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2018年3月28日水曜日

「テーマ」ダイエットに対する考え方を改める

真の健康を手に入れるには「既存のダイエットに対する考え方」を改める必要があると私は考えています。この記事ではそれについて私なりに考えた事をまとめています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私の個人的な意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2014/3/12、更新日時:2016/11/1,2017/2/24,2018/3/28)



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★ここまでダイエット志向の高い国は日本だけ

アメリカやヨーロッパなど海外の国々では肥満が社会問題となっています。これは我々のような庶民にとって、例えばファミリーレストランやコンビニエンスストアなどが身近になった事で、例え収入が少なくても安価に高カロリーな食品を手にする事ができるようになったという事が大きく関係しています。もちろんそれは当の日本においても同じで、都心のような人口密集地では歩いて数分間隔と言っても良いほどたくさんのコンビニがありますし、駅前に行けば必ずと言ってファミレスやラーメン屋などの飲食店があります。特に日本人は世界的に見ても食に対する関心が高いと言われており、そのように飲食店がたくさんある環境では、少なくとも数百円程度あれば食べ物には困りません。

しかしこの高カロリー食が身近になった現代でも、当の日本においては肥満が「社会問題」とまで言われるほど大騒ぎされる事は殆どありません。最近では食習慣の欧米化によると思われる、いわゆる「メタボリック・シンドローム(通称メタボ)」が認知されましたが、欧米諸国と比べると「社会問題」とまで言えるかというとそこまで深刻ではありません。それは何故かというと、特に日本人の食に対して関心の多くが「ダイエット」に対して向けられているからではないか、と私は考えています。

日本では毎年毎年、いえ、毎月とまで言えるほど次から次に新しいダイエット商品が開発され、その度にメディアで大々的に取り上げられています。現在では「○○ダイエット」は言い出したらキリがないほどの種類があり、もはや全ての方法を試す事が困難なほどたくさんあります。我々の身近な場所で言えば、ちょっとコンビニに行くだけで普通に「カロリー○○%オフ」「脂肪燃焼を促す」などと書かれた商品が売られており、そのようにダイエットと結びつくような謳い文句の書かれた商品を当たり前のように目にすると思います。何故そのように「ダイエットの事を連想させるような謳い文句が書かれている」のかというと、単純に「ダイエット効果がある商品」として売った方が普通に売るよりも売れるからです。売れるからこそ、しきりにメディアでも取り上げられる訳です。

例えばメーカーの異なる数種類の牛乳が横に並べられていたとして、その内一つに「カロリーオフ」「低脂肪」と書かれていればどうでしょうか?おそらく誰しもがそう書かれた牛乳の方を選ぶと思います。これは前述のように日本人の多くに高いダイエット志向があるという事を示していると言え、それ自体は決して悪い事ではありません。商売側からしても、より売れる商品を作るのは当たり前の事です。

しかし視点を変えてみると、例えば「蛋白質がどのぐらい含まれていて、どんな種類のビタミンやミネラルが含まれているか」など、他に重要な情報があったとしても、「カロリー」「糖」「脂肪」といった特定の情報・言葉にだけ目を奪われてしまうとも言えると思います。その結果「自分にとって都合の良い情報」しか目に入らなくなり、それに関する知識ばかりが集まるようになります。それは「ダイエット=○○」という固定概念を生む原因にもなり、仮に前提となる知識が間違っていた場合、何度も同じ事を繰り返す羽目になってしまいます。高いダイエット志向故に、多くの日本人がその悪循環に陥っていると私は考えています。



★日本人の偏った「見た目至上主義」

欧米諸国では「肥満が社会問題となっている」と言われている割には、日本人から見ると、まだまだ太っている人がたくさんいるというような印象を持ってしまいます。例えば欧米のニュースなどを見ていると、現地の人がカメラに写った際、我々が想像する以上に肥満体型の人が多く、社会問題と言われていても、とても危機感を感じているようには見えません。少し厳しい言い方になるかもしれませんが、何故「肥満」という事が自分で分かっているのに、ダイエットをして痩せようとしないのでしょうか。これは個人的な考え方ですが、そこには日本人と欧米人とで特に「自分や他人の第一印象に対する意識が異なる」という点が大きく関係していると私は考えています。

