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2018年6月25日月曜日

何故匂いが分かるの?

匂いは空気中に漂う様々な分子が鼻腔の奥(天井の一部のみ)にある嗅覚受容細胞(その先にある細かな毛)に結合します。その刺激が電気信号へ変換され、それが神経を介して脳へ伝えられる事で匂いとして認識されます。またそのような感覚を「嗅覚」と言います。

この嗅覚受容細胞が存在する場所の広さによって嗅覚の鋭さは変わります。例えば人間ではその面積が3平方センチメートル程度しかないのに対し、嗅覚が優れているとされる犬では最低でも18平方センチメートル程度、種類や個体によっては100平方センチメートル以上もある場合があります。更にその細胞の数にも違いがあり、人間では数百万個ですが、犬では数億個~数十億個も存在すると言われています。だからこそ犬はあれだけ細かく匂いを嗅ぎ分ける事ができるのです。ちなみに匂いを感知する部分の面積、細胞の数を踏まえると、これも種類や個体にもよりますがクマ、豚、象は犬に匹敵するかそれ以上の嗅覚を持つと言われています。

一方、人間の場合、長い期間に渡って嗅覚以外の感覚(視覚や聴覚など)に頼った生活をしてきたため、嗅覚を司る脳の部分が衰えていると言われています。また動物では異性の発するフェロモンを嗅ぎ分ける事ができるとされていますが、人間では胎児の間にその機能も衰えてしまいます。その代わり、嗅覚から得られた情報は視覚や聴覚といった他の感覚よりも強く記憶に残りやすいと言われています。これは嗅覚を司る脳の部分と記憶を司る大脳辺縁系には深い関係性があるためで、これにより過去に嗅いだ事のある匂いを再び嗅いだ際、その時の状況を詳細に思い出す事ができる(アロマセラピーなんかはそれを利用しリラックス効果を得られる)のです。動物は人間よりも細かく匂いを嗅ぎ分ける事はできますが、その匂いを嗅いだ際の状況まで細かく記憶する事はできません。

ちなみに普段の鼻の穴の入り口~奥までは表面が粘液で覆われており、異物を絡め取って体の外へ排出しています。つまり鼻の穴は少し湿っているのが正常であり、例えば鼻をほじったりしてそれを念入りに取ってしまうと、異物が体の中へ入りやすくなり、免疫力が低下する可能性があります。これは鼻毛も同様です。鼻毛を抜いたりして本数が少なくなるとそれだけ異物が体の中へ入りやすくなります。異物の侵入量が多ければ多いほど粘液の分泌量は増え、余計に鼻水が出やすくなり、止まりにくくなります。鼻毛は伸びた分だけ切るようにし、鼻の穴を頻繁に弄るのはやめましょう。それをするなら部屋を掃除して綺麗にし、空気の入れ替えを頻繁に行いましょう。また外出する際にはマスクを着用するようにしましょう。