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2018年5月11日金曜日

スイカやブドウの種が原因で盲腸になる?

虫垂炎、いわゆる盲腸とはリンパが存在する器官であり、免疫機能に関わっていると考えられています。虫垂炎はその虫垂において何らかの原因で細菌が増殖し、炎症を起こす症状の事を言います。悪化すると周囲の細胞を壊死させたり、膿などが腸へ広がって炎症を拡大させる事があり、酷い場合には死に至る事もあります。

スイカやブドウの種はかなり頑丈で、噛まずに飲むと消化されないまま腸へ運ばれます。よってそれが虫垂炎の原因になるように思ってしまいますが、通常は後ろの便や腸自体の活動によって押し出されるので、種が虫垂周辺で長時間留まる事はまずありません。尚、種を噛んで食べると消化できるようになります。栄養価は高くなく害も特にありません。

ちなみに虫垂は草食動物では食物繊維であるセルロースなどを分解する微生物が豊富に存在する場所であり、必要不可欠なものです。しかし肉食動物や人間ではその必要がないため退化しており、現在では殆どその機能がありません。一方、その虫垂は「盲腸から出ている細長い器官」の事であるため、正しく言えば「盲腸=虫垂炎」ではありません。これは医学がまだ発展していなかった頃、虫垂炎の診断が遅れた事で盲腸を摘出しなければならなくなった事に由来しています。