もちろん日本人も欧米人も人と接する上で「最低限の身だしなみを整える」という事はとても大切な事なのですが、欧米諸国では多種多様な民族、宗教、文化などが生まれた時から常に自分の身近にあるため、日本人のようにいちいち自分の見た目や他人の見た目を気にしていたら、とても生きてはいけません。例えば日本ではみんな黒髪で、肌の色が肌色をしていて、身長も似通っていると思います。これは何故かというと、日本では日本人以外の遺伝子が入っていない日本人の方が圧倒的に多い(いわゆるハーフと呼ばれる人が少ない事からも分かる)からです。しかし海外では地毛が金髪や茶髪の人もいれば赤髪の人もいますし、肌の色も白い人や黒い人もいればアジア人のように肌色をしている人もいます。もちろん体が大きい人もいれば小さい人もいますし、肥満の人がいれば痩せている人も筋肉質の人もいます。それが向こうでは当たり前なのです。

ですから、例え自分が肥満体型だったとしても「周囲の人と比べて自分の見た目はどうなのか」を気にする人が多くなく、そもそもそのように様々な見た目をしている人がいるので、肥満体型という事自体がそれほど特殊だと思わないのではないでしょうか。太っている人や痩せている人など様々な見た目の人が大勢いる中で、自分が太っていても大した問題ではありませんからね。だからこそ社会問題と言われるまで放置されてしまったという訳です。

当の日本では「自分が自分をどう思うか」という事よりも「自分が周囲からどのように見られているか」を優先するため、周囲からの攻撃的な視線から逃れるようにダイエットをしようとする人が多いのですが、海外ではどれだけ問題提起されていても、自分が肥満だという事に気づかなかったり、あるいは気づいていても全く気にしなかったりする人が多いようです。ちなみに日本人はすぐに他人の見た目を指摘しますが、欧米諸国では基本的にタブーです。これは文化なので仕方ないですが、容易に他人の見た目を指摘できない(友人同士ではあり得るが、他人同士では例え攻撃的でなくてもNG)事も大きく関係していると思われます。



★「体重」はダイエットの指標には使えない

●「体重」は全身の重さを示す数値

前述のように日本人は全体としてダイエットに対する関心が高いのですが、性別で言えば男性よりも特に女性の方がダイエットに対する関心が高いと言われています。日本人女性ではおそらくダイエットをした経験がない人の方が珍しいぐらいです。そんなダイエット中における「体重の変化」は見た目の数値として「増えた」「減った」が分かりやすく、それを指標にしてダイエットをしている人も多いと思います。しかし体重は数値としては分かりやすい反面、「何が増えて何が減ったか」が具体的に分からないという大きな欠点があります。

例えば気温が高い日では運動を行っているいないに関わらず、大量の汗をかき、その際には汗の量に合わせて体重が減るという事があります。特にそのような環境で水分補給を怠った場合、現時点での体重の3%以上減ってしまう(脱水症状が起こる)事もあります。しかしそれは体内にある水分が汗によって失われた事で起こる体重の減少であり、決して脂肪が減った訳ではありませんよね。すなわち体重の減少は単に「脂肪の減少」だけを意味する訳ではないという事です。「体重が減った=脂肪が減った」などと安易に考えてしまうと、体調不良のサインを見逃してしまう可能性があり、大変危険です。

またこれは「体重が増えた」に対しても同じ事が言えると思います。体重が増えるとそれだけで「脂肪が増えた」と勘違いしてしまいますが、筋肉が大きくなっても体重は増えますし、単純に水(1リットル=1キログラム)をガブ飲みするだけでも一時的に体重を増やす事ができます。このように「体重」という数値だけでは「何が増えたか」も分かりませんから、ダイエットの指標としては適していないと言えるのではないでしょうか。そもそも体重は体全ての重さを表す数値であり、そのように脂肪以外の増減にいちいち一喜一憂していたらキリがありません。


