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2018年7月20日金曜日

「筋トレ法4」腹筋・腸腰筋を鍛えるためのトレーニング

この記事では『腹筋(腹直筋・腹斜筋)や腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)を鍛えるためのトレーニング法』と、トレーニングを行う際の注意点などについて私なりにまとめています。相変わらず長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/5/14、最終更新日時:2018/7/20)


★当記事メニュー一覧

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★筋トレを行う際の注意点などについて

●お腹にある筋肉について簡単に

いわゆる「腹筋」はお腹の中央にある腹直筋と、腹直筋の両サイドにある腹斜筋に分かれます。お腹を中心にして上半身と下半身に分けるとすれば、腹直筋は主に上半身を前へ倒す際に働きます。これにより例えば仰向けに寝ている状態から上半身を上へ起こす事ができます。一方、腹直筋は下半身を上へ引き上げる際にも働きます。イメージするとすれば「背中を丸める動作」が分かりやすいと思います。背中を丸めるとお腹を中心に上半身と下半身が近づきますが、腹直筋はそのように腰を上あるいは前へ動かす時にも働いています。

続いて腹斜筋ですが、腹斜筋は体の一番外側にある外腹斜筋、その内側には内腹斜筋、更にその内側には腹横筋があります。体の外側に位置している筋肉は、主に「正面を向いたまま左右へ体を横へ傾ける際」に使われますが、内側にある筋肉ほど呼吸に関与する筋肉になります。特に息を大きく吸うと横隔膜が広がり、それに伴ってお腹が膨らみますが、腹斜筋と腹直筋はそれを体の外側から支えています。そうしてお腹が膨らんだり、走ったりして体が大きく振動した際、腹直筋や腹斜筋は「腹圧(お腹の中に風船があるイメージ)」を高めて臓器を支え、その位置を安定化させているのです。腹筋の筋力が衰えて腰痛になるのは、腹圧が低下して支えがなくなり、背骨の湾曲が大きくなるからです。

ちなみに腹筋はそのように体の中心に位置している関係上、上半身または下半身で大きな筋力を発揮する際には、大抵腹筋にも力が入っています。つまり腕や足で大きな筋力を発揮するためには「お腹への力の入れ方(腹圧の高め方)を覚える事」と「腹筋の筋力」が必要になるでしょう。これは逆に言うと、意識的な運動習慣があるのに腹筋が鍛えられていない場合、「体が上手く使えていない(変に力む、腕や足だけで力任せ・効率が悪い、それぞれの部位が連動していない等)」可能性があります。

●腸腰筋とは?鍛えるメリットについて

お腹の奥深く、特に背骨の辺りには骨盤と太ももの骨を繋いでいる腸骨筋と、背骨から太ももの骨を繋いでいる大腰筋・小腰筋があり、それらを合わせて「腸腰筋」と呼びます。腸腰筋はそのように背骨・骨盤・太ももの骨を繋いでいる筋肉で、実はこの筋肉も上半身を前へ傾ける際に働きます。つまり基本的には腹直筋や腹斜筋と共に働き、体の内側から姿勢を支える役割があります。腸腰筋が機能すれば背骨や骨盤への不要な動き・捻りが抑えられるため腰痛予防になります。

また腸腰筋は太ももの骨を前から上へ持ち上げ、胸へ近づけていく際にも働きます。体の奥深くに位置している事から、腸腰筋はいわゆる「インナーマッスル」などと呼ばれる事もありますが、そのように太ももの骨を持ち上げる関係で、歩く、走る、階段を登るなど日常的に使われており、イメージとは違って基本的には太くて大きな筋肉です。特に瞬発的なスポーツを行っている人では大きな筋力を発揮する事ができ、それによって素早く太ももを動かす事ができるので、単純に足が速くなります(インナーマッスルだからと言って特別優秀という事はないが、役割として重要な筋肉と言う事はできる)。

尚、腸腰筋は骨盤を引っ張って前傾させる役割もあります。骨盤が前傾するとお尻のトップの位置が斜め上方向へ移動するため、横から体を見た時に骨格的にお尻を大きく見せる事ができます。欧米人とアジア人ではそのような違いがあり、欧米人のスタイルが良い(凹凸がハッキリしているグラマー体型。ただし遺伝子的要素も関係)のはそれも関係していると言われています。また骨盤が前傾すると、太ももの骨を後方へ引く際の可動域が広がり、腸腰筋、大臀筋、ハムストリングスなどが発達しやすくなります。これにより歩幅が大きくなるため、単純に様々な運動能力が向上します。更に骨盤の前傾に釣られて背中が丸くなりにくくなるため、腰痛予防や肩コリの予防にも繋がる可能性があります。そのように腸腰筋を鍛えるメリットは大きいのです。

