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2018年3月13日火曜日

「食品集20」少し?な栄養素・サプリメント・ハーブ等のQ&A6

この記事では私が個人的に少しマイナーだと思うような栄養素・サプリメント・ハーブ等を紹介、またその効果・疑問点・利用法等について超簡単にまとめています。今回は過去の記事と比べれば比較的耳にした事がある栄養素(ポリフェノール等)が多いと思います。相変わらず長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2018/3/13)


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★少し?な栄養素・サプリメント・ハーブ等一覧

ポリフェノールに共通している効果として抗酸化作用があるとされていますが、それは逆に言えば「酸化しやすい」という事でもあります。特に高い温度で加熱すると容易に酸化及び分解されてしまうため、食品から摂取する場合には低温調理または生のまま食べられるような工夫が必要です。また保存する場合には日光を当てない、外気に触れさせないなど環境も整える必要があるでしょう。

※細かな注意点については以下の過去記事を参照の事。他の記事に関しては上にある「全記事一覧」からご覧下さい。
・『「食品集15」少し?な栄養素・サプリメント・ハーブ等のQ&A1
・『「食品集22」健康茶・ハーブティーに関するQ&Aその1
・『「食品集10」いわゆるスーパーフードに関するQ&Aその1
・『「食品集8」ナッツ類に関するQ&Aその1
・『「食品集1」野菜類に関するQ&Aその1
・『「食品集5」果物類に関するQ&Aその1
・『「健康に良い」とされる栄養素の一覧(適当まとめ)


●テアニン

テアニンはアミノ酸の一種で、同じくアミノ酸の一種であるグルタミン酸と形が似ているグルタミン酸誘導体の一つです。グルタミン酸は旨味成分として知られており、テアニンはチャノキの茶葉に多く含まれており、お茶に旨味をもたらす成分の一つになっていると考えられています。製法によりますが、テアニンは茶葉に含まれる遊離したアミノ酸の内、全体の半分程度(茶葉に含まれるアミノ酸の量自体は多くない)を占めていると言われている事から、お茶の味への影響は大きいものと思われます。ちなみにテアニンはチャノキの茶葉以外ではチャノキの近縁種の他、ニセイロガワリというキノコでしか見つかっておらず、グルタミン酸と比べると珍しいアミノ酸と言えます。

グルタミン酸は興奮作用のある神経伝達物質の一つで、記憶など多くの神経伝達に関与する重要なアミノ酸の一つです。しかし摂取したグルタミン酸はそのまま血液関門を通過する事ができないため、脳の中で使う分は基本的に脳の中で合成されます。一方、このテアニンは脳の血液関門を通過する事ができるとされており、精神的な作用、特にテアニンには抗ストレス作用やリラックス作用、及びそれによる睡眠の質を高める効果などがあると言われています。グルタミン酸と比べると作用は逆ですが、これはテアニンはグルタミン酸が受容体に結合する際に抑制的に働く事と、抑制性の神経伝達物質であるGABAあるいは達成感や幸福感をもたらすとされる神経伝達物質のドーパミンの働きを促す事によるものと思われます。

尚、テアニンは日光を浴びる事でカテキンへと変化します。カテキンもテアニンと同様に様々な健康効果がある言われていますが、カテキンはテアニンとは違って「渋み」をもたらす事から、茶葉に含まれるカテキンの量を抑えるために、収穫前の茶葉を一定期間日光から遮るという事を行う場合があります。これを行ったのが抹茶や玉露などで、これによってカテキンの量が減る代わりにテアニンの含有量が増え、旨味が強くなると言われています。すなわちテアニンによる効能を得たい場合、お茶類の中では抹茶や玉露が適していると言えると思います。

一方、抹茶や玉露は新芽を使うため、苦味成分の一つであるカフェインも多く含まれていると言われています。特に抹茶は茶葉をそのまま粉末状にしているため、カフェインが含まれる茶葉ほど苦味は強くなります。また玉露は少ない水の量かつ低温で時間をかけて煮出します。高温ではカフェインが、低温ではテアニンが溶け出しやすいと言われており、そのように低温で時間をかけて煮出せば旨味の方が強く出る事になりますが、元々茶葉に含まれるカフェインの量が多いため、時間をかけ過ぎるとカフェインによる苦味が強くなります。更に、カテキンやカフェインは高い温度(80度以上)で溶け出すと言われているので、他の製法で作られた茶葉も高い温度で長い時間をかけるほど渋みが苦味は強くなります。渋みや苦味をもたらす「味」を目的にするのか、特定の成分を目的にするのかによってお茶の利用法は大きく変わる事になるでしょう。

