
また妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増える事になります。例えば女性ホルモンであるエストロゲンには脂肪やカルシウムの代謝(消費も促進させるが蓄積も促進させる)を促す作用が、同じく女性ホルモンであるプロゲステロンには水分を蓄積させる作用があり、その作用によって脂肪及び水分が体内に蓄積しやすくなります。脂肪はエネルギーとして非常に優秀であり、万が一食べ物にありつく事ができないような状況に置かれた場合に備え、そのために脂肪を蓄えようとしています。また例えばボディビルダーは減量中に水抜きを行って脂肪をより薄く見せようとします。つまり脂肪は水分を蓄える事ができ、水分を蓄えた脂肪はより分厚く見えます。妊娠中はそれによっても見た目としても肥満体型に見えるのです。
尚、妊娠中に体脂肪率及び水分量が増える事はごく自然な事です。過剰に脂肪が蓄積すればそれはもちろん問題ですが、体型を気にして食事量を抑え、健康を害してしまったらそれこそ胎児にとって問題です。各種ビタミン(ビタミンA、B群、C、D、E、K)、各種ミネラル(カルシウム、マグネシウム、亜鉛、カリウム、ナトリウム、鉄分など)、蛋白質(特に必須アミノ酸)を制限しないようにし、脂肪は筋肉を落とさないためにカロリー摂取源として調節して摂取、一方の糖も運動量に合わせて調節して摂取するようにしましょう。もちろんあらかじめ脂肪が蓄積しにくい状態(ただしあまりに自分を追い込みすぎるとホルモンバランスが崩れ、流産や早産の原因になる事があるので注意)にしておき、それから妊娠を考えるというのも手です。