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2018年6月20日水曜日

「筋トレ法6」肩のいわゆるインナーマッスルを鍛える

この記事では『いわゆる「肩のインナーマッスル」』について、それを鍛えるトレーニング法や注意点などを私なりにまとめています。長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/6/21、最終更新日時:2018/6/18)


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★いわゆる「インナーマッスル」とは?

●肩・肩甲骨の動きに関与する小さな筋肉について

下記にもあるように、肩や肩甲骨を動かす際には様々な筋肉が複雑に関与しています。そのため、ただ単に「肩・肩甲骨の筋肉を鍛えようとする」のではなく、それぞれの筋肉がある場所や、その筋肉がどの動作の時に働くのか、どのような役割を持っているかなどをまず知りましょう。トレーニングを行う際には、その上で「収縮→伸展させる角度や方向」を見極めてから行う必要があります。

ここでは重要だと思われる筋肉の名前を挙げていきます。まず耳の下付近から鎖骨(前側にある2つの丸い突起付近)を結んでいる「胸鎖乳突筋」、顎関節の支点付近~首の側面~首の付け根を結んでいる「斜角筋」、肩甲骨の背骨側とそのすぐ横にある背骨を結んでいる「菱形筋」、肩甲骨の背骨側(上側)と首の骨を結んでいる「肩甲挙筋」、脇のすぐ下にある肋骨と肩甲骨(腕側)を結んでいる「前鋸筋」、胸の胸骨と肩甲骨の腕側(上側)を結んでいる「小胸筋」などが挙げられます。

これらの中で重要な役割を持つ筋肉は菱形筋・肩甲下筋・前鋸筋・小胸筋の4つです。特に肩甲骨は筋肉によって支えられており、いわば「宙に浮いている状態」なのです。それを支えるためにこれらの筋肉があるので、どれか一つの筋肉でも機能を失うと他の筋肉でカバーしなければならなくなり、進行するとカバーのし合いになります。いわゆる「肩コリ」ではそれが実際に起こっています。

また腕の関節と肩甲骨を結ぶ筋肉としてはいわゆる「インナーマッスル」と呼ばれている筋肉があり、それが「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」「肩甲下筋」です。これら4つの筋肉は別の呼び方で「回旋筋腱板(ローテーターカフ)」とも呼ばれていて、前述のように肩甲骨を安定化させる役割の他、回旋動作すなわち腕を捻るような動作、更にはぶら下がっている腕の骨を支える重要な役割があります。それぞれの場所を説明すると、「棘上筋」は背中側から見て肩甲骨の上側から腕の骨を上へ引っ張っている筋肉、「棘下筋」は背中側から見て肩甲骨の下側から腕の骨を横へ引っ張っている筋肉、「小円筋」は棘下筋のすぐ下にあり、肩甲骨の下側と腕の骨を斜めに結んでいる筋肉です。一方「肩甲下筋」は少し特殊で、肩甲骨の内側すなわち背中側からは見えない位置にあり、肩甲骨と腕の骨を結んで横から引っ張っている筋肉(小円筋は肩甲骨の内側、棘下筋は肩甲骨の背中側にあり、互いに反対の動作で働く)です。尚、上記の菱形筋、肩甲挙筋、前鋸筋、小胸筋もいわゆるインナーマッスルに含まれる事があります。

ちなみに大きな筋肉としては、肩関節全体を覆っている三角筋、首の根元~左右の肩甲骨及び背中の上側全体を覆っている僧帽筋、その下側全体を覆っている広背筋などがあります。他、背骨の両サイドに長く続いている脊柱起立筋、小円筋の下にある大円筋、胸の前にある大胸筋、腕の表側にある上腕二頭筋、腕の裏側にある上腕三頭筋が挙げられます。それら大きな鍛えるようなトレーニングについては『「筋トレ法7」肩を大きくするためのトレーニング』などをご覧下さい。

●いわゆる「インナーマッスル」という考え方の問題点

いわゆるインナーマッスルとは「体の奥深くに存在する筋肉」の総称の事です。しかしインナーマッスルと呼ばれる筋肉の中では、例えば棘下筋のように一部を体の外側から触診する事ができる筋肉があります。つまり「インナーマッスル」と呼ばれていても必ずしも体の奥深くにある訳ではなく、その定義が非常に曖昧という大きな問題点があります。特にその曖昧さは「体の表面にある筋肉を鍛えるよりも、体の奥深くにある筋肉を鍛えた方が健康に良い」などといった極端な考え方を生む原因にもなっています。

