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2018年5月14日月曜日

何故人は悲しくなると涙を流す?動物は流さない?

涙とは瞼の裏側にある涙腺から分泌される体液の事で、悲しい時に限らず、怒った時、嬉しかった時、大笑いした時、痛みを感じた時など、感情が高ぶった時にも出る事があります。また涙はアクビをした時に出る事がある他、花粉症や乾燥などで目が痒くなった時、目に異物が入った時にも出ます。それによって目を清潔に保つ事ができるのです。

人間は動物とは違って「悲しい時に涙を流す」事ができます。もちろん動物も自分の目を守るために涙を流す事はできますが、どれだけ頭の良い猿、鳥、象のような動物であっても感情的に涙を流す事はなく、感情の変化から涙を流すのはおそらく人間だけです。前述のように動物には恐怖という感情はあって、それに対して強く拒否するような行動を取る事はあっても悲しむ事はできないのです。これは人間とそれ以外では圧倒的に知能の差がある事はもちろんですが、生活している環境が違う事も大きく関係しています。いくら「悲しさ」を表現して相手に同情を求めても、弱肉強食の世界では相手だって生きるのに必死なのですから、そのような世界が続いている野生動物にとって「悲しい」という感情は何の意味も持ちません。意味がないからこそ「悲しい」という感情がないのです。

では、何故人間は悲しくなると涙を流すのか?についてですが、これは私は「他者へのアピール」という説が一番有力だと考えています。つまり「涙」というのはコミュニケーション手段の一つであり、文字やジェスチャーなどが存在していない時代から存在している、自分の感情を伝えようとした名残だと思っています。これがあれば相手が悲しんでいるかどうかを一発で知る事ができ、同族間の無用な争いを避け、またお互いに協力する事ができますよね。特に人類は一人で何かをする事よりも集団で何かをした方が効果的という事を学習していましたから、それを優先した結果として他者と同調するための感情が生まれ、自分はもちろん種としても生存する可能性をより高める事ができたのではないでしょうか。尚、その他では「興奮した際に生まれた物質を体の外へ排出しようとする説」「悲しみというマイナスの感情から目を背けようとしている説」などがあります。