
ただし単に食べる順番を変えているだけで、食事の内容は全く変わっていません。普段から栄養バランスの良い食事ができているのであれば、そうして食べる順番を変えただけでも一定の効果があるでしょうが、栄養バランスの悪い食事では単に食べる順番を変えるだけでは何の効果もないでしょう。また糖や脂肪の量を減らしても、ビタミンやミネラルが不足していたり、無論食物繊維を摂取するだけでも何も変わりません。人によってそれぞれ「脂肪の蓄積に繋がる糖の摂取量」は異なるため、それを見極めなければ同じ事の繰り返しです。
一方、「食品を置き換える方法」に関しては、例えば普段の食事で白米を食べている場合に、その白米を玄米に置き換えて食べたとします。精白された米と比べると玄米は食物繊維などの不純物が多く、糖の吸収量が抑えられます。つまりカロリーも低いため、白米を玄米に変えて食べると、それだけで食事全体のカロリーを低く抑える事ができます。そのような食習慣を続ければ、確かに白米を食べる場合よりは、新たな脂肪が蓄積する事を抑える事ができるかもしれません。
しかし基礎代謝を高める筋肉の成長にはカロリーが必要です。つまり玄米だけではカロリーが足らず、そのカロリーを別の食品で補う必要が出てきます。よって「置き換えダイエット」とは、単に置き換えれば良いという訳ではなく、必要に応じて「食品を追加もしくは除外する」事が重要になります。玄米の例で言えば、玄米の他に蛋白質を豊富に含む食品(特に肉、魚、卵。乳や大豆も良いが、糖が含まれているので摂取量は要調整。)や脂肪を豊富に含む食品(アボカド、ナッツ類、青魚、植物性の油)を追加、更に玄米だけではビタミンやミネラルが足りないので、キノコ類、貝類、海藻類、豆類、緑黄色野菜なども必要に応じて追加します。そうしてカロリーと栄養バランスの両方を確保する必要が出て来るでしょう。