それに関連してよく言われるのが、「インナーマッスルは体の奥深くにあるため、熱を作り出す能力が高い」という事です。しかしいわゆるインナーマッスルと呼ばれる筋肉の多くは細くて小さく、熱を作り出す能力はむしろ低いと言えます。特にインナーマッスルと呼ばれるような筋肉は骨を支えてその位置を調節するのが主な仕事で、大きな筋力を発揮するような筋肉ではありません。筋肉は大きいほど収縮した際に生まれる熱も大きいので、実は大きな筋肉を鍛えて機能させた方がより大きな熱を作る事ができ、体温を保つ事ができます。もちろん動脈近くにあるような筋肉では、それを動かす事で血液を温める事はできるでしょうが、決してインナーマッスルが特別優秀という訳ではありません。鍛えるだけで脂肪が落ちて痩せるなんて事もあり得ません。

またいわゆるインナーマッスルと呼ばれる筋肉は、鍛えても盛り上がって見えるほど大きくする事はできません。これは前述のようにそもそも大きな筋力を発揮するような筋肉ではないのですから当然ですね。更にはいわゆるインナーマッスルが単独で働くという事もありません。例えば棘上筋が単独で働く事はなく、素早い動作をした際に骨の位置を制御するために働きます。ですから腕や肩を動かすような運動を正しく行っていれば、むしろ自然と機能しているはずの筋肉で、意識的にインナーマッスルを鍛える必要がある人というのは「怪我からの復帰を目指す人」などに限られてきます。もちろん体の使い方があまり上手くなくて、いわゆるインナーマッスルの筋力が衰えている、あるいはストレスをかけて機能を失っているという事はあり得ると思いますが、本来はトレーニングを行うほど意識的に収縮させるような筋肉ではないと言えると思います。



●トレーニングは「小さな負荷で反復する」事が重要

いわゆるインナーマッスルを鍛えるようなトレーニングでは、通常のトレーニングとは異なって「収縮→伸展を繰り返す事でその筋肉の血流を促す」「それにより弾力性及び筋力を取り戻す」「それにより骨の位置を正常に保つ」「それにより付近の筋肉、腱、靭帯、関節の余計な負担が減る」「それにより様々な怪我を予防する事ができる」という事が主な目的になります。特にいわゆるインナーマッスルは大きな筋力を発揮できないので、機能を改善するには「小さな負荷と高反復回数」が必要になります。

その意味ではトレーニングを行う際に大きな負荷を与える必要がないのでかなり「楽」です。全身に伴うような大きな疲労感もありません。しかし同じ動作を何回も反復し、それを長期間に渡って続ける事になるので、精神的にはかなり地味でつらいトレーニングになります。また大きな負荷を扱えない筋肉という事は「脆さ」も持っているという事です。低負荷だからと言って反復回数を増やし過ぎたり、1日に何セットも行ったり、あるいはそのようなトレーニングを休みなく高頻度で続けたりすれば、疲労の蓄積によって思わぬ怪我に繋がる事もあります。

目安として扱う重さはせいぜい500g程度まで、また1セットは30~50回、それを2~4セット程度、そして行ったら2~3日空け、しっかり休養を取りましょう。何度も言うように大きな筋肉とは違って見た目による変化が殆ど出ないので、トレーニングを続けても効果の実感が湧きにくいです。効果が出ないと焦る事なく、地道に続けていきましょう。

●ポンプ作用により血流を改善する

血液は心臓のポンプ作用によって勢い良く全身へ運ばれ、指先や足先など体の隅々にまで血液を送ります。そうして動脈を通って全身へと送られた血液は、その後「静脈」を通って心臓まで戻ってきます。しかし静脈では心臓から遠いほど重力に逆らわなければならず、心臓の力に頼る事ができません。そのため心臓までスムーズに血液を戻すためには「心臓とは別のポンプ」が必要になり、そのポンプの役割を果たすのが実は「筋肉」なのです。

特に重度の肩コリでは周囲の筋肉への血流が滞り、それによって疲労物質などが排出されず留まったままになっています。また冷たい血液が留まる事で周囲の温度が下がり、それに伴って新陳代謝も下がっています。よって肩コリを改善するためには周囲の筋肉を動かすような運動が必要不可欠です。前述のようにいわゆるインナーマッスルは単独では働く事がなく、鍛えても大きくなりません。しかしそのように血流を促すという目的であれば、インナーマッスルを鍛えるようなトレーニングを行うのは有効です。