●気にするなら体重よりも「体脂肪率」

通常の体重計では当然体重しか計測する事はできませんが、「体組成計」を利用する事で体重だけでは分からないような、詳細な体の状態を把握する事ができます。体組成とは、簡単に言うと体重の内「具体的に何がどの程度の割合で存在するか」を表したものです。例えば体脂肪率(脂肪量)、除脂肪体重(脂肪を除いた重さ)、筋肉量、体水分量、BMI(計算で求める事が可能)、骨量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体脂肪分布・部位別脂肪率、部位別筋肉量、体内年齢などが挙げられます。また最近の機種ではスマホなどと連動し、摂取カロリーや運動の強度などを入力する事で「どのようにしたら現状を改善する事ができるか」を教えてくれる機能がついているものもあります。この内で最も重要なのは「体脂肪率(または体脂肪量)」です。体脂肪率の増減は「脂肪がどれだけ増減したか」という事が一目瞭然であり、ダイエットの指標として適していると言えると思います。ただしあらかじめ知識として「日本人の標準的な体脂肪率」を頭に入れておく必要があります。


●日本人の平均的な体脂肪率(簡易まとめ)

・日本人男性(18~39歳)の体脂肪率目安
低:~10% 標準-:11~16% 標準+:17~21% 軽肥満:22~26% 肥満:27%~
・日本人女性(18~39歳)の体脂肪率目安
低:~20% 標準-:21~27% 標準+:28~34% 軽肥満:35~39% 肥満:40%~
※以降の年齢では40~59歳で各+1~2%、60歳以上で各+2~3%。

ご覧いただければ分かると思いますが、男性よりも女性の方が体脂肪率の割合が高くなっています。これは女性ホルモンの影響によって元々全身に脂肪がつきやすいからです。また男性は女性よりも筋肉量がある人が多いので、それによっても男性の方が脂肪の量は少なくなっています。もちろんこれは競技スポーツを行っている人では別の話ですが、我々のような一般人であれば、基本的に「標準の範囲内に体脂肪率を保つ」という事が、心身の健康を維持するためには非常に重要になります。

前述のように日本人女性はダイエット志向が高いため、この体脂肪率の目安では既に「低」となっている人や、それを目標にしている人が殆どだと思います。しかし脂肪の代謝が適切な状態になっていれば、脂肪がどこか体の一部分に偏って蓄積する事を抑える事ができるはずですし、その上で筋肉を鍛えてあげれば、例え体脂肪率が20%程度あったとしても太って見える事は少なくなります。日本人と比べ欧米人のスタイルは際立って良いように見えますが、それは筋肉量の違いが大きく関係しています。筋肉を鍛える事で体の細い部分と太い部分の差が強調されれば、あのようなメリハリのあるグラマー体型に見せる事もできるのです。よって単に「体重を減らす=脂肪を減らす」というだけでは不十分と言え、一歩先へ進むのであれば体脂肪率だけではなく、筋肉量も気にする必要が出てきます。


●重要なのは「何故それで痩せるのか」を考える事

例えば「カロリー」という言葉について考えてみます。「カロリーを制限すると痩せる」という事は誰しもが知っていると思いますが、では「カロリーを制限すると何故痩せる事ができるのか」を知っている人は殆どいませんよね。その理由を考えずに単にカロリーを制限してしまうと、意図せず健康を害してしまう可能性があります。

「何故カロリーを制限すると痩せる事ができるのか」について、その理由を説明します。まず細胞を動かすためにはエネルギーとなる水分あるいは栄養素が必要です。すなわち例え意識的に運動を行っていなくても、生命活動に必要不可欠なな細胞を維持するだけのエネルギー(基礎代謝)は必要です。そのため、万が一に生命活動に必要不可欠な細胞を動かすためのエネルギーが不足する事のないよう、普段からエネルギーを備蓄しています。それが脂肪です。しかし最低限必要なエネルギー(基礎代謝分)以下のエネルギーしか摂取していない場合、エネルギーを蓄えておく事ができなくなります。その状態になると、元々蓄えられていた脂肪をエネルギーとして使うため、新たに脂肪を蓄える事ができなくなり、脂肪が少しずつ減っていきます。そうして「カロリー制限=脂肪の減少」に繋がるという訳です。

