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2020年4月3日金曜日

お酒は何故体に悪い?何故二日酔いになる?

お酒に含まれているアルコールは、代謝される過程でまずアセトアルデヒドになります。このアセトアルデヒドには発癌性があり、細胞の正常な合成を妨げ、癌の原因になると言われています。特にアセトアルデヒドは胃腸だけでなく、喉などの粘膜からも吸収されるため、処理が追いつかず蓄積すると、咽頭癌、食道癌、胃癌、大腸癌などのリスクを高める事になります。

更にこのアセトアルデヒドはクエン酸を経て酢酸となり、最終的に二酸化炭素と水に分解されます。特にアセトアルデヒドは蓄積し、血中の濃度が高くなる事で、いわゆる「二日酔い」の原因になる事で知られていますが、代謝される事でできるクエン酸や酢酸は細胞の活動エネルギーとなるため、余剰分は脂肪酸の合成に回されてしまいます。つまりアルコールの過剰摂取は余計な脂肪の蓄積にも繋がります。

そしてアルコールには殺菌作用があります。胃腸には人体にとって必要不可欠な菌も存在しているため、アルコールの大量摂取はその菌のバランスを崩す原因になる事があります。特に腸内細菌は食物繊維を分解し、ビタミンB群を合成する事ができ、それを妨げる事になります。つまり便通を悪化させ、糖・蛋白質・脂肪の代謝も悪くなります。

この他、アルコールには一時的なリラックス作用がありますが、摂取量によっては中枢神経を麻痺させ、強力な眠気をもたらします。また少なからず依存性がある上、摂取の継続によっては脳の萎縮や性機能の低下をもたらすとも言われています。更にアルコールには食欲を増進する作用があります。お酒と一緒に食べる食品は、糖・脂肪・塩分が豊富なものが多く、その摂取量が増えるため、結果として糖尿病や肥満など生活習慣病の原因になる事もあります。

ちなみにアルコールを処理する能力は生まれつきであり、後から鍛える事はできません。お酒を飲み続けると酔わなくなっていきますが、それは単に鈍感になっただけであり、実際にはこれらの作用が蓄積しているのです。すなわち「お酒による害」には本人が気づきにくいため、「お酒と上手く付き合う」「適度なら体に良い」などという事を言う人ほど、既に何らかの蓄積がある事が多いのです。弱い人は無理をして飲む必要はなく、無理矢理飲まされるような場は避けましょう。命より大切なものなどありはしません。