お茶類が苦手だという人はテアニンを抽出したサプリメントが存在しており、それを利用するのも手です。前述のように精神を落ち着ける作用があるとされているので、運動後や夕食後あるいはストレスを感じた時に摂取するのが適していると思われます。摂取量は200mg程度で十分でしょう。ちなみにテアニンはカフェインによる興奮作用を抑える作用があると言われています。このためテアニンを豊富に含む玉露や抹茶ではコーヒーよりも興奮作用がややマイルドになると思われます。



●カテキン

カテキンはチャノキの茶葉に含まれるフラボノイドの一種(フラボノイドはポリフェノールの一種)で、茶に含まれるカテキンの事を特に茶カテキンと呼びます。前述のように葉に含まれるテアニンが日光を浴びる事によって作られます。テアニンは旨味をもたらす成分と言われていますが、カテキンは渋みをもたらす成分と考えられています。そのためカテキンの含有量が高いほどお茶は渋くなります。茶葉の製法にもよりますが、カテキンはエピカテキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキンガラート(没食子酸エピカテキン、ECG)、エピガロカテキンガラート(没食子酸エピガロカテキン及びEGCG)の4つが主成分となっています。これらが茶葉全体に最大1/3程度の量が含まれている事から、味への影響は大きいものと思われます。

それらカテキンには血圧の上昇を抑える作用、血糖値の上昇を抑える作用、血中コレステロール値を抑える作用、抗酸化作用、抗菌作用、抗炎症・抗アレルギー作用など、様々な健康効果があると言われています。詳しい原理は分かっていない部分も多いですが、日本では特に「脂肪の燃焼を補助する」という効果が強調される事が多いです。尚、茶葉に含まれるカテキンは高い温度(80度程度)で煮出す事で効率的に溶け出させる事ができます。よって茶葉からお茶を作る場合、それらの効果を得るには高い温度で煮出し、より濃く渋いお茶が必要になります。

またカテキンの中ではEGCGが最も効果が高いとされており、特にEGCGをメチルエーテル化したメチル化カテキン(EGCG3”MeやEGCG4”Me)には、アレルギー及び炎症反応の原因物質であるヒスタミンを抑える働きがあると言われています。これにより花粉症やアレルギー性皮膚炎などに効果があると謳われているようです。メチル化カテキンを含むお茶は日本では「べにふうき」「べにふじ」「べにほまれ」などの品種の他、台湾発祥の凍頂烏龍茶などごく一部の品種にしか含まれていないと言われています。更に、茶葉に含まれるカテキンの中でもEGCGは最も渋みが強いとされているため、その含有量が高いほど渋みは強くなります(80度程度で煮出す)。より効果を得るには粉末状にして抹茶のように利用するか、茶葉を直接料理に使うのも良い方法(ただしあまりに高温だと酸化しやすい)です。

渋みが苦手だという人は、EGCGまたは通常のカテキンを抽出したサプリメントが存在するのでそれを利用するのも手です。サプリメントを利用する場合、摂取方法としては運動前や食後などに摂取すると良いでしょう。摂取量は容器に書かれた量を守れば特に問題ありません。一方、サプリメントでは高濃度のものがあり、これを利用する事による過剰摂取で海外では臓器に負担がかかるという事が報告されています。日本では報告は殆どありませんが、サプリメントを利用する場合には念のため最初は少ない量から始め、体調を見ながら各自調節しましょう。


●タンニン

タンニンはポリフェノールの一種で、実はタンニンの一部分がカテキンです。特に紅茶においてはカテキンが酵素の働きによって酸化・重合し、タンニン(テアフラビンやテアルビジンなど)を形成、これが紅茶特有の鮮やかな赤い色(濃い場合茶色~褐色になる)をもたらしていると考えられています。特に番茶のように成長した茶葉を使う事で、その含有量が高くなるようです。尚、カテキン同様タンニンも渋みをもたらします。この渋みは粘膜の表面にある蛋白質に結合・変性させる事によって起こるもので、これを「収斂作用(しゅうれん)」と呼びます。これによりタンニンの含有量が高いほど渋みは強くなります。またタンニンはいわゆる渋柿やブドウを原料としたワインなどにも含まれており、それらにも特有の渋味をもたらしています。

