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2018年6月9日土曜日

「豆知識集29」喉を酷使した時の対策を考える

この記事では体に関する悩みの中でも、特に喉を酷使した時の対策法(アイシング、ケアの方法・生活習慣、予防法、必要な栄養素など)に関する情報をまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2018/6/9)


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喉を酷使した時のケアの方法を考える

喉を酷使した際には細胞が傷ついている場所で炎症が起こる場合があります。これは新陳代謝を活性化させ、傷ついた細胞の治癒力を高めるために必要な反応です。しかしそれが必要以上に起こると元々は健康だった細胞にまで範囲が広がり、逆に治りが遅くなってしまう事があります。よって喉の回復を早めるためには「炎症のコントロール」が非常に重要になります。尚、睡眠習慣、運動習慣、食習慣、ストレスコントロールなど基本的な生活習慣についてはここでは触れません。過去記事、例えば『「ダイエット論」に関する記事の一覧』などをご覧下さい。

●アイシングを行う

患部で炎症が起こるとその場所の温度が上昇、血管が拡張され、血流も促進させます。しかし前述のようにそれが必要以上に進むと範囲が広がり、逆に治りが遅くなってしまう事があります。そこで喉を冷やす事で温度を下げ、血管を収縮させて血流を抑えます。そうする事で炎症の範囲を最小限に留める事ができると思われます。もし喉に不調を感じたら安静にし、2日程度喉仏の辺りを冷やすと良いでしょう。

ただし首には脳に血液を送るための「頸動脈(顎の付け根及び喉仏の左右)」という太い血管が通っています。例えば炎天下や興奮時などでは脳の温度が上がって自律神経の機能が低下する事がありますが、そんな時にはここを冷やす事で効率的に脳の温度を下げる事ができます。しかし冷やしすぎると脳や体の温度が下がりすぎ、脳の活動量や全身の代謝が大きく低下してしまう事があります。ここは喉仏の奥にある声帯を冷やすのが目的なので、喉仏の正面に小さな氷を入れたアイスバッグ(もしくはビニール袋に氷を一つと水を少しだけ入れる)を当て、喉仏の奥にじんわり浸透させるようにしましょう。

尚、例えばカラオケに行って長時間歌ったり、友達と長時間電話で話し続けたり、スポーツでハッスルして大きな声を出したりなど、喉へ負担がかかると想定される場面は様々です。「喉が疲れた」「声が枯れた」という自覚がなくても、将来声を仕事にしたいと考えているのであれば、日常的にケアしておくべきでしょう。その積み重ねが貴方の「声」になります。

●冷やす→温める→冷やす・・・

喉を冷やし続けると周囲の血管が収縮し、血流が抑えられ、炎症の範囲を最小限に留める事ができます。しかし単にそのまま冷やし続けるだけでは血流が滞り、逆に患部へ必要な血液が送れなくなってしまう可能性があります。また老廃物も溜まりやすくなり、上手く排出できなくなってしまいます。よってある程度痛みや炎症が引いた後では、冷やす→温める(あるいは常温)→冷やす・・・と繰り返す事も重要になってきます。痛みや炎症の程度を見て上手くコントロールする事ができれば、治癒の効率を高める事ができると思われます。

●血流を促すための全身運動

痛みや炎症が引いた後は喉へ血液を送る必要があります。そのために重要になるのが患部に直接刺激を与えないような全身運動です。ただし例えばランニングなどでは走った際の衝撃で喉が揺れてしまう可能性があるので、まずはエアロバイク(その場で漕ぐ自転車のようなもの)などから始めると良いでしょう。それを数日~数週間続けます。同時に首や肩周りのストレッチも行うと良いでしょう。ストレッチについては『「ストレッチ法2」首・肩コリ予防編』などをご覧下さい。

更には患部だった場所へ、直接刺激を与えるような運動も行って機能を回復させるよう努めます。もちろんこれはF1レーサーや格闘技の選手のように、喉の外側にある筋肉を鍛えるという訳ではありません。発声練習(音程の上下・声帯の開閉等)を行って、声帯の機能に関係する筋肉を鍛えるという事です。これについては後述しています。

●喉の回復に良い栄養素

喉の回復に良いと思われる栄養素の中で特に重要になるのは必須脂肪酸です。必須脂肪酸には「ω-3脂肪酸(α-リノレン酸、EPA、DHA)」と「ω-6脂肪酸(リノール酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸)」があり、実はそのバランスが崩れる事で炎症反応のコントロールが上手くできなくなると言われています。特に現代人においてはω-3(青魚、アマニ油、エゴマ油等)の方が不足傾向にあり、ω-6(加工食品全般、調味料・調理油全般、その他肉・魚・卵・乳製品等)の方は摂取する機会に恵まれています。つまりω-3を意識的に摂取し、ω-6の方はその摂取量をコントロールする事で、喉の炎症を最小限に抑える事ができる可能性があります。

