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2018年5月28日月曜日

遺伝子組み換え=体に悪い・・・どうして?

遺伝子の変化は長い時間をかければ自然にも起こる事で、そうやって動植物はここまで進化してきました。それを人の手によって操作するのがいわゆる「遺伝子組み換え」です。

遺伝子を組み換える事によって得られるメリットは、そのように自然では長い時間をかけてでしか変化しない遺伝子を人為的に変化させ、進化する時間を短縮させる事ができるという事です。例えば通常なら「甘い果実だけを残して間引く→その種のみを埋める→それを繰り返す→甘い果実だけになる」という過程が必要ですよね。しかし遺伝子を操作すれば最初からその甘い果実を作る事ができ、過程を大幅に短縮する事ができるのです。他、果実を大きくしたり、甘くしたり、気温の変化や病気に強くしたりなど「人間にとって都合の良い変化」を自由自在にもたらす事ができます。

一方、我々にとっての直接的な害を考えてみると、例えば「農薬に耐性がある」という植物を作った場合、別の言い方をすれば、その植物は「農薬さえ使ってしまえば容易に大量栽培する事ができる」という事です。そのため大量に農薬を使いがちで、その植物を栽培する周囲にある生態系への影響はもちろん、それを口にした我々の健康への害が懸念されます。また「今までは吸収・利用する事ができず、そのまま排出されていた毒性を持つ成分」も吸収できるようになる可能性があり、それによる健康への害も懸念されます。尚、遺伝子の組み換えは全て「人間のため」という身勝手な都合によるものですから、倫理的に「何となく嫌」というのも理解できます。

ただし例えば細菌に強い植物を作る事ができれば、食中毒など我々の様々な健康リスクを抑える事もできるでしょうし、有害な成分を発生させないように作る事ができれば、今まで食べる事が難しかったものを美味しく食べる事ができます。またビタミンやミネラルなど栄養価を高める事もできるでしょうし、逆に含まれる糖や脂肪の量を減らす事もできるはずです。そう考えると「遺伝子組み換え=悪」とも言えないのではないでしょうか。そもそも水だって大量に飲めば健康リスクになる事がある訳で、個人の自由で選べば良いのではないでしょうか。もちろんそれらの理由も全て人間の都合ですけどね・・・。

ちなみに日本では遺伝子組み換えに関する食品表示義務(大豆やトウモロコシなど一部の食品と、それを原材料にする一部の食品)があるので、遺伝子組み換えをされたものとそうではないものとでは、ある程度見分ける事ができます。しかし表示義務がないもの(醤油・植物性油・コーンフレーク・異性化液糖等。ただし企業によっては公開している事がある)も当然あるので、加工食品を利用している限り、遺伝子を組み換えた食品を避ける事は困難です。もちろん当の日本では遺伝子組み換えによる商業栽培は殆ど行われていないので、「日本原産の材料のみを使った商品を選ぶ」あるいは「日本原産の食品のみを使って料理を作る」という事をすれば、遺伝子組み換えされたものを口にするリスクは抑える事ができると思われます。しかし何度も言うように、遺伝子組み換えだから危険、天然だから安全なんて言い切る事はできません。