またトレーニングを行って筋肉を鍛えていくと、その筋肉にある毛細血管が細かく枝分かれしていきます。これは鍛えている筋肉へより多くの血液を送ろうとしているからで、それによってはその筋肉への血流はもちろん、筋肉の栄養状態も改善する事ができます。更に筋肉は収縮させる事で熱を作り出す役割があるため、その熱で静脈の血液を温める事ができれば体温を維持・上昇する事もできます。作り出す熱の量は大きくありませんが、前述のようにいわゆるインナーマッスルは単独では働きません。つまりインナーマッスルが収縮しているという事は周囲の様々な筋肉が収縮しているはずなので、結果として作り出される熱の量は少なくないと思われます。

尚、肩コリになると肩や腕を回してどうにかしてほぐそうとしますが、肩コリの原因は肩や肩甲骨周り以外に原因がある事も多いです。特に現時点で既に肩に痛みや炎症がある状態では、不用意に動かすと余計に悪化してしまいます。そこで全身を使うような有酸素運動を行って、患部を直接動かずに全身の血流を促す事も重要になります。そうして運動習慣を継続し「血液(酸素や栄養等)が必要な状態」を作り出しましょう。



●オススメのサプリメント・他あると便利なもの

ここではオススメのサプリメントや、その他あると便利なものを紹介しています。尚、関節や筋肉などを保護するためのケアの方法や、摂取すべき栄養素などについては『「豆知識集5」膝・腰・肩の痛みとその対策を考える』にも載せているのでそちらをご覧下さい。

アクアヴィータ ビタミンB群+葉酸 有機JAS フラックスシードオイル(アマニ油) 237ml

ビタミンB群をまとめて摂取する事ができるサプリメントです。ビタミンB群は様々な代謝を補助する酵素として重要であり、特に腸内環境が崩れやすい人は意識して摂取すべきです。尚、このサプリメントは含有量が多いので摂取量の目安は1日1錠、多くて2錠までです。またビタミンB群は水溶性なので、可能ならば下記の錠剤クラッシャーで粉状にし、小分けにして摂取するとより良いでしょう。

必須脂肪酸の中でもω-3脂肪酸であるα-リノレン酸を豊富に含むアマニ油です。摂取量の目安は1日に5g以上が良いと思われます。1回2g程度を毎食時などに分けて摂取するようにすると良いでしょう。ただし熱や酸化に弱いので加熱調理には使えず、保存法には工夫が必要です。尚、α-リノレン酸は体内でDHAやEPAに変換できますが、その効率は良いとは言えず、これだけだとEPAとDHAが不足する事があります。青魚を意識的に食べるか、EPAやDHAは別途「サプリメント(Amazon商品リンク)」で補給すると良いでしょう。
NOW Foods 脂溶性ビタミンC 500mg ネオセル スーパーコラーゲン+ビタミンC 6000mg 250錠

脂溶性のビタミンCを摂取する事ができるサプリメントです。水溶性のビタミンCは失われやすく、数時間おきに摂取する必要があると言われています。一方、この脂溶性ビタミンCは緩やかに吸収されるため、朝晩に摂取するだけで済みます。尚、ビタミンCは過剰摂取の心配はないので、水溶性ビタミンCの方も毎食時に数gずつ摂取しましょう。

より吸収率の高い低分子のコラーゲンペプチドと水溶性ビタミンCを一緒に摂取する事ができるサプリメントです。摂取量の目安は特にありませんが、1回1~2錠を毎食時に小分けにして摂取すると良いと思われます。1錠のサイズがやや大きいので、下記の錠剤クラッシャーなどを利用し細かく砕くと良いでしょう。尚、このサプリメントは水溶性ビタミンCの含有量が少ないので別途補給が必要です。水溶性ビタミンCの摂取量の目安は1日5g以上なので、緑黄色野菜や果物を食べるか「水溶性ビタミンCのサプリメント(Amazon商品リンク)」を追加利用しましょう。
アディダス トレーニング ウエイト グローブ TheFitLife トレーニング用チューブ 強度別6本セット

