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2018年6月9日土曜日

赤い炎と青い炎、どうして温度で色が違う?

燃える事のできる対象物(燃料)の温度が上昇していくと、次第に周囲の酸素と反応して熱や光を発するようになります。これを「燃焼(熱の出る酸化反応の事)」と言い、その時に出るのが火あるいは炎です。燃焼は熱をきっかけにして対象物を酸化させ、より安定化した物質へと変化させる反応です。しかし物質を安定化させるには余分なエネルギーを外へ排出しなければならず、それが熱や光になるのです。つまりエネルギーがあるほど激しく燃焼し、外に発する熱や光も多くなります。

例えば木が燃える場合を考えてみますが、木を熱していくとまず木に含まれている水分が蒸発し、それと共に木に含まれていた成分がガス(メタンなど燃えやすいガスが発生するため)として発生します。それと木に含まれる炭素が燃料となり、それらが酸素と結合する事で燃焼、余分なエネルギーが熱や光となって外へ排出されます。つまり木の周囲にある酸素の量、木に含まれている燃料となる成分、そして単純に燃料となる木の量によって「燃えやすさ」は大きく変わります。しかし燃焼する際に木の周囲や内部へ酸素を送り込む事ができる場合は別として、通常木が燃焼する際には燃料の量に比べて酸素の供給が十分でない場合が殆どです。酸素の供給が不十分な場合、例え燃料があっても燃焼が十分に行われず、いわゆる「不完全燃焼」の状態になります。不完全燃焼になると炭素の微粒子である「スス(煤)」ができ、実はこれが熱せられる事で「明るい赤色」を発しているのです。ちなみに不完全燃焼では「二酸化炭素」ではなく「一酸化炭素」が発生します。

一方、キッチン等にあるガスコンロでは燃料となるのはメタンやプロパンなどの気体です。それらのような燃えやすいガスも不完全燃焼の状態では同じように赤い炎になりますが、ガスコンロでは効率良く熱を発する事ができるよう、燃料の量に応じた酸素の量を供給する機能が備わっています。そのバランスが整っている事で完全に近い状態で燃焼させる事ができ、炎の色は赤ではなく青になります。尚、この青色も「燃焼した際に発生した不純物が熱せられる事で発する色」です。確かに効率良く燃焼していて温度も高いのですが、温度が高いから青色なのではありません。宇宙に輝く星が温度によって色が変わる(赤→橙→黄→白→青の順で温度が高い)のとは別の話です。

尚、そのまま木を燃焼させていくと次第に黒くなっていきます。この際には木に含まれていた炭素化合物と空気中の酸素が結合する事で二酸化炭素が発生します。一方、酸素と反応しなかった炭素化合物は熱によって分解・気化し、気化しなかった一部の炭素分が残ります。これによって「炭」ができます。炭と聞くと燃焼しづらいように思いますが、炭に含まれる炭素と空気中の酸素が結合する事で熱や光を発するので燃焼させる事ができます。炭を燃料に使う事ができるのはこれがあるからです。
2018年4月15日日曜日

どうしてドライアイスに触るとヤケドするの?

ドライアイスに触れた際に起こるヤケドは、高い温度に触れた際に起こる「火傷」ではなく、低い温度に触れた際に起こる「凍傷」の一種です。凍傷とは体の中にある水分が凍る事によって起こる諸症状の事です。特に血液が凍るとそこから先の細胞への血流が断絶され、それが続けば細胞はやがて壊死し機能を失います。また水分が凍った際には結晶化し、その結晶の棘が健康な細胞を傷つけてしまいます。ドライアイスに触れた際の指先でも、ごく局所的ではありますがそれが起こっているのです。

尚、手で触れたドライアイスを「冷たい」と感じる事ができるのは、体の表面及び体内の温度が下がる事を知覚しているからです。例えば液体窒素のような極端に温度差がある場合では、冷たいや寒いなどと感じる前に細胞が凍った際の痛みを先に感じると思われます。しかし前述のように血液が凍って血流が断絶されれば、いずれその痛みを知覚する神経細胞も壊死し、最終的には痛みすらも感じなくなっていくはずです。ちなみにいわゆる「霜焼け」は1日の気温差及び皮膚表面温度の低下から来る血行不良により生じる炎症の事、またその霜焼けの状態で乾燥し皮膚が割れる事を「皸(あかぎれ)」と言います。

また温度は物質を伝います。つまりドライアイスはその温度を伝える空気、あるいはその温度に直接触れている指があるからこそ冷たいと感じる事ができるのです。空気がない環境ではドライアイスに直接触れなければ冷たいと感じる事はできません。同じく例えば宇宙は約マイナス270度ですが、宇宙には温度を伝える物質が殆どないので、例え裸でも寒いや冷たいなどとは感じる事はありません(塵などに直接触れてそれに体温が奪われる可能性はある)。
2018年3月28日水曜日

どうして酸に触れると火傷するの?

酸は皮膚から水(水素と酸素)を奪います。これにより木が燃える際に炭になるのと同じで、皮膚内の水素と酸素が奪われ、それにより炭素の割合が増え、皮膚が炭のように焦げた状態になります。これは熱による火傷ではありませんが、見た目は通常の火傷のように見えます。一方、強力な酸ではその酸が薄まる際に強い熱が発生します。この熱によっては通常と同じ火傷をする事があります。

尚、アルカリでは周囲にある水分と皮膚の蛋白質が反応する事で、蛋白質そのものが分解されます。よって強力なアルカリでは跡形もなく皮膚を溶かしてしまうでしょう。また強力なアルカリも酸と同じように、それが薄まる時に強い熱が発生します。これによりやはり通常の火傷をする事があります。

酸もアルカリもそれが薄まるか、水がなくなるまで反応が進みます。よって放置すればするほど被害が拡大しますが、酸やアルカリが薄まっていない状態で中途半端な量の水をかけても、前述のように熱が発生して余計に症状が悪化する事があります。また酸に対するアルカリ、アルカリに対する酸というように中和しようとしても、同じくそれぞれが薄まるまでに余計な熱が発生してしまいますし、強力な酸に強力なアルカリ、あるいは強力なアルカリに強力な酸を使用すれば、それぞれの酸とアルカリによってやはり余計に症状が悪化してしまうでしょう。基本的には「薄める」事を考えるのではなく、酸やアルカリを洗い流す目的で大量の冷水を使用するというのが、我々ができる唯一の対処法になります。