●背中の筋肉もバランス良く鍛えよう

いわゆる腹筋動作を行って体を起こしていく際にはお腹にある腹筋が収縮しますが、その際には同時に背中にある背筋が伸ばされています。逆に背筋動作を行って体を後ろへ反らしていく際には背中にある背筋が収縮しますが、その際にはやはり同時にお腹にある腹筋が伸ばされています。そのように筋肉が収縮する際には必ず伸びる筋肉があり、収縮して力を発揮している筋肉の事を「主働筋」、伸ばされている筋肉の事を「拮抗筋」と呼びます。これは他の筋肉でもほぼ同様です。

それを踏まえて考えてみると、腹筋が主働筋となる場合には当然背筋が拮抗筋になります。この時の拮抗筋(背筋)は、主動筋(腹筋)のストッパーのような役割を持ち、例えば腹筋を急激に収縮させた際、関節の可動域を超えて骨が動いてしまわないように制御する事ができます。つまり拮抗筋は本来体を守るために必要なものですが、もしこの時に背筋がスムーズに伸ばされない場合、背筋が腹筋のスムーズな収縮を邪魔し、その動きが遅くなってしまう事があります。つまり主動筋とある腹筋がスムーズに収縮するためには、拮抗筋となる背筋の筋力そして柔軟性が重要になる訳です。背中の筋肉を鍛える方法については『「筋トレ法3」バストアップ(胸・背中)のためのトレーニング』をご覧下さい。

それは背筋が収縮する際も同じで、背筋がスムーズに収縮するためには腹筋の筋力そして柔軟性が重要になるでしょう。そうして腹筋と背筋は常にバランスを取り合っており、どちらか一方を鍛えても怪我を招くだけではないでしょうか。特に腹筋を割りたいと考えた時、腹筋ばかりを鍛え、また単に腹筋のトレーニングを重ねていけば良いように考えがちですが、腹筋と一緒に背筋もバランス良く鍛え、また腹筋も背筋もストレッチやマッサージなどを行って柔軟性を高めていく必要があるでしょう。ストレッチなどのケアの方法については『「豆知識集5」膝・腰・肩の痛みとその対策を考える』『「ストレッチ法1」腰痛・膝痛予防のためのストレッチ』などをご覧下さい。

尚、拮抗筋としての機能が損なわれやすい条件を考えてみると、例えばハードなトレーニングを続ける事で疲労が蓄積していた時、運動量の配分が大きくなり過ぎて筋肉の回復が追いついていない時、限界に近いような大きな負荷を扱っている時、不意な事故時(誰かにぶつかるとか)などが挙げられます。運動前後のケア、負荷の適切な設定、フォームの見直し、トレーニング中の集中力などの他、日常的なケア(基本的な生活習慣・ストレスコントロール等)を疎かにするべきではありません。




●クビレを作るには?

どれだけ体脂肪率の低い人でも、横から体を見れば必ずお尻が大きく見えます。これはごく当たり前の事ですが、何故お尻が大きく見えるかと言えば、単純にお尻には骨盤という大きな骨があり、筋肉や脂肪の付き方に関係なく元々骨格的に大きいからです。またお尻には大臀筋という大きな筋肉があり、骨格的に大きな場所に筋肉がつけば、当然お尻はより大きく見える事になります。更にそれに加え、骨盤の上には背骨以外の骨がなく元々骨格的に細いため、体脂肪率が低い人ほどお腹周りは細く見えます。

何が言いたいのかというと、クビレはその「お腹とお尻の差」によって視覚的に生まれるものです。つまりお尻が大きいほどお腹は細く見え、逆にお腹が細いほどお尻が大きく見えるという事です。それぞれの特徴が強調される訳ですね。よってクビレを作るためには、お腹周りだけを細くするのではなく、それと同時にお尻の筋肉を鍛えて大きくする事が重要になるというのが私の考え方です。

特に日本人は「お尻の筋肉を鍛えてクビレを作る」という考えを持っている人が少なく・・・というよりお尻が大きくなったり、太ももが太くなるなど様々な事を理由にして筋トレ(筋トレに限らず運動全般)を避ける人が多いように思います。お尻の筋肉を鍛えずにお腹周りだけを細くしても、逆にメリハリ・凹凸がなくなってスタイルは悪く見えてしまうでしょう。今こそ認識を改めるべきです。

●どうしたら腹筋は割れる?