ただし「エネルギーが枯渇した状態」という事は「生命活動に支障をきたす恐れのある状態」とも言えます。そのような状態になると、人間は「生命活動を維持する」という事を優先させるため、「できるだけエネルギーを節約しよう」とします。すなわち摂取カロリー制限を行う事で、逆に脂肪の減るスピードが遅くなってしまう可能性があるのです。またエネルギー消費の激しい筋肉を萎ませる事でも消費エネルギーを節約しようとします。これにより摂取カロリーを元に戻した後、逆に「基礎代謝が低下=脂肪を燃やしにくく蓄えやすい状態」になってしまうという事が起こります。


●糖質制限で「何故痩せる事ができるのか」を考える

最近話題の糖質制限ダイエットについて考えてみましょう。「糖質制限をすると痩せる」という事は多くの人が知っている事実ですが、これに関しても「糖質を制限すると何故痩せる事ができるのか」を説明できる人は殆どいません。その理由を簡単に説明すると、まず糖は細胞を動かすために必要不可欠なエネルギーであり、それを制限すれば当然細胞が正常に働かなくなってしまいます。それが放置されればやはり生命活動に支障を及ぼす可能性があるので、どうにかして糖の代わりとなるエネルギーを確保しようとします。その結果、脂肪を分解する事で得られる「ケトン体」という物質を作り、それを糖の代わりにエネルギーとして利用します。すなわち糖を制限する事で脂肪が分解されていく訳です。

しかしそう都合良くも行きません。実はその際には分解されるのは脂肪だけではなく蛋白質も分解し、糖の代わりにエネルギーとして利用しようとするのです。更に前述の通り「カロリーが制限された際には、エネルギー消費の激しい筋肉を萎ませて節約しようとする」ので、エネルギーとして優秀な脂肪よりも先に筋肉の蛋白質を分解しようとします。つまり糖質制限を行う事で確かに脂肪は分解されるのですが、同時に筋肉も分解されて萎み、やはり制限していた食事を元に戻した後、逆に基礎代謝が低下しているという事に起こってしまうのです。これを防ぐには「糖質制限中はカロリーを制限してはならない(カロリー源として優秀な脂肪を摂取するという事)」という事を守らなければなりません。糖質制限についてはこちらの『「ダイエット論11」糖質制限ダイエットについて考える』をご覧下さい。


●「○○で痩せる」という魔法の言葉

このように「カロリー制限」「糖質制限」という言葉をそのまま受け取ると、単に制限するだけで痩せると勘違いしてしまいます。ダイエットに対して関心が高い人の多くはそのように「○○をすれば痩せる」という結果にばかり注目し、過程の「何故痩せる事ができるのか?」を考えません。それではダイエットをする事によるメリットの部分しか見えなくなり、「ただそれを継続してさえいれば痩せる」という非常に極端な考え方になってしまいます。そのダイエット法をするだけで満足して思考が停止していませんか?その安易な思考は悪徳なダイエット商法にも利用されており、今ここで改めるべきではないでしょうか。

またダイエットの結果ばかり追い求める事では「自分の頭で考えずに、与えられた情報だけを使って行動する」事になります。何が正しくて、何が間違っていて、何が必要で、何が不要なのか。それを判断するのは結局個人であり、与えられた情報をそのまま受け取るだけではそれを判断して自分の中に入れる「フィルター」を鍛える事ができません。いわゆる「騙されやすい」人がその典型であり、それはダイエットだけに限った事ではないのです。テレビ、新聞、週刊誌、ネット・・・どれだけ多くの人が利用していて信頼されている情報源であっても、手元に来る情報が全てが正しいとは限りません。現代は情報社会であり、この社会で生きていくにはフィルターを鍛える事が重要です。

