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2018年5月15日火曜日

何故カルシウムが足りないとイライラするの?

血液中のカルシウムの濃度が低くなるとその分だけ骨のカルシウムを溶かして利用し、逆にカルシウムの濃度が高くなれば骨に使う事で濃度を下げます。実は普段からそのようにして血液中のカルシウムの濃度を一定に保ち、必要に応じて循環させて利用しているのです。

カルシウムは当然骨に多く存在していますが、骨以外では脳や筋肉などの神経伝達にも利用されています。ですので血液中のカルシウムの量が減ればカルシウムが必要な場所へ必要な分だけ送る事ができなくなり、神経伝達がスムーズに行われなくなる可能性があります。その結果としてイライラする事があるのです。しかし骨に含まれるカルシウムの量は非常に多いため、ちょっとやそっとカルシウムが不足したぐらいで血液中のカルシウムの量が減る事はありません。むしろ血液中のカルシウムの量が減っているような状態では、既に骨がボロボロになっていたり、筋肉の収縮がスムーズに行われず上手く体が動かせなくなっており、イライラする事よりよほど深刻な状態になっているはずです。

尚、イライラを抑えるためには神経が過敏になる原因自体を取り除くか、既に興奮状態にある神経を抑える事が重要となります。特に「その場の環境を変える(イライラさせる対象が近くにあるならば離れる、それが行動ならばやめる)事」「好きな事をして時間を忘れる(またそれを終えた後イライラする事を思い出さない)事」「糖質と糖の代謝に関わるビタミンB1を摂取する事」「抑制性神経伝達物質GABAの合成に関与するビタミンB6を摂取する事」「カルシウムの代謝に関わるビタミンDやビタミンKを摂取する事」「鉄、ビタミンB12、葉酸などを摂取する事(脳の酸欠予防)」などが重要です。これによって神経の興奮を抑え、ストレスを軽減させる事ができます。カルシウムを摂取する=全く効果がないとは決して言いませんが、微々たるものと考えるべきです。

ちなみにイライラを抑えるとよく言われるアミノ酸の「トリプトファン」ですが、トリプトファンは睡眠の深さに関わるメラトニンの材料にもなりますが、心身を覚醒させるセロトニンの材料にもなるので実はどちらとも言えません。またコーヒーなどに含まれるカフェインにも興奮作用があるので同じです。尚、アルコールはGABA受容体に作用し、イライラを軽減する事ができます。これがストレスをアルコールで埋め合わせしようとする原因の一つです。ただしアルコールには依存性があり、長期的な多飲による臓器への負担が大きいという欠点があります。健康のためにはアルコール以外でストレスをコントロールしなければならないでしょう。