「腹筋を割る」という事を目的に腹筋を鍛えていく場合、筋肉を太く大きくするのと同時に体脂肪率を落とす必要があります。しかし「脂肪だけを落とす」という事は現実的でではなく、脂肪が落ちる場合、実際には筋肉も一緒に落ちています。これは何故かというと、筋肉の効率の良い成長には「カロリー」が必要だからです。つまり摂取カロリーの低い食習慣では筋肉が落ちてしまうので、運動量と基礎代謝に見合ったカロリーを摂取し、少しずつ脂肪を落としつつ、筋肉の方はできるだけ落ちないように努める必要があります。それが腹筋を割るためのコツです。

尚、筋肉を大きくするような筋トレは基本的に無酸素運動であり、エネルギーとして糖を消費します。よって筋トレを行う事で糖を消費すれば糖が余りにくくなり、脂肪へ変換される糖の量が減ります。また糖は筋肉内に一定量蓄える事ができ、糖に消費→貯蓄→消費という循環が生まれます。それによって糖の消費量・貯蔵量が増えれば、新たな脂肪の蓄積を抑える効果はあると思われ、筋トレを行った結果として脂肪が減っていく事は十分考えられます。

しかし筋肉は1日2日でつくものではなありません。一般的に「筋肉がついた」という実感を得るためには最低でも数週間、行う頻度や強度などにもよりますが、それが確信へ変わるまでには1~2ヶ月程度かかる場合があります。よって筋トレを数日続けた事によって得られる「変化」の多くは、浮腫が改善された事によるものや、一時的に筋肉が膨らむパンプアップによるものだと考えるのが自然です。体重の変化など小さな変化(体重が減る=何が減った?いちいち気にしない)に一喜一憂していたらキリがないので、焦らずコツコツと積み重ねるようにしましょう。無論ですが、筋肉は蛋白質でできているので、脂肪が筋肉に変わる事もありません。




●オススメのサプリメント・他あると便利なものまとめ

ここではオススメのサプリメントや、トレーニングを行う際にあると便利なものを紹介しています。尚、基本的な栄養素(五大栄養素それぞれ)については『「基本的な栄養素」に関する記事の一覧』、筋トレに関する基本的な知識については『「筋トレ豆知識集」に関する記事一覧』、サプリメントの摂取方法については『「筋トレ論9」筋トレ系サプリメントの摂取方法』や『「筋トレ論11」運動時における糖の摂取方法』、プロテインの摂取方法については『「筋トレ論10」運動時におけるプロテインの摂取方法』をそれぞれご覧下さい。

LIFE STYLE マルチビタミン・ミネラル バルクスポーツ アイソプロ ナチュラル 2kg

ビタミンとミネラルをまとめて補給する事ができるサプリメントです。摂取方法は運動前、運動後、普段の食事などのタイミングで小分けにして摂取。尚、このサプリメントは1粒の容量が多いので、下記の錠剤クラッシャーで砕く事をオススメします。

純粋に「蛋白質を摂取したい」場合、余計なものが入っておらずコスパの良いバルクスポーツのプロテインを個人的にオススメします。摂取量は1回20~40gを運動量に合わせて調節。タイミングは運動後、あるいは普段の食事で蛋白質の不足が心配な時にお好みで。ただし蛋白質以外は別途補給が必要です。
グリコ パワープロダクション CCD 900g バルクスポーツ BCAAパウダー 500g

運動時のエネルギー補給に適しているクラスターデキストリンです。胃を素早く通過し胃への負担を最小限に抑えます。一方、腸ではやや緩やかに吸収されるとされ、血糖値を安定化させ、運動時のパフォーマンスを維持する事ができます。タイミングは運動前~運動中のカーボドリンク、あるいは運動後のプロテインと一緒に。尚、摂取量は人によるので上記リンク参照の事。

筋肉の合成に関与するとされる必須アミノ酸のBCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)です。摂取量の目安は1回5~10g、最初は少ない量から始め、少しずつ体に慣らしていくと良いでしょう。タイミングは運動前~運動中のカーボドリンクに糖と一緒に混ぜて摂取します。他、起きた後や夕食時(寝る前)など空腹時を予測して摂取するのもオススメです。
バルクスポーツ グルタミン 500g Optimum Nutrition クレアチン 600g

筋肉に大きなストレスがかかった時、分解を最小限に抑える事ができるとされるグルタミンです。摂取量の目安は1回5~10g程度、1日に多くて20gまで。タイミングは運動直後にカーボドリンクの残りに混ぜたり、あるいは運動後にプロテインと一緒に飲むと良いと思われます。他では起きた後や夕食時にもオススメです。