特にダイエットに関連する商品では、例えダイエットとは何の関係ない商品であっても、無理やりダイエットと関連付ける事で通常の商品よりも売れます。そのため「○○をしたら痩せる」という結果は「実際の効果よりも誇張されたもの」という事があり、よく見極めてから利用する必要があります。フィルターを鍛えていない人はその見極めができず、誇張された謳い文句に簡単に釣られてしまうのです。別の見方をすれば、新しいダイエット商品が出る度にそれを繰り返していれば、「ダイエットに対して高い関心を持っている人に限って、実は正しい知識を持っていない」という事にもなりかねません。

何度も言うように高いダイエット志向自体は決して悪い事ではないのですが、「ダイエット思考の方向性が間違っている」のです。その方向性はお金儲けの事を優先する悪い人たちのために利用されており、それは日本の経済を停滞させる一つの原因にもなっていると私は考えています。スケールの大きな話に思いますが、スポーツを例に考えてみると分かりやすいと思います。頂点がオリンピックアスリートとなるようなピラミッドの底辺を支えているのは我々一般庶民です。その底辺を広げるのも我々一般庶民(親から子へ引き継がれるのは遺伝子だけではない)であり、その底辺を狭めている原因の一つが、そうしたダイエットを含む健康に対する偏った考え方なのです。



★食事だけのダイエットは美容とは真逆の結果をもたらす

●ダイエットは結果として無理を強いられる

女性がダイエットを始める大きなきっかけになっているのが「女性ホルモンの分泌」です。女性は早い人で小学校中学年(小学校四年頃)から大人の体になるための準備が始まります。これを一般的に「思春期」と言います。女性が思春期を迎えると女性ホルモンが大量に分泌されますが、この女性ホルモンには脂肪を蓄える役割があるため、その影響によって胸だけでなく全身に脂肪がつきやすくなります。何故脂肪を蓄えようとするかというと、前述のようにエネルギーとして優秀であり、単純に子どもを生むために必要不可欠なものだからです。

特に妊娠中は自分の体調を維持しながら胎児に栄養を配分しなければならず、通常よりも多くの栄養を摂取しなければなりません。万が一妊娠中に栄養が不足すると母体・胎児共に飢餓状態になる可能性があり、それを防ぐためにもエネルギーとして優秀な脂肪を蓄えようとするのです。もし食料が底をついたとしても、脂肪があれば少なくともその間は生き長らえる事ができます。すなわち例え飢餓状態であっても、脂肪がさえあれば自分の遺伝子を残す事のできる可能性が高くなるという訳です。だからこそ全身に脂肪がつきやすくなるのです。言い換えればこれは「子どもを生むための準備」の一つとも言え、意識的に抑える事はできません。しかし思春期を迎えた多くの女性は、女性ホルモンの分泌による体型の急激な変化に耐えきれずダイエットを始めてしまい、その準備を無理やり抑えようとしてしまうのです。何故「無理やり」と言い切れるのかというと、多くの人が行うダイエットが「結果として」体に無理を強いる事になるからです。

おそらく殆ど日本人は男性女性問わず「日本人の標準的な体型は痩せ型が当たり前で肥満が特殊」だと考えていると思います。私もその考え方自体は否定しませんが、集団主義の強い日本人では、例えば「痩せ型が当たり前=太っている人は特殊=いや異常だ」とか、「痩せ型が当たり前=ダイエットをする事が当たり前=ダイエットしない人は異常」だとして、そのような人たちを「強く敵視する」というように、非常に偏った方向に進んでしまうのです。これによってダイエットをする最初のきっかけや目的はどうあれ、周囲から「しなければならない」と強いられる状態になりやすくなると私は考えています。もちろん実際に周囲はそこまで自分の事を見ていないのですが、日本人は自分よりも周囲の意見を優先しようとするため、「攻撃的な視線を浴びているように勝手に思い込み、ダイエットをする事に大きな使命感を感じてしまう」のです。もちろん前述のように、日本は欧米とは違って「他人の見た目を指摘する」という事がタブーではないため、周囲とは異なった見た目をする人がいれば、実際に悪口などを言ってくる人も多いでしょう。

