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2019年9月6日金曜日

ロングブレスダイエット・・・実際効果ある?

ロングブレスダイエットとは、意識的に強く呼吸を行う事によって、体の深部にある筋肉を鍛え、またその機能を向上させ、基礎代謝を上げる事によって、新たな脂肪を蓄積しにくくする・・・とされるダイエット法です。

方法を簡単に説明すると、姿勢を正し、骨盤を前傾(お尻を少し後ろへ上げるイメージ)、足を前後または肩幅になるように横へ開き、重心を安定化させます。その状態になったら、限界になるまで空気を吸ってお腹を膨らませます。そして口を小さく開けて頬を膨らませながら、肘を脇腹に引きつけるようなイメージで脇腹及びお腹に力を入れ、息を力強く吐いていきます。そのままできるだけ肺の空気がなくなるまで息を吐き切り、最後まで絞り出します。それを休憩を挟みながら数セット繰り返します。尚、他にも様々なパターンがあるようですが、基本的には呼吸を深く行う事が共通しているようです。。

メリットとしては、前述のように体の奥深くにある筋肉を鍛える事ができるという点です。特に呼吸に関わる前鋸筋、小胸筋、横隔膜、腹横筋、腹斜筋、肋間筋、斜角筋などは、意識的に鍛える事が難しいですが、それらの細かな筋肉に刺激を与える事で、人間にとって基本的な「呼吸」の機能を改善する事ができると言われています。またこの方法では特別な器具を必要とせず、筋肉に対しても大きな負荷をかけず複雑な動作も要求されないため、普段運動を行っていないような人でも手軽に行う事ができると思われます。その他、末梢にある細胞が酸素を求めようとする事で、毛細血管が細かく枝分かれし、血流を改善する事ができるとも言われています。また脳も活性化させる作用があるとかないとか。



尚、平常時や安静時の呼吸では、主に息を吸う際に横隔膜が収縮し、息を吐く時には主に「肺が膨らんだ反動」によって縮んでいます。もちろんその動きを制御するために、前述の細かな筋肉も働いているのですが、特にロングブレスダイエットの「力強く息を吐く際に使われる筋肉」は、例えば激しい運動を行って息が上がった時などに使われるため、実際には役に立つ場面が限られていると思います。例え意識的に呼吸に関わる筋肉を鍛えたとしても、それは普段の呼吸の方法とは違う方法なのですから、必ずしも日常生活で役に立つとは限りません。もちろん普段から運動を行っていない人が、リハビリとして日常生活に復帰するために、あるいはこれから呼吸が早くなるような激しい運動を行う場合には、効果はあると思います。ただ元々健康で運動習慣のある人にとっては、正直どうって事ない運動になってしまうでしょう。

またこのダイエット法では「インナーマッスルを鍛えて代謝を上げる」という事を重要としていますが、「インナーマッスルを鍛えた方が代謝が上がる」というのは大きな勘違いです。筋肉は大きいほど生み出す熱の量も多く、エネルギー消費も激しいのです。つまり代謝を上げたいのなら、単純に大きな筋肉を鍛えた方がずっと効果的です。そもそも「インナーマッスル」は小さくて細い筋肉ばかりで、単独で働く事もなく、基本的には大きな筋肉の動きを制御する役割を持っています。決して「インナーマッスルの方が重要」なんて事はありません。

尚、この方法では「息を限界まで吐き切る」という事がポイントなので、力みによる血圧の急激な上昇や酸欠・貧血になりやすいという危険性もあります。見よう見真似で行おうとするのは大変危険なのでオススメしません。