500gの重りと一体になったグローブです。チューブが使いにくい場合や、チューブに飽きてトレーニングに変化をつけたい場合にオススメです。

トレーニング用のゴム(バンド)です。
シークリスタルス エプソムソルト(硫酸マグネシウム)入浴剤 2.2㎏ 松吉医科器械 錠剤クラッシャー MY-8110

硫酸マグネシウムを含む入浴剤です。これをお風呂のお湯に溶かす事で皮膚からマグネシウムを吸収させる事ができ、筋肉疲労の回復に効果があると言われています。尚、1回に使用する量の目安は150cc~です。

錠剤を砕く事のできる道具です。大きな錠剤は飲みにくいと思うので、これを利用して細かく砕くと良いでしょう。特に水溶性ビタミンを摂取するようなサプリメントでは、もちろん容量にもよりますが、これを利用して毎食時に小分けにして摂取した方が効率良く吸収できると思われます。




★インナーマッスル等の小さな筋肉を鍛えるトレーニング法

前述のようにここでは肩・肩甲骨の全体にあるような大きな筋肉ではなく、いわゆるインナーマッスルとも呼ばれるような筋肉を含む「小さな筋肉」を鍛えるためのトレーニング法を紹介します。尚、筋トレに関する基本的な知識については『「筋トレ豆知識集」に関する記事一覧』、ストレッチについては『「ストレッチ法2」首・肩コリ予防のためのストレッチ』、その他の部位における筋トレ・ストレッチの方法については『「筋トレ法・ストレッチ法」に関する記事の一覧』をご覧下さい。

肩はいきなり大きな負荷を与えると非常に怪我をしやすい関節です。最低限の知識を身につけ、肩や肩甲骨の動かし方をあらかじめ覚えてからトレーニングを行った方が安全です。トレーニング前のウォーミングアップ(ストレッチ等)、トレーニング後のクールダウン(アイシング等)も忘れずに行いましょう。また既に肩関節に「緩さ(関節がずれる、何かが挟まる、脱臼しそうになるなど)」を感じている人は下記のようなトレーニングは行わない方が良いでしょう。そのような人は肩関節よりも遠い場所(腕の筋肉、首の筋肉、胸の筋肉、お腹の筋肉、背中の筋肉など)から順にケアしていくべきです。時間はかかりますがその方が安全だと思われます。

●インワード・ローテーション(肩甲下筋)

チューブをどこか支柱となる場所へ固定し、左右どちらの手でも良いので片手(親指側)にチューブを持ちます。続いてその手の平が上になるようにして肘関節を90度に曲げ、その肘を体側(タオルなどを肘と脇腹で挟むと良い)につけます。この時、チューブがピンと張った状態にしますが、硬いチューブでは負荷が大きすぎるのでできるだけ柔らかいチューブを使いましょう。またチューブの高さは前腕と同じ高さになるように調節し、また前腕(肘から指先)が床に対して常に平行になるように維持します。

その状態になったら肘の角度をできるだけ90度に保ち、肘を脇腹につけたまま脇を開かず、前腕の高さが変わらないように意識しながら、腕の骨を支点として小指側を左のお腹へ近づけるようなイメージでチューブを引っ張ります。腕の骨を中心とした角度(肩関節を天井から見た時のスタートの位置)を0度と仮定すれば、そこから前腕が45~60度程度になるように内側へチューブを引っ張ります(手首は固定する)。よって引っ張ると言っても完全に引っ張り切るのではなく途中で止める事になります。その際には1秒ほどかけ、できるだけ脱力しないよう意識しながら動かします。尚、動作自体は簡単なのですが、このように一度に意識すべき事が多いので集中力を使います。雑にならないように注意しましょう。

そうしてチューブを引っ張ったら今度はゆっくりと戻していきます。つまり腕の骨を支点にし、小指側をお腹から遠ざけるようにして戻していくのですが、その際には「負荷にできるだけ耐えながら戻す」ように強く意識し、2秒ほどかけてゆっくりと戻しましょう。そうする事で、チューブを引っ張る際には肩甲下筋が働き、戻していく際には「肩甲下筋が収縮したまま伸ばされる」事になります。実はこのトレーニングに限らず、筋肉へ効率良く刺激を与えるためには「収縮しながらも伸ばされていく」事が重要なので、集中して行いましょう。