そうして周囲の視線を気にしている人ほど「体重が増える=肥満」という固定概念は強くなります。何故なら、自分一人の意見よりも周囲にいる大勢の意見の方が正しいと考える日本人が多いため、体脂肪率的に見れば標準の範囲内にいるのに「自分は太っている(自分を自分で疑うようになる)」と勝手に思い込んでしまうからです。その結果、ダイエットを生活習慣の一部として思春期以前から繰り返すようになるのです。そのようにダイエットをしている人の多くは「ダイエットをしなければ」という強い使命感に駆られており、自分が気づかぬ内に「結果として心身に無理を課している」のです。

特に女性は「同性に対して同調を求める傾向が強い」と言われており、そのような「強い使命感に駆られる状態」になりやすいと思われます。何故なら思春期になると周囲にいる女性がみんなダイエットを始めるからです。そのため「異性にモテたいから」といくら口では言っていても、実際には「周囲の同性に遅れないため」「周囲から嫌われないため」「周囲の同性と同じ事をしていないと孤立する気がして不安なため」にダイエットしてしまうのです。もちろんそれは男性でも同じなのですが、女性においては特にその傾向が強いため「ダイエットをしない事」さえも大きなストレスになり得ます。ストレスとなるような状態を避けようとするのが本能ですから、「ダイエットをして痩せる」という結果を何よりも優先させてしまうのです。それも前述したように「結果だけしか目に入らず偏った知識が身につく」事の大きな原因になっています。


●極端なダイエットは性ホルモンの分泌量を減少させる

食事制限の事しか考えないダイエットを行うと、男性ホルモンや女性ホルモンの分泌量が減少すると言われています。これは何故かというと、性ホルモンの分泌を調節する機能が低下し、また性ホルモンを作るための材料も不足してしまうからです。「ダイエットをして痩せよう」とした時、多くの人がカロリー・糖・脂肪というキーワードに絞って制限する「食事制限の事しか考えないダイエット」をします。確かに制限すれば体重は減るのですが、性ホルモンの材料は「コレステロール」すなわち「脂肪」なのです。そのため食事制限をすると性ホルモンを正常に作る事ができなり、その分泌量が大きく減ってしまう事があるのです。性ホルモンの分泌量を正常に保ち、健康的に脂肪を落としていくには「食事制限」だけでは不十分です。

例えば女性に関しては「ダイエットをしながら胸を大きくしたい」「痩せながらも胸は残したい」という事をよく言いますが、食事制限の事しか考えないダイエットでは性ホルモンをはじめとして胸を大きくするために必要な栄養素が不足するため、それは困難であると言う事ができます。しかも思春期以降では思春期中ほど女性ホルモンの分泌量が急激に増える事はありません。すなわち思春期以降は全身の脂肪の増減によって胸の大きさが変わるだけになり、この機会を逃すと胸を大きくする事は厳しくなります。食事制限をするような「苦痛に耐えるダイエット」は「努力している」と一時的には自分を満足させるかもしれませんが、そのように性ホルモンの分泌量を減少させ、実際には美容とは真逆の結果に繋がってしまう事もあるのです。前述したように思春期は将来健康な赤ちゃんを生むため(これは男性の性機能も同じ事)の準備を行う期間です。その思春期中やそれ以降に無理な食事制限をするという事は、将来自分が出会うであろう子どもにとっても良くないという事は強く認識しておくべきです。

最も大きな問題なのは、長年ダイエットを続けてきた人の多くが、自分の子どもへの影響について何ら考える事なく親になってしまうという事です。若い頃から続けてきた「健康に対する偏った考え方」は蓄積されており、いざ親になった時、例え前提とする知識が間違っていても、それに気づかず当たり前のように子どもにも押し付けてしまいます。例えば「遺伝だから」「日本人は元々体が小さいから」「私が太りやすいから貴方も太りやすい」「○○をすれば痩せる・健康的になる」などと、無責任に自分の子どもの将来を狭めていませんか?当たり前とされる事を何も考えずにただ続け、それを自分の周囲に押し付けるだけでは、より良い未来を切り開く事はできないのです。子どもの将来を考えるなら「当たり前」にこそ、改善すべき所がたくさんあります。それを怠ってはなりません。