そんなタンニンには前述のように収斂作用がある事から、主に口、食道、胃、腸の粘膜に物理的な作用をもたらします。これにより過剰な粘液及び消化液の分泌を抑える事ができ、整腸作用があると言われています。またその収斂作用は皮膚にも効果があり、直接塗る事で引き締め効果があると言われています。この他、タンニンはそれを含む食品の酸化や腐食を防ぐ事から、抗酸化作用や抗菌作用などもあると思われます。一方、タンニンは金属イオンとも結合しやすい性質を持っており、ミネラルと結合する事で吸収を促す作用があると言われています。ただし過剰に摂取すると逆にミネラルの吸収を阻害するため一長一短と言えると思います。またタンニンは色素沈着を引き起こし、歯自体やタンニンを含む食品を入れた容器を変色させます。



●クロロゲン酸

クロロゲン酸は多くの植物の果実、種子、葉などに含まれているポリフェノールの一種です。特にコーヒー豆に含まれている事がよく知られており、その量はカフェインよりも多いようです。ただしクロロゲン酸は熱に対して非常に弱く、例えばコーヒー豆では加工する過程、あるいは高い温度のお湯に溶かす事で、その殆どが分解されてしまうと言われています。そのため市販されているコーヒーに含まれるクロロゲン酸の量は非常に少ないと考えるべきです。

クロロゲン酸の作用はタンニンとよく似ており、タンニンと同じように主に渋味をもたらす(低濃度では酸味、水溶性であり水に溶けると甘味など、条件によって複雑な味をもたらすとされる)他、抗酸化作用や整腸作用などがあると言われています。またクロロゲン酸には糖を分解する消化酵素の働きを阻害するとされており、これによって糖の吸収を抑える事で血糖値を抑制する作用があると言われています。一方、大量に摂取すると便秘を引き起こす事があるようです。

尚、前述のようにクロロゲン酸は熱によって分解されてしまうので、焙煎も何もされていない生の状態のコーヒー豆を利用すれば、クロロゲン酸を効率良く摂取する事ができるようになると思われます。例えば焙煎は低温かつ短時間にしたり、焙煎も何もせずに生豆(カビや農薬など商品の質に要注意)を粉末状にし、熱の使わない食べ物や飲み物に混ぜて食べると良いかもしれません。またクロロゲン酸だけ、あるいは生のコーヒー豆から抽出したエキスがサプリメント化されており、クロロゲン酸を摂取したい場合にはそれを利用するのも手です。


●ケルセチン

ケルセチン(またはクェルセチン)はフラボノイドの一種(フラボノイドはポリフェノールの一種)で、基本的にはルチンやクェルシトリンなどのように糖が結合した配糖体という形で存在しています。食品では特にタマネギやダッタンソバに多く含まれているとされている他、柑橘系の果物、イチジク、コーヒー、ピーマン、緑茶、ワイン、クランベリーなどにも含まれていると言われています。ケルセチンを摂取したい場合、それらの食品を食べるか、抽出したサプリメントがあるのでそれを利用すると良いでしょう。

ケルセチン配糖体の一種であるルチンを豊富に含む食品ではダッタンソバ(中国やモンゴルなどに自生するソバの品種)があり、通常のソバと比べてルチンの含有量が数十倍も高いと言われています。しかしダッタンソバにはルチンを分解する酵素も多く含まれているため、水を加える事で容易に加水分解され遊離したケルセチンになります。ケルセチンは強烈な苦味をもたらす事から、ダッタンソバを利用したソバはケルセチンが含まれるほど苦味が強くなります。ただし加熱によって分解酵素の活性は失われるため、実際には苦味を抑える事が可能で、ルチンの摂取にはオススメの食品です。ちなみに日本のソバに使われている品種は元々ルチンやケルセチンの含有量がそこまで高くなく、分解酵素の働きも強くないので苦味はあまりありません。

尚、ケルセチンの配糖体と通常のケルセチンでは吸収率が異なるとされています。共に抗酸化作用があるとされていますが、配糖体では吸収率が高い代わりに抗酸化作用が弱く、通常のケルセチンでは吸収率が悪い代わりに強い抗酸化作用があるという特徴があります。すなわち一長一短だと言えると思います。その他の効果としてはヒスタミンの働きを抑える事によるアレルギー反応・炎症反応の緩和作用や、原理は不明ですが、血管の保護作用や血圧の調節作用などもあると言われています。



●テオブロミン

テオブロミンはカカオやチャノキなどに含まれるアルカロイドの一種です。カカオ豆はココアやチョコレートなどの原料、そしてチャノキは緑茶や紅茶の原料です。よってそれらにもテオブロミンは含まれており、特有の苦味をもたらします。またテオブロミンは体内でカフェインが代謝される事により、同じく苦味成分であるテオフィリンなどと共に作られると言われています。よって敢えてテオブロミンだけを摂取する理由はなく、利用するのであればカフェインからの摂取で十分でしょう。尚、テオブロミンの代謝が遅い動物では毒性をもたらします。特に我々によって身近な犬では摂取すると中毒症状を引き起こし、最悪死亡してしまう事もあります。

