メッセージボード

※当ブログを応援して頂ける方はクリックだけでもお願いします→通販サイトAmazon

2018年5月26日土曜日

どうして毎日お風呂に入る必要があるの?

おそらく殆どの日本人が「毎日夜にお風呂に入る(浴槽に温水を溜めて浸かる)」という習慣が当たり前だと考えていますが、日本以外ではそうではありません。特に欧米諸国では浴槽に浸かるという習慣がない人の方が多く、シャワーで済ましてしまう事が殆どだそうです。日本人のように浴槽に全身浸かれば手の届きにくい背中や股間付近など溝となっている場所の皮膚を柔らかくする事ができ、シャワーによる洗い流し効果が上がります。そのため毎日浴槽に浸かる事は非常に清潔的と言えると思います。一方、シャワーだけでは水に触れている時間が短くなり、皮膚表面が柔らかくならないまま終わってしまいます。そのため自分では綺麗に洗い流したと思っていても、背中や溝となっている場所はあまり洗えていない事が多いのです。欧米人は日本人よりも体臭がきついとよく言われますが、それはそういった理由からの洗い残しが原因の一つ(その他ジャンクフードと植物性食品の量等)となっているかもしれません。

しかし実は現在から数千年前の古代文明の時代に、温水または冷水を利用した公衆浴場が既に存在していたと言われています。つまり温水または冷水を浴びたり浸かったりする文化は、その時代から一般人に受け入れられていたのです。またスポーツ施設に併設された浴場は「心と体を清める」という今で言う「スポーツマンシップ」のような考え方の元になったとも言われています。しかし宗教・安全(男女混浴+裸だったため好ましくないとされた)、衛生(流行り病やそれに関する噂)等の観点から、時代が進むにつれて徐々に廃れていったそうです。

当の日本においては仏教の伝来(記録上では飛鳥時代の西暦552年頃とされている)と共に「体を川や滝などの水で清める」という部分から伝わったと考えられています。そしてそこから少し進んだ奈良時代にようやく風呂の原型が生まれます。ただし当初作られた風呂は実際に水を浴びる訳ではなく、薬草などを溶かした湯を沸かし、その蒸気を浴場内に充満させるいわゆる「蒸し風呂(サウナ)」がメインだったそうです。もちろん浴槽に浸かる形式もあったのですが、蒸し風呂とは全く別物という扱いをされており、元々「風呂」という言葉は「蒸し風呂」を指す言葉でした。それがいつ頃(少なくとも江戸時代には庶民の間に定着)から現在の形式になったのか定かではありませんが、時代が進むにつれてその2つが融合し、現在の風呂になったと考えられます。

その他、日本は水が資源として豊富に存在する国であり、一般家庭でも水を確保するのが容易だったという事も関係しているでしょう。気温が年中高く雨が降らないような国では水は貴重な資源なので、毎日お風呂に入るためだけに水を使うのはもったいない(川や湖があればそこで水を浴びれば良い)と感じる人が多いようです。また年中気温の低い地域ではそもそも汗をかかないので、体を温める目的でたまに温水に浸かる事はあっても毎日は浸かりません(やはり液体の水は貴重)。