●小さい頃から続けるダイエットで思春期が不安定に

女性の多くは思春期を迎える以前から継続してダイエットを行っています。特に子どもにとってもネットが身近となった現代では、子どもの頃からあらゆる情報に触れる事ができるため、自分の目的に応じた情報を集める事ができ、より一層ダイエットに勤しむ事ができます。前述のように思春期中に無理なダイエットを行うと女性ホルモンが減ってしまう事があるのですが、思春期以前の小さい頃からダイエットを続けると、それに加えて「性ホルモンの分泌が不安定になる」という事が起こります。何故ダイエットによって性ホルモンの分泌が不安定になるかというと、これには別のホルモンである「メラトニン」が強く影響しています。

メラトニンは睡眠に深く関わるホルモンであり、「毎日同じ時間に起き、毎日同じ時間に寝る」という規則的な睡眠習慣を続ける事で正常に分泌されます。ですが、実はメラトニンには「性成熟を抑制し、性ホルモンの分泌をコントロールする」という重要な役割もあります。すなわち睡眠習慣が乱れてメラトニンの分泌が不安定になると、性ホルモンの分泌も不安定になり、それによって思春期を早くに迎えてしまう事があるのです。何故それがダイエットと関係があるのかというと、食事制限を行う事でメラトニンを作るための材料(必須アミノ酸等:肉や魚、乳製品、卵など動物性の食品に多いが、ダイエットではそれを制限するため)が不足してしまう事があるからです。

実際に思春期を早くに迎えるとどういう事が起こるのかというと、まず思春期を早くに迎えた時点で性ホルモンの分泌バランスは崩れています。つまり男性ホルモンと女性ホルモンの分泌において、その一方が極端に増えたり減ったり、あるいは両方が極端に増えたり減ったりという事が繰り返されるようになります。実は男性でも女性ホルモンは分泌されていますし、女性でも男性ホルモンは分泌されています。要は性別に関わらず、そのバランスが思春期中における心身の健康の維持に必要不可欠なんですね。

例えば男性において極端に男性ホルモンの分泌量が増える、あるいは女性ホルモンの分泌量が極端に減る事では、皮脂の過剰分泌によってニキビが悪化したり、体毛が濃くなったり、逆に髪の毛は薄くなったり、性欲や感情の起伏が抑えられなくなったりなどが起こります。一方、女性において極端に女性ホルモンの分泌量が増える、あるいは極端に男性ホルモンが減る事では、例えば月経周期が乱れたり、運動をしているのに体の一部分に偏って脂肪が蓄積したり、骨にある骨端線が閉じて身長の伸びが著しく悪くなったりなどが起こります。それが頻繁に繰り返されれば、精神的にも不安定になってしまうでしょう。

また食事制限のダイエットはカロリーや糖など運動を行うのに必要なエネルギーを極端に制限する事が多いため、少し体を動かすだけで疲れるような貧弱な体になってしまいます。運動は体だけでなく脳にも刺激を与える事ができ、脳自体にも適度な疲労をもたらします。脳は睡眠中ではない限りは常に活動しているため、脳の疲労は睡眠でしか取り去る事はできません。そのため脳に疲労が蓄積すると、それを自然と睡眠によって取り除こうとするのです。つまり深い睡眠を摂るためには昼間の内に体や脳をしっかりと動かす事が重要になる訳で、その運動を行うために必要なエネルギーを制限する事は、結果として睡眠習慣を乱れさせ、メラトニンの分泌を狂わせる事になります。それどころか脳の正常な発達にも悪影響を及ぼす事も考えられます。

