指紋は人それぞれ異なる形・模様をしており、世界中どこを探しても同じ人は存在しないと言われています。親とその子、あるいは同じ民族同士では遺伝による影響を受けて似た形・模様になる事がありますが、やはり全く同じになる事はありません。また自分一人の指紋を見てみても、手足左右10本の指それぞれの指紋も異なるため、その組み合わせを含めれば同じ指紋を持つ人の確率は更に下がる事になるでしょう。
そして同じ遺伝子を持つとされる一卵性双生児すなわち「双子」ですが、例え双子であっても指紋は異なります。これは母親のお腹の中にいる時(2つに分裂した後から)の成長の違いによって生まれるとされており、遺伝子が同じ双子であるのに指紋だけは生まれつき異なるのです。また例えば指先を使う仕事をしていて指が太くなっていれば、指紋の線の間隔が広くなるという事があり得ます。指紋の基本的な形や模様に関しては生まれた後の環境で変化する事はありませんが、そのように遺伝以外の影響も受けるため、例え双子でも同じ指紋になる事はないのです。
尚、指紋は滑り止めのような役割を果たしており、実際に人間以外の動物(ゴリラ・チンパンジーなどの霊長類、その他ネズミやコアラ等、特に指で物を掴む種に見られる)にも存在し、その役割を果たしています。しかし「そもそも何故指紋が存在しているのか」「何故指紋は同じものが存在しないのか(前述の通り遺伝による影響は受ける)」についての明確な理由は分かっていません。
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