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2017年8月16日水曜日

酢を飲むと体が柔らかくなる?

酢は短鎖脂肪酸の一つである「酢酸」が主成分となっています。この酢酸は体内に入った後に肝臓で代謝され、TCA酸回路(クエン酸回路)に入る際に「クエン酸」になります。その後、TCA回路内で代謝され「ATP(アデノシン三リン酸)」が合成され、そのATPが細胞を動かすためのエネルギーになります。そしてATPが出なくなるまで代謝されると、最終的には二酸化炭素と水になります。つまり酢は単純に細胞のエネルギー源になります。

またクエン酸は乳酸の分解を促したり、筋肉内へグリコーゲンの貯蔵を促す効果があると言われています。つまり酢酸は間接的に筋肉の疲労を回復させる効果があり、これによって筋肉の「コリ」も改善される可能性があります。「酢を摂取して体が柔らかくなった」ように感じるのは、おそらくこれによるものだと思われます。元々食事制限をしていてエネルギー不足になっていたり、そういう人が多いのだと思います。

尚、酢酸は腸内細菌が食物繊維を分解する際にも作られ、腸内環境を弱酸性に保つ役割があります。腸内が弱酸性になると、ミネラルが水溶性になる事で、その吸収がスムーズにできるようになる他、悪さをする菌の働きが抑えられ、発癌性物質や汚染物質などの増殖も防ぐ事ができると言われています。

特に酢として体の外から腸の中に入ってくる量よりも、そうして腸の中で作る量の方が多いと言われています。このため「酢を摂取する事には効果がない」とは決して言いませんが、酢を大量に摂取する事よりも、食物繊維を摂取して体の中で作った方が良いと思われます。ただし食物繊維自体にはエネルギーがありません。最低限の糖・蛋白質・脂肪は摂取するようにしましょう。