瞬発的なエネルギーの合成に必要なクレアチンです。摂取量の目安は1日に2~6g程度、1~2gを小分けにし運動前~運動中、運動後、起床後、夕食時などに摂取すると良いと思われます。尚、水に溶かすと沈むので、カーボドリンクで飲む際にはその度によくかき混ぜてから飲みましょう。
ザバスプロテインシェーカー 500ml 5X304 ステンレス スチール ブレンダー

プロテインシェーカーです。最近は電動のものも多いのですが、いかんせん電池の持ちが悪いのでオーソドックスなこれが一番ですね。

これをシェイカーの中に入れてシェイクするとある程度ダマを防ぐ事ができます。
SW 18-8 極厚 計量スプーン 30cc 松吉医科器械 錠剤クラッシャー MY-8110

プロテインの場合、30ccのスプーンだと、すり切り一杯が15g前後なので、すり切り2杯で30g、山盛り2杯で40g前後になります。

錠剤を砕く事のできる道具です。大きな錠剤は飲みにくいと思うので、これを利用して細かく砕くと良いでしょう。特に水溶性ビタミンを摂取するようなサプリメントでは、もちろん容量にもよりますが、これを利用して毎食時に小分けにして摂取した方が効率良く吸収できると思われます。
IrwinNaturals 3-in-1ジョイントフォーミュラ 90錠(オオサカ堂商品リンク) NOW Foods 脂溶性ビタミンC 500mg

グルコサミン、コンドロイチン、MSM、ω-3脂肪酸など様々な栄養素をまとめて摂取する事ができるサプリメントです。ハードなトレーニングをする日にオススメです。摂取量の目安は1回2錠~を毎食時に分けて摂取すると良いと思われます。

脂溶性のビタミンCを摂取する事ができるサプリメントです。水溶性ビタミンCは失われやすく、数時間おきに摂取する必要があると言われています。一方、この脂溶性ビタミンCは朝晩に摂取するだけで済みます。ビタミンCは過剰摂取の心配はないので、水溶性ビタミンCの方も毎食時に数gずつ摂取しましょう。尚、「水溶性ビタミンC(Amazon商品リンク)」の摂取量の目安は1日5g以上です。
>シークリスタルス エプソムソルト(硫酸マグネシウム)入浴剤 2.2㎏ IROTEC ラバー付ダンベル 40kg(20kg×2)セット

硫酸マグネシウムを含む入浴剤です。これをお風呂のお湯に溶かす事で皮膚からマグネシウムを吸収させる事ができ、筋肉疲労などに効果があると言われています。1回に使用する量の目安は150cc~です。

トレーニング用のダンベルです。バーからプレートを外して、それを胸に抱えたり、足の間に挟む・チューブなどで足に巻きつけて行うと良いでしょう。尚、大きな負荷を扱わない場合、水や砂を入れた容器(ペットボトル等)でも代用する事ができます。




★トレーニングを行う際に共通する注意事項まとめ

ここではトレーニングを行っていく際に共通する注意事項を簡単にまとめています。

●適切に負荷を設定する

負荷は1セット中にギリギリ10~15回程度反復する事ができるような負荷に設定する必要があります。これはどんなトレーニングでも共通しており、そのような大きさの負荷及び反復回数に設定する事で、筋肥大が起こりやすくなると言われています。例えばクランチやシットアップのような腹筋動作の場合は胸に重りを抱える、レッグレイズのような足の上げ下げでは両足でプレートを挟んで負荷を増やす必要があります。

それよりも反復回数が少なくなるような大きな負荷では、むしろ筋肥大が起こりにくくなり、最大筋力の向上を目的としたトレーニングになります。逆に反復回数が増えるような小さな負荷でも、やはり次第に筋肥大が起こらなくなっていき、今度は筋持久力の向上を目的としたトレーニング、あるいは動作スピードの向上を目的としたスピードトレーニングになります。すなわち筋肥大を起こしたくないのであれば、後者のようなトレーニングを行えば良いでしょう。

●反動をできるだけ使わない・勢いに任せない

動作スピードの向上など目的によっては瞬間的に力を入れるようなトレーニング法もあるのですが、そのようなトレーニングでは力を入れた瞬間にしか筋肉に対してストレスがかからず、筋肥大という目的においては効果的なトレーニングになりません。よって筋肥大を目指すようなトレーニングでは「負荷がかかっている間、力を入れ続ける」事が重要です。これにより短時間で効果的に筋肉へストレスを与える事ができます。ただし動作を遅くすれば遅くするだけ良いという訳ではありません。後述のように曲げすぎない・伸ばしすぎないようにした上で、できるだけ可動域を大きく使ってストレスを与えましょう。