そうしてゆっくりと戻していくのですが、腕の骨を中心とした角度(肩関節を天井から見た時)を0度と仮定すれば、そこから30度程度になるまで前腕を外側へ開いていきます。単に脱力して行うのではなく、引っ張られる力にギリギリ負けるようにイメージして行いましょう。もちろんその際には肘関節の角度は常に90度に保ち、肘を脇腹につけて脇を開かず、また前腕も常に床と平行になるように意識して行います。そして前腕を外側へ開いたら、1秒ほどかけてゆっくり切り返し再びチューブを引っ張る動作へ移行させます。このトレーニングではこれをできるだけリズミカルに、動作が止まらないように繰り返します。

行う回数の目安は「内側に60度→外側に30度」を1回として合計30回程度、行うセット数は1~2セット程度、頻度は3日に1回(日常的な肩の筋肉を使う運動習慣の機会にもよる)で十分です。チューブもできるだけ柔らかいものを選びましょう。負荷が大きくないと「体を鍛えた」という実感が湧きませんが、負荷を増やしたり、セット数や1セット中の反復回数を増やしすぎると、疲労の蓄積によって筋肉が駄目になってしまいます。気持ちを抑えましょう。また内側へ引っ張る際に肩でゴリゴリと音が鳴ったり、何かが引っかかるように感じる事もあり、その場合には避けた方が無難です。

ちなみに肘を肩と同じ高さ(前と横)に上げ、同じように肘関節を90度に曲げたまま、後ろに固定したチューブを引っ張るという方法も可能です。




●アウトワード・ローテーション(棘下筋・小円筋)

アウトワード・ローテーションは単純にインワード・ローテーションの逆の動作になります。同じような要領でチューブを持ちますが、今度は小指側に持つようにします。つまり肘を支点に、前腕を外側へ開くようにしてチューブを引っ張ります。腕の骨を中心とした角度(肩関節を天井から見た場合)を0度と仮定すれば、そこからだいたい外側に30度ぐらいになるまで引っ張りましょう(手首は固定したまま)。

そうしてチューブを引っ張ったらゆっくりと戻していきます。その際にはやはり引っ張る時よりも緩やかに、2秒ほどかけて戻すようにします。特に「引っ張られる強さにギリギリ負けるような力加減」を強く意識しましょう。尚、このトレーニングではチューブを外側へ引っ張る際に棘下筋が働き、戻していく際に「棘下筋が収縮したまま伸ばされる」事になります。前述のように筋肉にとって「収縮したまま伸ばされる」という収縮の仕方は良い刺激になるので、戻す際もできるだけ脱力せずに行いましょう。

また前腕を戻していく際、腕の骨を中心とした角度(肩関節を天井から見た場合のスタートの位置)を0度と仮定すれば、そこからだいたい45度ぐらいになるまで内側へ戻すようにします。前述のインワード・ローテーションではもう少し体に近い位置まで戻しましたが、戻し過ぎてもあまり意味がないのでその程度で抑えます。そうして戻したら、再び同じようにチューブを引っ張る動作へ移行させます。もちろんその際もゆっくりとした動作を意識します。これをできるだけリズミカルに、動作が止まらないように繰り返しましょう。

行う回数の目安は「外側に30度→内側に45度」を1回として合計30回程度、行うセット数は1~2セット程度、頻度は3日に1回(日常的な肩の筋肉を使う運動習慣の機会にもよる)で十分です。またチューブはやはりできるだけ柔らかいものを選びます。負荷が大きくないと「体を鍛えた」という実感が湧きませんが、負荷を増やしたり、セット数や1セット中の反復回数を増やしすぎると、疲労の蓄積によって筋肉が駄目になってしまいます。気持ちを抑えましょう。

ちなみに肘を肩と同じ高さ(前と横)に上げ、同じように肘関節を90度に曲げたまま、前に固定したチューブを引っ張るという方法も可能です。ただしこちらはかなり無理な動作になるので反動をつけたりしないように注意します。




●特殊型サイドレイズ(棘上筋)

足を肩幅に開いて立ち、姿勢を正します。左右どちらの足でも良いのでチューブを踏んで固定し、その足とは逆の手(親指側)で持ちます。つまり左足で踏んだら右手で、右足で踏んだら左手で持つという事です。この時、チューブがピンと張った状態になるよう長さを調節しますが、硬いチューブでは負荷が大きすぎるのでできるだけ柔らかいチューブに変えましょう。また最初の手の位置は自分の正面でも横でもなく、太ももの外側の斜め上付近に置いておきます。

