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2019年1月6日日曜日

いわゆる巻くだけダイエット・・・効果ある?

「巻くだけダイエット」とは、特定の部位をバンドなどで締め付ける事で「何らかの効果を得る」というものです。例えば太ももや二の腕などにバンド巻いて脂肪を締めつけると、脂肪への血流が阻害され、脂肪細胞の成長が止まり、それによっていわゆる「部分痩せ」の効果があるとされています。前述のように脂肪は水分を蓄える事ができるので、締め付ければ水分も上手く排出されるようになり、「浮腫(むくみ)」の改善にも繋がると言われています。また骨盤の辺りにバンドを巻く方法では骨の位置が矯正され、周囲の筋肉が正常に機能するようになるため、その状態で筋トレを行えば効率が上がると言われています。少し前までは「ラップを巻くだけ」の方法が有名ですが、最近では骨盤を矯正する方法の方がよく知られています。

ただし結論から言うと、いずれもその効果は一時的なものです。いくらバンドなどで締め付けて矯正しても、それはバンドの力で矯正されているのであって、自分の筋力やバランス補正(脳や体が勝手にバランスを取ろうとする機能)で矯正されている訳ではありません。24時間ずっと体を締め付けておく訳にはいかない訳で、いつかはそのバンドを外さなければならず、その矯正力に持続力がないのです。骨格に問題があるなら正常な位置から骨盤がずれた原因、脂肪なら脂肪が蓄積した原因、浮腫なら水分代謝が崩れた「元の原因」を改善しない限り、どれだけ一時的に強い力で締め付けてもいずれは元の状態に戻ってしまうでしょう。特にその締め付ける圧力によっては、関節付近にある重要な組織や脂肪の下にある筋肉の血流が阻害される事もあり、筋肉の成長が妨げられたり、疲労物質が蓄積しやすくなって逆に筋肉が凝り固まってしまう事もあります。場合によっては締め付けた場所だけが異様に細くなり、他の部位とのバランスが崩れ、逆にスタイルが悪く見えてしまう事もあるかもしれません。

骨盤を矯正したいのであれば物理的に締め付けて矯正する方向で考えるのではなく、骨盤の周囲にある筋肉(中臀筋、大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、腹斜筋、腹直筋、広背筋等)を鍛え、その筋肉の力及び機能によって自然に骨盤を矯正すべきです。またその筋肉が衰える原因となるような日常生活(猫背、長時間座ったまま・寝たまま、歩幅が小さい・ガニ股・内股、正座・胡座・女の子座り等)にも目を向け、それを改善させましょう。もちろん人によってはまず整体などを利用し人の手を借りる必要がある場合もありますが、それも対処療法であり一時的なもの、いずれは自分の力だけでしなければなりません。その意識を強く持ちましょう。

ちなみに二の腕や太ももなど特定の部位の脂肪は「全身の脂肪の増減」に伴って変動するもので、全身の脂肪が減れば自然と「部分痩せ」になります。よく言われているのが「その部位の筋肉を使う=脂肪が燃える」という事ですが、短時間の筋トレでは脂肪ではなく主に糖が消費されます。よって二の腕にある筋肉や太腿の筋肉を使ったからと言って、必ずしもそこにある脂肪が減る訳ではありません。ただし筋肉を鍛えれば例え脂肪がついていても引き締まって見せる事ができ、筋肉を使う事で血流が促されれば水分も排出されるようになる(カリウムの摂取も必要)ため、浮腫の改善によって細くなるという事はあり得ると思います。むしろ筋トレの目的はそこにあります。