このようにダイエットによる食習慣の乱れは、実は睡眠習慣の乱れにも繋がっているのです。ダイエットでは食事にばかり気を使い、それ以外の部分には盲目になってしまいがちですが、それでは真の健康は到底得られません。ちなみに女性における女性ホルモンは「骨密度」にも深く関係していると言われています。そのため、前述したように女性ホルモンの分泌量が減ったり、あるいはその分泌が不安定になるという事が繰り返されると、それが骨に蓄積し、骨が脆くなっていく可能性があります。特に女性は更年期以降女性ホルモンの分泌量が極端に減るため、元々男性よりも将来骨粗鬆症になる可能性が高いと言われています。小さい頃からダイエットを繰り返す事では、そのリスクを更に高める事にもなるでしょう。



★「体質」は長期的な生活習慣の積み重ねでしか変わらない

「体質」を変える事は難しいとよく言われます。何故難しいと言われるか、それは体質が「生活習慣の積み重ね」によって少しずつ作られていくものだからです。

例えば食事は1日3回の機会がありますよね。長期的に考えてみると、1週間(7日)で21回、1ヶ月(30日)で90回、1年(365日)で1095回です。すなわち1年で1095回も体質を変えるための「積み重ねる機会」がある事になります。また睡眠も毎日8時間ぐらい寝ているとすれば、1週間(7日)で56時間、1ヶ月(30日)で240時間、1年(365日)で2920時間(約122日分)にもなります。睡眠は1日に占める割合が非常に大きい習慣であり、それだけ体質に与える影響を大きいと言えるでしょう。同様にして運動も毎日1時間程度行うとすれば、1週間(7日)で7時間、1ヶ月(30日)で30時間、1年(365日)で365時間にもなりますね。

体質が悪い方向へ進んでしまったのは、そういった体質を改善するための「積み重ねる機会」を逃し、悪い習慣として積み重ねてしまった事が原因なのです。確かに数日や数週間、数ヶ月程度ダイエットを行えば多少体重は減るでしょう。しかしそのように何ヶ月も何年も悪い習慣として積み重ねてきたものを、ちょっと食事を変えるだけでどうにかできると思いますか?普通に考えて現実的ではないと分かるはずです。何度も何度も食事制限を繰り返すハメになってしまうのは、そのようにダイエットによる一時的な体重、体型、習慣の変化だけでは、根本的な問題である「体質を変える」という事ができないからではないでしょうか。

生活習慣は数ヶ月や数年、いえ生涯かけて積み重ねるものですから具体的なイメージも難しいですよね。しかし毎日少しずつ、着実に良い習慣を積み重ねていけば確実に変わっていくものです。悪い習慣を積み重ねて悪くなって行ったように、良い習慣を積み重ねれば必ず良くなっていけるのです。ただしそれはゆっくり時間をかけて変化していくもので、自分でも気づかないほどであり、他の人からも「何も特別な事はしていないのにどうして」と見えると思います。何故なら、ただ単に「毎日の生活習慣の積み重ね」を続けるだけだからです。そのような人は今までの積み重ねがあるので、ちょっとやそっと怠けたぐらいでは体型が大きく変化する事はありません。例えば有名人が「何も特別な事はしていないのにスタイルが良い」とよく言われますが、あれも日常の生活習慣の中で意識せずとも良い積み重ねを続けているからです。「私は太りやすい体質だから」という言葉を言い訳に使うべきではありません。その言い訳を使って良いのは毎日必死に体を鍛えているアスリートだけです。

最後になりますが、間違っても「ダイエットをする=痩せる=健康・美しい」とは考えるべきではありません。体質が改善され「脂肪が溜まりにくく燃えやすい」状態になれば、特別何かをしなくても体型や健康を維持する事ができるようになります。いえ、正しくは「体質を改善するために生活習慣を改善する」のではなく、「生活習慣を改善したら結果として体質が改善された」のです。私としてはそれこそが真の健康・美容なのだと考えています。理想論だ、無理だ、できないなどと諦めるのではなく、今できる事から少しずつ実践しましょう。その積み重ねが貴方の遠い将来、必ず身に沁みてくるはずです。


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