その状態になったら、チューブを持った方の「腕(手で引っ張るのではなく腕を動かすイメージが重要)」を体の真横より「やや斜め前方」に向かって、2秒ほどかけてゆっくりと上げていきます。首の根元~肩に力が入ると、この時の動作で肩が前や横へ動いてしまいますが、できるだけ動作間で肩の位置がズレないように注意します(特に肩をすぼめない)。可能ならば「肩甲骨を背骨に寄せながら行う(肩甲骨を上に上げる訳ではないのでコツが必要)」と良いでしょう。

そうしてチューブを引っ張っていきますが、腕は肩の高さまで上げるのではなく、半分よりも手前で止めるようにします。位置関係や角度は左の画像の通りです。このトレーニングは棘上筋に刺激を与えるのが目的ですが、その角度以上に上げてしまうと肩全体を覆っている三角筋が主に働いてしまうので、その角度で抑える必要があるのです。

そうして腕を上げたら今度はスタート位置までゆっくり戻していきます。特にこのトレーニングでは腕を上げる際の角度が小さいので戻す距離が短いですが、やはりチューブを引っ張る時の動作よりも戻す時の動作の方が重要なので、単に脱力して勢い良く腕を戻すのではなく、「引っ張られる強さにギリギリ負けるような力加減」を強く意識して戻すようにしましょう。そうしてゆっくり戻したら再びチューブを引っ張る動作へ移行させます。この際も動作が止まってしまわないように注意し、できるだけリズミカルに行います。

行う回数の目安は「腕を斜め前方向かつ途中まで上げる→下げる」を1回として合計30回程度、行うセット数は1~2セット程度、頻度は3日に1回(日常的な肩の筋肉を使う運動習慣の機会にもよる)で十分です。またチューブはやはりできるだけ柔らかいものを選びます。負荷が大きくないと「体を鍛えた」という実感が湧きませんが、負荷を増やしたり、セット数や1セット中の反復回数を増やしすぎると、疲労の蓄積によって筋肉が駄目になってしまいます。気持ちを抑えましょう。

ちなみに現時点で痛みや炎症がある場合にはこのトレーニングは絶対禁忌です。特に棘上筋は肩コリを起こした際、あるいは野球肩など肩を怪我した際に真っ先にダメになる筋肉の一つなので、このトレーニングは後回しにして、別のアプローチでケアをした方が良いでしょう。




●特殊型プッシュアップ(前鋸筋)

通常のプッシュアップ(腕立て伏せ)は腕の裏側にある上腕三頭筋や、胸全体を覆っている大胸筋を鍛えるためのトレーニング法です。一方、肘を曲げず肩甲骨を動かすように行う事で、脇腹にある「前鋸筋」という筋肉を鍛えるトレーニングになります。少し特殊なトレーニングですが、方法さえ覚えてしまえば簡単です。

具体的にどのような方法で行うのかというと、まず手を肩幅に開いて通常の腕立て伏せの体勢になります。維持がつらい場合は膝立ちでも構いませんが、肩~お尻までができるだけ一直線になるように意識し、それを維持します。その状態になったら、肘を伸ばしたまま肩を床の方向へ突き出すようにしてゆっくりと床を押していきます。すると左右にある肩甲骨が背骨から離れ、自然と肩が前へ出ます。つまりこのトレーニングではその力を利用して床を押しているのです。

尚、この肩を前へ突き出す際には、同時に上半身が床と平行のまま天井方向(体を横から見た時)へスライドしますが、床を押す際に首の根元に力が入って肩が上へ上がると、前鋸筋への刺激が弱くなってしまいます。前鋸筋は肩甲骨を背骨から横方向あるいは下方向へ遠ざける時に使われる筋肉なので、肩を上へ上げない(肩をすぼめない)事を優先させながら、できるだけ肩を前へ突き出す力のみで床を押す必要があります。慣れない内は鏡を見ながら行うと良いでしょう。実際に鏡を横に置いて横から自分の体を見てみると、背中にある肩甲骨が盛り上がって見えます。

そうして床を押したら、今度は床の方向へ突き出していた肩をゆっくりと戻していき、肩関節を後方へ引いていきます。すると背骨から離れていた左右の肩甲骨は次第に背骨に寄っていき、またそれと同時に上半身は床と平行のまま床の方向(体を横から見た時)へスライドします。ただしやはり肩甲骨は持ち上げるのではなく、あくまで背骨に寄せるだけ(肩をすぼめない)です。限界まで肩甲骨を寄せたら再び肩で床を押す動作へ移行させます。このトレーニングではこの動作をできるだけ脱力しないよう、また途中で動作が止まってしまわないように注意しながら行いましょう。肩甲骨を大きく動かすのがポイントです。