他、基本的な作用はカフェインと似ているので、詳しくはこちらの記事『「食品集19」少し?な栄養素・サプリメント・ハーブ等のQ&A5 - カフェイン』をご覧いただければと思います。ちなみにカフェインの持つ興奮作用と比べると、テオブロミンやテオフィリンではその効果がやや緩やかでマイルドという情報があります。一方、気管支を拡張する作用や利尿作用はカフェインよりも強いと言われています。


●ミリセチン

ミリセチンはフラボノイドの一種(フラボノイドはポリフェノールの一種)です。前述のケルセチンと構造が似ている事から、おそらく似たような作用があると考えられます。特にミリセチンには強い抗酸化作用があるとされている他、詳しい原理は不明ですが、抗炎症作用、抗腫瘍作用、肝臓機能の保護作用(アルコール分解酵素への影響等)、抗菌作用、抗血糖値作用、抗血栓・抗コレステロール作用などがあると言われています。

ミリセチンはベリー類(クランベリーなど)、ブドウ(ワインなど)、チャノキ(茶)、ヤマモモなど多くの植物に含まれていますが、特にナッツ類の一つであるクルミに多く含まれていると言われています。海外では特定の植物(ヤマモモ属の樹皮や葉など)から抽出したエキスが、他の栄養素と一緒にサプリメント化されている場合もありますが、品数はかなり少ないです。またミリスチン単体でのサプリメントはもっと少ないため、それらのようなミリスチンを含む食品を定期的に食べた方がコスパ的には良いと思われます。


●セサミン

セサミンはゴマに含まれるリグナンの一種(リグナンもポリフェノールの一種)です。リグナンはゴマやアマ(種子)に多く含まれているとされ、その他にもブロッコリー、大豆、穀類(ライ麦、小麦、大麦等)など多くの植物に含まれています。特にリグナンは腸内細菌によって代謝される事で、体内で女性ホルモンに似た働きをすると言われています。この事からイソフラボンなどと同じく植物エストロゲンとも呼ばれています。

セサミンには抗酸化作用の他、コレステロール抑制、血栓の抑制、抗腫瘍作用、血圧抑制作用などがあると言われています。またセサミンを含むゴマの全体的な栄養価も非常に高く、ゴマには蛋白質、脂質(オレイン酸とリノール酸)、ビタミンB1、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄、銅、食物繊維などがいずれも豊富に含まれています。よって栄養補給源として非常に有用な食品と言えます。一方、アマの種子も同様に栄養価が高いのですが、こちらは種子がそのまま食されるよりも、種子から抽出されたアマニ油が利用されています。アマニ油の全体的な栄養価や含まれるリグナンの量は多くありませんが、貴重なω-3脂肪酸(α-リノレン酸)が豊富に含まれるため、別の用途では非常に利用価値の高い食品です。

海外でのゴマの消費はナイジェリアやエチオピアなどアフリカ大陸にある一部の国々、それ以外では日本、中国、インドなどアジアを中心に消費されています。当の日本においては古くから食用として様々な利用がなされている他、「セサミン」という名前自体に大きな知名度があり、ゴマから抽出したエキスあるいは抽出したセサミン関連の商品・サプリメントが広く販売されています。ちなみにセサミンは脂溶性なので脂肪と一緒に摂取する事で吸収率が高まりますが、実はゴマに含まれるセサミンの量は全体の僅か1~2%程度・・・いくら多く含まれていると言ってもゴマでさえ数千粒必要なのでとても現実的ではありません。利用するならサプリメントが必要になると思われます。

サプリメントとして利用する場合、食後に10~20mg程度摂取すると良いと思われます。摂取目安及び上限は特に定められていませんが、危険な副作用も特になく、比較的安全だと思われます。ただし謳われている効能についてはよく分かっていない部分も多いため、過信は禁物です。



●アントシアニン

アントシアニンはフラボノイドの一種(フラボノイドはポリフェノールの一種)で、アントシアニジンが糖と結合した配糖体の事です。pHの違いによって赤、青、紫の色をもたらす事から、古くから植物性の染料として利用されています。また食品として摂取した場合の健康効果においては、強い抗酸化作用がある事でよく知られています。尚、俗に「目に良い」などと言われますが、これもアントシアニンの持つ抗酸化作用によるものと思われます。決して目だけに作用している訳ではないので、その点は注意しなければなりません。

