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2018年5月19日土曜日

汗疹(あせも)・・・何故起こる?

いわゆる「あせも」は正式には汗疹(かんしん)と言います。汗疹は通常の皮膚炎のような湿疹ではなく、実は汗疹自体は皮膚の炎症ではありません。原因は大量発汗の際に汗腺から上手く汗が出ず、それが皮膚内に漏れ出る事で発症します。皮膚の浅い場所では水疱となり痒みは出ませんが、皮膚の奥で起こった場合には湿疹が伴い、痒みをもたらします。掻きむしれば表面が炎症を起こしたり細菌が増殖する事があり、他の部位に「飛び火(伝染性膿痂疹)」をする事もあります。人によっては浴槽で温かいお湯に長時間浸かる事で体が痒くなる「温熱蕁麻疹(血管拡張作用のあるヒスタミンが漏れ出し特定の場所へ集中する事による)」、あるいは発汗を促す際の刺激によって蕁麻疹が出る「コリン性蕁麻疹(発汗を促すアセチルコリンの刺激によるが、発汗がなくても起こる事がある)」という別の症状が出る場合もあります。

対処法としては「小まめに汗を拭く」「涼しい場所で汗を引かせる」「冷房を使ったまま寝る(睡眠時に無意識下で汗をかくため。ただし直接体に冷気を当てない事)」「患部を冷やす」「敢えて風呂に入って汗腺を開く(ただし長風呂は逆効果)」「風通しを良くする」「通気性の高い服を着る」「弱い市販のステロイド軟膏を塗る(難治性ではないので弱い塗り薬でもすぐに治まる)」等が挙げられます。

ちなみに「痒み」の原因は様々で、異物との接触の他、自分自身がきっかけになってしまう事もあります。汗疹もその代表的な症状の一つで、これは急激な気温・体温の変化と汗の排出が上手くできない事で起こります。更にそれを悪化させるのがストレスなどの心理的な要因、栄養・睡眠不足、血行不良・貧血などです。これらは汗疹に限らず「痒み」を引き起こしやすくし、皮膚疾患を悪化させると言われています。

尚、患部を掻いて赤くなるのは、皮膚の表面近くにある毛細血管が拡張され、血流が増えるからと言われています。その際、強く掻きむしるとその毛細血管が擦り切れ、血液の色がより強く出て赤色になります。場合によっては外へ出血するか、内側に内出血を起こしますが、そうして内出血を起こした場合、皮膚を通す事で青~紫色に見えます。血管内を流れる血液は皮膚が薄いと赤く見え、皮膚が厚いと青く見えるのです。