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2018年5月24日木曜日

どうして心臓は勝手に動く事ができる?

心臓には「心筋」と呼ばれる特別な筋肉があります。心筋は腕や足などに存在する骨格筋と同じ「横紋筋」ですが、他の筋肉とは違って自分の意志では動かす事ができず、脳からの命令がなくても自動的に動く事ができます。これは何故かというと、心臓の中には自発的に電気信号を発する事のできる細胞が存在しているからです。通常の骨格筋にはそれがありませんから動かすには脳からの電気信号が必要なのです。ちなみにその電気信号を発する細胞の代わりとなるのがペースメーカーです。

血液は心臓で作られている訳ではなく、骨髄で作られています。その骨髄で作られた血液が心臓のポンプによって循環しているのです。また心臓を動かすためのエネルギーもその血液を通して送られているため、体のどこかで大量の血液が失われたり、心臓の血管が正常に機能しなくなると心臓の筋肉を動かす事はできなくなります。それが「心停止」です。心臓が動かなくなった時に行う心臓マッサージは元々体に残っている血液を循環させ、脳や心臓などの細胞をできるだけ延命させようとする事、電気ショックは動かなくなった心臓の筋肉に電気信号を与え、再び自発的に動かそうとする事が目的です。

尚、「心臓は自分の意志ではコントロールできない」と言いましたが、完全にコントロールされていない訳ではありません。例えば恐怖や怒りを感じたり、緊張したり、驚いたり、あるいは体調が悪化した時などでは心臓の鼓動が速くなる事がありますよね。そのように感情や体調によって心臓の鼓動の速さは変える事ができるのです。それを利用すれば、例えば意図的に恐怖体験を思い出す事で心臓の鼓動を早くしたり、深呼吸をして気持ちを落ち着ける事で心臓の鼓動を緩やかにする事もできます。すなわち心臓の動きを完全にコントロールする事はできなくても、自分の意志でコントロールしようと努力する事はできるのです。