アントシアニンを豊富に含む食品は「外側だけでなく中身が紫色」かつ「紫色が濃いもの」に多く含まれています。特にベリー類やブドウ(やはり中身が紫色で濃いもの)、赤ワイン(加工の過程で濃縮されるため、ものによるが含有量は高い)に多く含まれているとされる他、身近な食品ではブドウ、ナス、ゴマ(黒)、小豆などにも含まれています。またその他にも品種改良により、元々は紫色ではなかった様々な種類の野菜があります。全ては挙げませんが、例えば黒大豆、黒米、紫アスパラガス、紫ブロッコリー・カリフラワー、紫ニンジン、紫キャベツ、ムラサキイモ(サツマイモ)、赤タマネギ、赤カブ、赤大根などが挙げられます。

ゴマに含まれるセサミンと同じようにアントシアニンも大きな知名度があり、日本国内では多くのサプリメントが販売されています。ベリー類から抽出したエキス、アントシアニンだけを抽出したもの、あるいは他の様々なポリフェノール類と一緒になったサプリメントなど様々なタイプのものが存在します。アントシアニンをサプリメントとして利用する場合は食後に数10mg、ベリー類のエキスの場合は100mg程度を小分けにして摂取すると良いと思われます。摂取目安及び上限は特に定められていませんが、重篤な副作用も確認されておらず、過剰に摂取しても水溶性なので排出されやすく、比較的安全だと思われます。ただし謳われている効能についてはよく分かっていない部分も多いため、過信は禁物です。

ちなみにアントシアニンの色は加熱する事で薄くなりますが、これはアントシアニンに結合していた糖とアントシアニジンが離れる事によって起こります。実は多くのポリフェノール類は配糖体の形ではなく、そのように遊離していた方が吸収率や抗酸化能力が高いとされているため、食品に含まれるアントシアニンを効率良く摂取するには、ある程度火を入れてから食べた方が良いと思われます。ただしあまりに高温で加熱してしまったり、低温でも長時間加熱してしまうとポリフェノールは酸化されたり分解されたりしてしまうので調節は必要です。また抗酸化能力があるという事は酸化されやすいという事でもあるので、その保存方法にも気を使わなければなりません。


●レスベラトロール

レスベラトロールはポリフェノールの一種で、例えばブドウの果皮、ピーナッツの薄皮、コケモモの果実(サンタベリー)、グネモン(メリンジョ)の種子、イタドリの根(日本では医薬品扱いのため入手不可)などに含まれていると言われています。このレスベラトロールにも他のポリフェノールのように強い抗酸化作用があるとされている他、特に謳われているのが「サーチュイン遺伝子」を活性化するとされる作用です。

サーチュインはヒストンの脱アセチル化を行うための酵素であり、遺伝子(DNA)の転写をコントロールする役割を持っていると考えられています。このサーチュインが活性化するとヒストンの脱アセチル化が促され、ヒストンと遺伝子が結合しやすくなり、遺伝子の発現(遺伝子情報を元に細胞を合成する事)が抑制されると言われています。遺伝子は転写する度に劣化(DNAの末端を保護するテロメアが短くなる。テロメラーゼという酵素によって伸ばされるが、人間では生殖細胞などごく一部の細胞や癌細胞にのみ活性がある。)していき、繰り返すほど転写及び細胞の合成が上手くできなっていきます。それが老化の原因になる訳ですが、レスベラトロールにはそれを抑える可能性があると言われています。逆にヒストンがアセチル化されて遺伝子が結合しにくくなると、通常の遺伝子発現が活性化され、細胞の合成が促されます。活発な細胞合成は良い事のように思いますが、その分だけ老化が早くなる上、癌細胞のような異常な細胞の合成まで進行させてしまう可能性があります。レスベラトロールの効果が本当ならば、それを抑える可能性もあるかもしれません。

尚、食品に含まれるレスベラトロールの量は濃縮された赤ワインでさえ、1日にボトル100本以上も飲む必要がある事から、食品から摂取するのはとても現実的ではありません。またレスベラトロールは代謝される過程で構造が変化してしまうものが多いとされ、謳われている効果を得るには更に相当な量を摂取しなければならないと思われます。研究では数百mg~1.5gまで摂取した例がありますが、目安及び上限は分かっていません。一方、レスベラトロールは植物エストロゲンとしての作用があるとされており、大量に摂取した場合、謳われている効果を得る前に何らかの副作用が出る可能性もゼロではありません。摂取には現状サプリメントしかありませんが、その利用は個人の判断が必要になるでしょう。ちなみにサーチュイン遺伝子は飢餓状態すなわち食事制限によって活性化されると言われていますが、無理に制限する事によるストレスや栄養の偏りが大きくなれば何の意味もありません。