ちなみにこのトレーニング法は仰向けになった状態、あるいは立った状態でも行う事ができます。仰向けになった状態で行う場合、仰向けになって両手に1kg程度のダンベルを持ち、同じように肘を伸ばしたまま肩でダンベルを天井方向へ押し上げるようにして行います。その際には細く畳んだタオルに背骨を乗せ、肩甲骨を宙に浮かせた状態で行うとやりやすいでしょう。また立った状態で行う場合、チューブを背中に回して両手に持ち、やはり肘を伸ばしたままそのチューブを伸ばすように肩を前へ出すようにして行います。その際には背中が丸くならないように注意します。




●特殊型ディップス(前鋸筋・小胸筋)

通常のディップスというトレーニングでは、上半身を床と垂直にした状態で姿勢を正し、両手で左右にあるバー(固定されている鉄の棒)を掴み、足を浮かせ、バーを押すように肘を曲げ伸ばしします。このディップスでは上腕三頭筋や大胸筋を鍛える事ができ、通常のプッシュアップよりも異なる刺激が得られます。今回紹介する方法はそのディップスを肘を伸ばしたまま肩を上げ下げする事で、胸の骨と肩甲骨を結んでいる小胸筋などに刺激を与えるトレーニング法です。

どのように行うのか簡単に説明すると、ディップスを行う体勢になり、その状態で肘を伸ばしたままま、肩を垂直かつ上下にゆっくり上げ下げします(体側のやや後ろ側をイメージする。少し胸を張る)。つまり前述の特殊型プッシュアップとは押す方向が異なるだけで同じ要領です。できるだけ肩及び肩甲骨の力だけでバーを下へ押すようにしましょう。すると自然に体は上へ持ち上がります(肩及び肩甲骨を下へ下げるように意識するが、横から見ると肩~手までは固定されており、首の根元が動く事で体全体も上下動する)。

そうしてバーを押したら今度は逆に肩を上へ上げていきます。つまり首をすぼめるように、左右の耳の根元に肩を近づけていくのです。その際、横から見て肩を少し斜め上の方向に突き出すようにすると肩甲骨が動きます。ただし足を床につけた状態で行っているので、ただ単に脱力するだけだと足に負荷が逃げてしまいます。バーを押す力を少しずつ緩めて肩を上げ、ゆっくりと戻すようにしましょう。

肩甲骨の動かし方が分からないという人は、例えば自分の正面に腕を真っ直ぐに伸ばした状態で、ちょうど届きそうで届かないような距離にあるものを何とか掴もうとする動作をイメージしてみましょう。それを上半身を動かさずに行おうとすると、肩を前へ突き出す必要があります。それを床を押す動作へ利用するのです。もちろん肩甲骨周りの筋肉が凝り固まっている人は上手く動かない場合もあるので、『「ストレッチ法2」首・肩コリ予防のためのストレッチ』なども参考にして下さい。

尚、そのようにこのトレーニング法では床に足がついていても問題ありません。ですので例えばベッドの端や椅子の上など、お尻さえ浮かす事ができる場所であればどこでも行う事ができます。また別の見方をすると、一つ前に説明した前鋸筋を鍛えるトレーニング法と「押す方向」「体の向き」が違うだけですね。ただしこちらのトレーニングの方が、人によって肩を下げていく時に肩甲骨がゴリゴリと音を立てたり、引っかかるように感じる事があります。その場合には避けた方が無難です。

行う回数の目安は「バーなどを押す→戻す」を1回として合計20~30回程度、行うセット数は1~2セット程度、頻度は3日に1回(日常的な肩の筋肉を使う運動習慣の機会にもよる)で十分です。負荷が大きくないと「体を鍛えた」という実感が湧きませんが、負荷を増やしたり、セット数や1セット中の反復回数を増やしすぎると、疲労の蓄積によって筋肉が駄目になってしまいます。気持ちを抑えましょう。尚、もし環境的に行うのが難しい場合は通常の腕立て伏せに使うような「プッシュアップバー(Amazon商品リンク)」を利用すると良いでしょう。

