ、サザエ、ホタテ、カキ等が挙げられます。ただし海産物は全体として塩分も多いので、カリウムを意識的に摂取したり、運動を行って発汗を促す等、別の意味での注意は必要でしょう。
また肉類の中でも、特に「豚のヒレ肉」は最も結合組織・脂肪が少なく、蛋白質が豊富で肉質が非常に柔らかいという特徴があります。欠点として1頭から取る事のできる量が少なく非常に高価ですが、脂肪を避けるという意味では究極の食品です。更に鶏肉はいずれも脂肪が少なく(皮・手羽先は除く)、中でもササミは殆ど脂肪が含まれていません。そのため味は淡白ですが、豚のヒレ肉と比べれば非常に安価、かつ蛋白質も豊富です。
ちなみに豚ヒレ肉の次点で脂肪が少ない肉類は「砂肝、各種レバー、豚コブクロ、牛コブクロ、牛センマイ等」があります。ホルモン系と聞くと脂肪が少ないイメージを持っている人も多いですが、「肉類の中では少ない」だけであって、植物性の食品と比べれば実際には脂肪が多く含まれているものがあります。もしホルモン系を食べるのであればコブクロやセンマイ、あるいは鳥系の肉に限定して食べるようにすると良いでしょう。