また細胞は蛋白質ですので「必須アミノ酸」も重要です。必須アミノ酸は全部で9種類あり、全てが体内では一から作る事ができません。そのため意識的に摂取すべきでしょう。必須アミノ酸は肉、魚、卵、大豆、乳製品に多く含まれているので、それを定期的に食べるようにしましょう。ただし動物性の食品は脂肪も多く、カロリーが高いので摂取量はコントロールしなければなりません。自分の基礎代謝量を知り、その量に合わせて調節しましょう。

その他、効果があると思われる栄養素としては、例えばアルギニン・シトルリン(血管拡張・血流を促す作用がある)、ビタミンC・グリシン・プロリン・アルギニン(コラーゲンの合成・抗酸化)、ビタミンA(レチノールの事:粘膜の保護・抗酸化)、ビタミンE(抗酸化・毛細血管の拡張)、ビタミンB群(粘膜の保護・血液を作る・様々な代謝の補助等)、ヘム鉄・銅(細胞への酸素運搬)、マグネシウム(代謝の補助)、亜鉛(蛋白質の代謝・成長ホルモン分泌)、カロテノイド類(β-カロテンやアスタキサンチン等:抗酸化)、ポリフェノール類(抗酸化等)、カリウム(水分代謝・ナトリウム排出)などが挙げられます。

ちなみにサプリメントでは、アシュワガンダ、キャッツクロー、MSM(メチルスルフォニルメタン)、ボスウェリアセラータ、スルフォラファン、DIM(ジインドリルメタン)、メチル化カテキン等が挙げられ、これらには抗炎症作用・抗菌作用などがあると言われています(医学的な根拠がないものもあるので注意)。尚、栄養素やサプリメントについては『「基本的な栄養素」に関する記事の一覧』や『「サプリメント・ハーブ等」に関する記事の一覧』などにまとめているのでそちらをご覧下さい。

●避けるべき食べ方・食べ物

これは食べ方に関する注意点なのですが、食べ物を飲み込む際、よく噛まずに飲み込む事で喉にダメージを与えてしまう事があります。特にいつも時間に追われていて食べるのが早い人、性格的にそそっかしい・せっかちな人は要注意です。意識的に噛む回数を増やし、食べ物を細かくしてから飲み込むようにしましょう。

また食べ物の中では、例えば硬い食べ物・角張った食べ物・温度の高過ぎる食べ物(よく噛んで食べるか避ける)、粉末状の食べ物(飲み物に溶かしていればOK)、酵素系の食べ物・ネバネバして喉に貼り付く食べ物・塩っぱい食べ物・辛味の強い食べ物(いずれも喉にとって刺激となる)、アルコール・タバコ(これは言わずもがな)などが挙げられます。これらもできるだけ避けた方が良いでしょう。




★オススメのサプリメント・他あると便利なもの

ここではオススメのサプリメントや、その他あると便利なものを紹介しています。ただし喉に痛みがある時はサプリメントが飲みにくいと思うので、サプリメントを飲む場合は下記の錠剤クラッシャーで細かくするか、前述を参考に普段の食事から摂取するようにしましょう。尚、サプリメントや栄養素に関する細かな解説については『「基本的な栄養素」に関する記事の一覧』『「サプリメント・ハーブ等」に関する記事の一覧』『「筋トレ論9」筋トレ系サプリメントの摂取方法』などをご覧下さい。

アクアヴィータ ビタミンB群+葉酸 MRM コンプリートビタミンE

ビタミンB群をまとめて摂取する事ができるサプリメントです。ビタミンB群は様々な代謝の補酵素として重要であり、特に腸内環境が崩れやすい人は意識して摂取すべきです。尚、サプリメントは含有量が多いので摂取量の目安は1日1錠、多くて2錠までです。またビタミンB群は水溶性なので、可能ならば下記の錠剤クラッシャーで粉状にし、小分けにして摂取すると良いでしょう。

強い抗酸化作用を持つとされるビタミンEを摂取する事ができるサプリメントです。ビタミンCと一緒に摂取する事で更にその抗酸化作用を高める事ができます。摂取量の目安は1日0~1錠(脂溶性なので心配な場合は1~2日おきに1錠等各自調節)です。過剰摂取には注意しましょう。
NOW Foods 脂溶性ビタミンC 500mg ネオセル スーパーコラーゲン+ビタミンC 6000mg 250錠

脂溶性のビタミンCを摂取する事ができるサプリメントです。水溶性のビタミンCは失われやすく、数時間おきに摂取する必要があると言われています。一方、この脂溶性ビタミンCは緩やかに吸収されるため、朝晩に摂取するだけで済みます。尚、ビタミンCは過剰摂取の心配はないので、水溶性ビタミンCの方も毎食時に数gずつ摂取しましょう。

より吸収率の高い低分子のコラーゲンペプチドと水溶性ビタミンCを一緒に摂取する事ができるサプリメントです。摂取量の目安は特にありませんが、1回1~2錠を毎食時に小分けにして摂取すると良いと思われます。1錠のサイズがやや大きいので、下記の錠剤クラッシャーなどを利用し細かく砕くと良いでしょう。尚、このサプリメントは水溶性ビタミンCの含有量が少ないので別途補給が必要です。水溶性ビタミンCの摂取量の目安は1日5g以上なので、緑黄色野菜や果物を食べるか「水溶性ビタミンCのサプリメント(Amazon商品リンク)」を追加利用しましょう。
有機JAS フラックスシードオイル(アマニ油) 237ml ガルシア エクストラバージンオリーブオイル 1000ml