ちなみにこのトレーニングはチューブを使って行う事もできます。やや特殊ですが天井にチューブを固定し、両手にチューブの端を持ち、その両手は左右の太ももの横辺りに置きます。その状態で肘を伸ばしたまま、チューブを床方向へ垂直に押すのです。そうして脱力せずに肩を上げ下げすると同じように行う事ができます。




●特殊型リアレイズ(菱形筋・僧帽筋)

通常のリアレイズはやや上半身を前へ倒した状態、あるいはベンチなどにうつ伏せに寝た状態で、腕を外側へ開くようにして両手に持っているダンベルを体の後方へ持ち上げるサイドレイズの事です。肘関節は伸ばしたままでも曲げたままでも構いませんが、このトレーニングでは肩のトレーニングなので、肘関節は曲げていても角度を固定するか、できるだけ腕を脱力させて行います。一方、ここで紹介するリアレイズは肘を曲げず伸ばしたまま、また肩関節も意識的には殆ど動かさず、できるだけ肩甲骨だけを動かすようにして行います。そうする事で背骨と肩甲骨を結んでいる菱形筋などに刺激を与える事ができます。

具体的な方法を説明すると、まず両手・両膝をついた四つん這いの状態になり、背中が丸くならないように姿勢を正します。また肩~お尻までのラインができるだけ床と平行になるようにし、それを維持します。ここまでは前述した特殊型プッシュアップと同じですね。その状態になったら左右どちらの手でも良いので、どちらか一方の手にダンベルまたは水や砂を入れたペットボトルを持ちます。重さは500g~重くて1kgまでです。重りを持っていない方の手と両膝で体を支え、上手くバランスを取りましょう。

重りを持っている方の腕の高さですが、胸の正面(床と垂直)と肩と同じ高さ(床と平行)のちょうど中間ぐらいになるよう、腕を体の真横へ開いておきます。その状態になったら、できるだけ肘を曲げず、肩が上へ上がらないように注意(肩をすぼめない)しながら、胸を張るようにして肩甲骨を背骨へ引き寄せます。すると肩が少しだけ天井方向へ持ち上がり、それに伴って重りを持っている手も少しだけ持ち上がります。しかし「肩甲骨を引き寄せる力を使って手に持った重りを動かしている」ので、肘関節や肩関節、あるいは上半身は意識的には動かさず、できるだけ最初の姿勢・腕の高さ・角度を維持しながら行います。

肩甲骨の動かし方が分からないという人は、例えば真横に腕を真っ直ぐに伸ばした状態で、ちょうど届きそうで届かないような距離にあるものを何とか掴もうとする動作をイメージしてみましょう。それを上半身を動かさずに行おうとすると、肩を真横に突き出す必要があります。それを重りを引き寄せる動作に利用するのです。尚、肩甲骨周りの筋肉が凝り固まっている人は上手く動かない場合もあるので、『「ストレッチ法2」首・肩コリ予防のためのストレッチ』なども参考にして下さい。

そうして限界まで肩甲骨を背骨方向に引き寄せたら、今度は逆に背骨から肩甲骨を遠ざけます。ただしここで単に脱力するだけだとトレーニング効果が薄くなってしまうので、張っていた胸を元に戻しながら肩を真横(手に持っている重りの方向)へ突き出すようにして動かします。イメージするとすれば「胸を寄せる動作を腕を動かさずに行う」という事です。そしてこれ以上肩甲骨が動かないという所まで行ったら、再びゆっくりと肩甲骨を背中へ引き寄せる動作へ移行させます。この間も当然意識的に肘や肩関節を動かすのではなく、肩甲骨の動きに伴って肩が天井方向→床方向へ上下動するだけにし、肩が上へ上がらないように注意(肩をすぼめない)して行います。

行う回数の目安は「肩甲骨を引き寄せる→遠ざける(肩を真横へ突き出す)」を1回として合計20回程度、行うセット数は1~2セット程度、頻度は3日に1回(日常的な肩の筋肉を使う運動習慣の機会にもよる)で十分です。負荷が大きくないと「体を鍛えた」という実感が湧きませんが、負荷を増やしたり、セット数や1セット中の反復回数を増やしすぎると、疲労の蓄積によって筋肉が駄目になってしまいます。気持ちを抑えましょう。また肩甲骨の動きが悪い人では中々厳しい動作になります。無理をせず動かす事のできる範囲内で行いましょう。