●背中は丸めすぎない・急に捻らない

脊柱は神経が密集している重要な組織であり、その損傷は絶対に避けなければなりません。いわゆる腹筋動作で起き上がる際には、無理に背中を曲げたりしないようにしましょう。むしろ別の意味で、背中を曲げすぎると腹筋に対して最も負荷がかかる角度を超えてしまう事があるのでそれを防ぐ狙いもあります。また動作間で体を捻ったりしないようにしましょう。一応そのように腹筋動作の途中で一気に体を捻って行う方法もあるのですが、そのような方法は今は良くても積み重ねれば将来必ず体に響いてきます。腹斜筋を鍛えるなら最初から横向きで行った方が無難です。

●筋肉が伸ばされる際は意識的に少しゆっくりと

腹筋動作を行って起き上がった後は、できるだけ負荷に耐えるようにしながら、少しゆっくり目に戻すようにしましょう。こうする事で、起き上がる際だけでなく戻していく際も筋肉へストレスを与える事ができ、効果的にトレーニングを行う事ができます。特に重りを用いない場合にはそれによって反復回数を減らす事ができます。これは実際に行ってみるとよく分かります。かなりきついです。

尚、腹筋動作の際には、足を固定して行うとそのように戻す際にも耐えやすいのですが、足の筋肉を使って耐えてしまう事があるので、個人的には足はフリーの状態が良いと思います。足がフリーの状態で反動をつけずに起き上がろうとすると、完全に起き上がらずに途中で止める事ができます。その角度が最も腹筋へストレスがかかる角度であり、その角度までで止めた方が筋肉の脱力を防ぎ、効果的なトレーニングになります。

●背中を床へつける際にはできるだけ脱力せずに

そのように腹筋動作で起き上がった後は、そのようにゆっくり戻す必要がありますが、完全に戻して背中を伸ばしてしまうと、腹筋が緩んでしまいます。戻した際にはむしろ意識的に腹筋へ力を入れ、力を入れたまま起き上がる動作へ移行させましょう。こうする事でも効果的に筋肉へ刺激を与える事ができ、反復回数を減らす事ができます。ただし背中は反らないように注意しましょう。尚、そのように「背中を伸ばした時に呼吸を止めずに腹筋へ力を入れる」には少しコツが必要です。あらかじめ練習しておくと良いかもしれません。

●筋トレはできるだけ力まずに

いわゆる腹筋動作ではお腹に力を入れた際についつい力み、顔が真っ赤になるほど顎を噛み締めてしまいがちです。筋トレは酸素を必要としない無酸素運動ですが、そのような呼吸の仕方は非常に危険です。呼吸を止める事では確かに力が入りやすくなるかもしれませんが、再び呼吸を始めた瞬間に止まっていた血流が急激に再開され、一気に大量の血液が流れる事になります。弱い血管や細い血管で起これば破れてしまうでしょう。またそれがもし脳や心臓で起これば即命に関わりますし、重要な臓器で起これば健康を害するだけです。

特にトレーニングを継続している人ほど、自分の健康に自信を持っている人は多いかと思います。しかし見た目で「血管の丈夫さ」は誰にも分かりません。どれだけ筋肉を鍛えていても、脳や心臓の血管を強くする事はできないのです。予防のためにも、これから先より長くトレーニングを続けていくためにも、「お腹の筋肉に力を入れながら呼吸を行う」ようにしましょう。本格的なトレーニングを始める前に、あらかじめ筋肉への力の入れ方や呼吸の仕方を練習しておくと良いかもしれません。

●運動前後・普段からのケアは怠らない

前述のような事を意識していても、ハードなトレーニングを続けていけば疲労は蓄積していきます。それを最低限に留めるためにも、運動前後のストレッチ、運動後のアイシング、マッサージなどを怠ってはなりません。無論ですが、代謝を整えるための規則正しい生活習慣は必須です。トレーニングを行う際には日々の体調管理に十分注意し、決して無理をしてはなりません。尚、ストレッチなどのケアの方法については『「豆知識集5」膝・腰・肩の痛みとその対策を考える』『「ストレッチ法1」腰痛・膝痛予防のためのストレッチ』などをご覧下さい。