必須脂肪酸の中でもω-3脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含むアマニ油です。摂取量の目安は1日に5g以上が良いと思われます。1回2g程度を毎食時などに分けて摂取するようにすると良いでしょう。尚、これだけだとEPAとDHAが摂取できないので、青魚も意識的に食べるようにしましょう。尚、熱や酸化には弱いので加熱調理には使えず、保存法にも工夫が必要です。

オレイン酸を豊富に含む純度の高いオリーブオイルです。オレイン酸は不飽和脂肪酸の中では比較的熱や酸化に強いため加熱調理に適しており、また他の動物性脂肪と比べると悪さをしません。ちなみに歌手の人では歌う前にこれを少し飲み、喉へ浸透させて滑りを良くする事もあるそうです。痛み・炎症が引いた後に発声練習をする際、「ハチミツ(Amazon商品リンク)」と飲む事で負担を軽減できるかもしれません。
シークリスタルス エプソムソルト(硫酸マグネシウム)入浴剤 2.2㎏ 松吉医科器械 錠剤クラッシャー MY-8110

硫酸マグネシウムを含む入浴剤で、これをお風呂に溶かす事で皮膚からマグネシウムを吸収させる事ができます。1回に使用する量の目安は150cc~とされています。尚、喉の痛み・炎症がある場合には長湯は厳禁です。

錠剤を砕く事のできる道具です。喉の痛みがある場合、大きな錠剤は飲みにくいと思うので、これを利用して細かく砕くと良いでしょう。




★喉に負担のかからない発声を心がける

「音程を調節する筋肉・声帯を開閉する筋肉・声帯の状態を維持する筋肉」と「首に力を入れる筋肉」は異なります。しかし喉を痛めやすい人は発声する時に後者の筋肉を使っている事が多いのです。それを改善しない限り、いくら上記のような事をしても一時的な対処にしかならず、同じ事の繰り返しになってしまいます。

予防法については・・・私は専門知識がないのであまり説明できませんが、まず裏声で大きな声を出す練習から始めると良いと思われます。裏声は声帯を閉じずに声を出すため、裏声を出すには喉の周りの筋肉を脱力させる必要があります。また裏声で大きな声を出すには大量の息が、つまり横隔膜を使った腹式呼吸が必要になります。これが発声の基本です。そうして腹式呼吸と裏声を両立させる事ができたら、次に喉仏を下げながら声を出す練習をします。喉仏は高い声を出そうとするとどうしても上がりやすくなりますが、オペラ歌手のモノマネをして意識的に低い声を出す事で下げる事ができます。慣れてくると次第に「声を出さなくても喉仏だけを下げる事ができる(舌は動かさないよう上顎に軽く付けた状態で行うと良い)」ようになり、それができるまで練習しましょう。

それができるようになったら、今度は同じように低音で声帯を閉じる練習をします。もちろん喉の外側の筋肉を使って無理矢理声帯を閉じるのではありません。「声帯を閉じる感覚」を得るための練習は人それぞれ異なりますが、例えば声を細切れにし素早く出す練習(アッアッアッアッと連続で)をしたり、いわゆるエッジボイスの練習(ホラー映画「呪怨」でよく聞く超低音のアァァァァァ)をしたり、あるいは息を吐いている時に途中で急に止める練習(息を吐いている時に声帯だけで塞ぐ)などをしてイメージを掴みます。低い声で慣れたら少しずつ高い声に挑戦し、最終的には裏声でも声帯を閉じるように練習します。

またそれらが全て同時にできるように練習します。つまり「腹式呼吸+裏声+喉仏を下げる+声帯を閉じる」という状態で声を出すという事です。ただし普段の話し声でそのような発声方法を使うと声が高すぎ、また声が大きすぎて不自然に聞こえてしまう事があります。そこで必要となって来るのが「息の量を減らしても声の大きさを保つ方法」で、それがいわゆる「共鳴」です。声は声帯の振動だけで作られている訳ではありません。声帯の周囲にある様々な組織や空間が振動し、異なる音が合わさる事で声となって聞こえている(「一つの音」ではないという事)のです。だからこそ「脱力」が必要なのですが、それに加えて「喉の奥を開いて空間を確保する(喉の上側を上へ上げる、下側にある舌の奥の部分を下へ下げる。かつそれを脱力して行わなければならない)」事が重要になります。

更に「歌を歌う」というような場合、それらができた上で、音程を調節する練習(音程を大きく上下動させても喉の形を崩さない)、滑舌を良くする練習(喉の奥が狭まらない・喉の形を維持する)、リズムを取る練習(早いリズムでも喉の形が崩さない)、喉の筋肉を柔軟化する練習(これは単純に様々な歌を歌い続ける事)などを行う必要があります。尚、舌や喉のトレーニングについては、こちらの『「筋トレ法8」顔・舌・喉・頭のストレッチ・トレーニング』に少しだけ書いているのでご興味のある方はそちらをご覧下さい。