●筋肉はバランス良く鍛える

前述したように腹筋だけを鍛えるのではなく、筋肉はバランス良く鍛える事が重要です。特に重要なのは背中の筋肉とお尻に筋肉ですね。背中の筋肉を鍛える方法については『「筋トレ法3」バストアップ(胸・背中)のためのトレーニング』、お尻に筋肉を鍛える方法については『「筋トレ法11」お尻の筋肉を鍛えるトレーニング(現在制作中)』をご覧下さい。また筋トレに関する基本的な知識については『「筋トレ豆知識集」に関する記事一覧』にある記事をそれぞれご覧下さい。




★腹直筋を鍛えるトレーニング法

●腹筋を鍛えるための準備トレーニング(初心者向け)

最初に紹介する方法は、背中を伸ばしたまま腹筋に力を入れたり、腹筋に力を入れたまま意識的に呼吸を行うためのトレーニング法です。トレーニングというよりは練習ですね。本格的なトレーニングを行う前に、まずはこれを行って腹筋への力の入れ方や呼吸の仕方を覚えましょう。

ではその方法を簡単に説明していきます。仰向けに寝た状態になり、両膝を90度程度に曲げ、両足を揃えてその足の裏を床へピッタリとつけます。上半身を起き上がらせるようなトレーニングではこれが「基本の形」になります。上半身を起き上がらせる際には足を固定した方が行いやすいように思いますが、足を固定すると太ももにある筋肉を使ってしまうので、できるだけ腹筋だけを使うためにフリーにしておきます。また上半身を勢い良く起こすと、起こす瞬間しか筋肉が収縮しない上、腹筋に負荷がかからない角度まで進んでしまうので、「敢えて起き上がりにくい状態」で行った方が良いと思います。

そのような基本の形になったらお腹に手を当て、ゆっくりとお腹をへこませてみます。意識的にお腹をへこませるのが難しい人は、息を吸いながら声を出すイメージで行ってみて下さい。そうしてまずは「お腹をゆっくりへこませる→ゆっくりと脱力して元の状態に戻る」という事を繰り返しましょう。それができるようになったら、お腹をへこませた状態を維持したまま、息を吸ったり吐いたりしてみて下さい。お腹をへこませたまま息を吸うのはやや難しいと思いますが、お腹以外を動かさずにスムーズにできるようになるまで練習しましょう。

今度はその逆で、ゆっくりとお腹を膨らませてみて下さい。これはお腹に溜めるようにして息を吸う事で容易にできると思います。もし意識的にお腹を膨らませるのが難しい人は、お腹の正面にある何かをお腹押し出すようなイメージで行ってみて下さい。そうしてまずは「お腹をゆっくり膨らませる→ゆっくりと脱力して元の状態に戻る」という事を繰り返しましょう。それができるようになったら、お腹を膨らませた状態を維持したまま、息を吸ったり吐いたりしてみて下さい。お腹を膨らませたまま息を吐くのはやや難しいと思いますが、お腹以外を動かさずにスムーズにできるようになるまで練習しましょう。

それぞれがスムーズにできるようになったら、「お腹を膨らませる→お腹をへこませる」を交互に繰り返します。最初はお腹を膨らませる際に息を吸い、お腹をへこませる際に息を吐いて行いますが、それに慣れたら、お腹を膨らませる際に息を吐き、お腹をへこませる際に息を吸うようにします。更に呼吸を意識的に遅く行って、お腹をできるだけ素早く動かすようにします。例えば息を1回吸う間に何度もお腹を膨らませたり、1回吐く間に何度もへこませたりする訳です。それがスムーズにできるようになればほぼ完璧です。

尚、呼吸を行う際に限界まで息を吐いたり、呼吸をゆっくりと行いすぎたり、あるいは息を吐く際に強く力んだりすると、酸欠・貧血・高血圧等になってしまう事があります。このトレーニングは力まずにお腹へ力を入れ、かつ力を入れたまま呼吸を行うというのが目的ですので、そのようなやり方は間違っています。基本からやり直しましょう。ちなみにここで説明した方法を応用し、例えば口にペットボトルなどを咥え、それを膨らませたり、へこませたりするようなトレーニングもできます。そのようなトレーニングは肺活量アップ・横隔膜のストレッチ・呼吸法(腹式呼吸)改善等を目的に、ボイストレーニングとして行われる事もあります。




●クランチ/シットアップ

仰向けに寝た状態から体を起こすいわゆる「上体起こし」では、腹筋の上側だけを使って行う上体起こしの事をクランチ、ほぼ完全に体を起こしてしまう上体起こしの事をシットアップと呼びます。つまりクランチとシットアップとでは体を起こす度合いが異なるという事です。尚、シットアップは完全に体を起こしてしまうと腹筋に負荷がかからない角度まで進んでしまい、どうしても腹筋が緩んでしまう事があります。そのため実際には完全には起こさず、筋肉に最も負荷がかかる角度で止め、そこから切り返すようにした方が効果的だと思われます。

ここではクランチを例にして説明していきます。スタート時の体勢は上記の方法と同じです。仰向けに寝て、膝を90度に曲げ、両足を揃え、両足の裏を床へつけておきましょう。その状態になったら、床から肩甲骨(肩の後ろ側)を少しずつ浮かせていきます。反動をつけず、できるだけ腹筋の力だけで起き上がるようにしましょう。すると肩甲骨より下~お尻までは床へついたままになりますが、クランチでは完全に体を起こす必要はないのでそれで良いのです。またこの時には背中を丸めすぎないように注意します。腹筋動作では背中を丸めるイメージがありますが、クランチでは腹筋の上部に刺激を与えるのが目的であり、背中を丸めると支点が変わってしまうので、ここでは腹筋の上部が軸になるようにして体を起こすようにしましょう。

そうして体を起こしていくと、「これ以上は反動をつけないと持ち上がらない角度」まで来ると思います。クランチでは本気で起き上がったとしても30度前後(完全な仰向けを0度とした時)で十分です。そこまで来たら筋肉に力を入れたまま5秒程度キープします。ここでは前述の準備トレーニングが役に立ちます。筋肉に力を入れたまま、力まず意識的に呼吸を行う訳です。そうしてキープができたら、今度はゆっくりと体を戻していきます。ただし戻す際には起き上がる時以上に集中して行います。特に筋肉は「伸ばされながら力を発揮する」時に大きな刺激を与える事ができ、より効率的なトレーニングになるので、「できるだけ負荷に耐える」「脱力させない」ようにして戻しましょう。また肩甲骨は床には完全につけず、ギリギリつくかつかないかの所で切り返し、腹筋に力を入れたまま再び起き上がる動作へ移行させます。動作間では背中を反らない事も重要になります。

この「少しゆっくり起き上がる→ゆっくりと戻す」を1回とし、筋肥大を目指すのであれば1セット10~15回程度になるよう負荷や力の入れ方を調節、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行いましょう。筋肥大ではなく引き締める事が目的の場合でも、多くて30回程度で十分です。それ以上何十回何百回と繰り返す事ができる場合、筋肉の使い方で楽をしているか負荷が足りません。そのようなトレーニングでは効率の良い筋肥大は望めず、回数を重ねるほどに無駄が大きくなるので注意しましょう。負荷を増やしたい場合には、胸にダンベル・バーベル用のプレート・水か砂を入れたペットボトルなどの重りを抱えながら行ったり、シットアップベンチを利用して上半身を少し下へ傾けた状態(腰の高さよりも頭が下になる)で行いましょう。

ちなみにシットアップで起き上がる際の角度は、完全な仰向けを0度とすれば、本気で起き上がったとしても60度ぐらいで十分です。足を固定すれば完全に起き上がる事も可能ですが、胸やお腹が膝あるいは太ももにつくほどにまで起き上がる必要はありません。それ以外は前述したクランチとほぼ同じ要領で問題ありません。ただしシットアップでも背中を丸めすぎたり、反らしすぎると首や腰を痛める事があるので注意しましょう。またシットアップで起き上がる際、右肩を左太ももへ、左肩を右太ももへ近づけるように起き上がる方法もあり、これによって脇腹にある腹斜筋にも多少刺激を与える事ができます(起き上がってから捻るのではなく、斜め方向に起き上がるという事)。




●リバースクランチ

リバースクランチは上体を起こすのではなく、足を上げ下げして腹筋を鍛えるトレーニング法です。ただし「クランチ」であるので、後述のレッグレイズのように大きく足を上げ下げするのではなく、腹筋の下側を使って、お尻を床から浮かせる→戻すという事を繰り返すトレーニングになります。

スタート時の体勢はクランチと同じです。更にお尻~太ももの骨~膝が床と垂直になるように足を床から浮かせ、足の重さがちょうど股関節に乗っているような状態にしておきましょう。その状態になったら、その足の重さをお尻で持ち上げていきます。ただし腰骨の上辺りまでが床へついたままになる(お腹の中心またはその少し上辺りが支点となる)ので、実際には床から僅かにお尻が浮く程度であり、背中を大きく丸める必要はありません。そうしてお尻を浮かせたら今度はゆっくりと戻していきますが、お尻は完全には床へつけず、ギリギリのところで止めるようにします。こうする事で筋肉をできるだけ脱力させず、次のお尻を浮かせる動作へ移行させましょう。

この「ゆっくりお尻を床から浮かせる→ゆっくりと戻す」を1回とし、1セット15回~多くて30回程度になるよう負荷や力の入れ方を調節、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行いましょう。尚、このトレーニングは可動域が小さい上、負荷を増やすのが難しいので筋肥大には適していません。筋肥大を目指す場合はシットアップやレッグレイズのように可動域を広く使って筋肉へ刺激を与える必要があるでしょう。当然何十回何百回と繰り返す必要はなく、そのようなトレーニングでは効率の良い筋肥大は望めず、回数を重ねるほどに無駄が大きくなるので注意しましょう。

もし負荷を増やしたいのであれば、両膝の間にダンベル・バーベル用のプレート・水か砂を入れたペットボトルなどの重りを挟んで行う、あるいはシットアップベンチなどを利用して下半身を少し下へ傾けた状態(頭の高さよりも腰が下になる)で行いましょう。




●レッグレイズ

レッグレイズも足を上げ下げして腹筋を鍛えるトレーニング法です。リバースクランチではお尻を床から浮かせるだけでしたが、レッグレイズでは足を大きく上げ下げします。特に足を伸ばした際には足の重さが全て腹筋へかかるので、腹筋の下部及び腹筋全体へ大きな負荷を与える事ができます。一方、自体重だけでも大きな負荷となるのでフォームが崩れやすく、行うためにはある程度の技術及び筋力が必要になります。

スタート時の体勢はクランチとほぼ同じです。同じような体勢になったら、上半身をできるだけ動かさないように注意しながら、ゆっくりと両足を床から浮かせていきます。ただし単に足を浮かせるだけでは、股関節や太ももの筋肉を使って足を持ち上げようとしてしまうので、足を浮かせる動作と連動させるようにして「お尻を床から浮かせる」ようにします。これは前述のリバースクランチを参考にしましょう。上半身が動いてしまう場合はシットアップベンチを利用し、両手で掴まって上半身を固定すると良いでしょう。

そのまま足を持ち上げ、お尻を床から浮かせていくと、肩甲骨だけが床へついている状態になると思います。しかしそこまで進んでしまうと支点が腹筋の上に移動してしまい、どうしても腹筋が緩んでしまうので、その寸前で止めるようにします。つまり肩甲骨の少し下辺りまでが床についている状態までで留める訳です。床との接地面積が減るほどバランスが取りづらくなりますが、意識的に腹筋へ力を入れて「腹筋の筋力」を使って安定させましょう。尚、膝の方向はやや斜め上方向(天井方向)へ向くようにします。膝が横(壁の方向)や下(床や自分の顔の方向)へ向いてしまうと、やはり負荷が減ってしまうので注意します。

そこまでできたら、後は足を遠くへ下ろしていくだけです。ただし背中を伸ばしてから足を下ろしたり、お尻が先に床へついてから足を下ろすのではなく、足を下ろしていく動作と連動させるようにして床へお尻を下ろしていき、それと共に少しずつ背中を伸ばしていくようにします。またそうして足を下ろしていく際には膝を伸ばしていくのですが、完全に伸ばし切るのではなく、軽く曲げた状態までで留めるようにします。更にお尻も完全には床へつけず、ギリギリの所で留めるようにします。これらは背中を反らないため、腰痛予防のため、筋肉を脱力させないためです。そして足を下ろしたら再び足を持ち上げる動作へ移行させましょう。

この「ゆっくり足を上げる→ゆっくりと戻す」を1回とし、1セット10~15回程度になるよう負荷や力の入れ方を調節、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行いましょう。尚、このトレーニングは負荷が大きく、そのまま行っても「筋肥大に適した負荷」になっている事が多いです。当然何十回何百回と繰り返す必要はありません(人によっては内臓へダメージが及ぶ事もあるので注意。決して捻らないように)。それだけ反復できるという事はどこかで楽をしている可能性が高いので、今一度力の入れ方やフォームをチェックしましょう。もし負荷を増やしたいのであれば、両膝の間にダンベル・バーベル用のプレート・水か砂を入れたペットボトルなどの重りを挟んで行う、あるいはシットアップベンチなどを利用して下半身を少し下へ傾けた状態(頭の高さよりも腰が下になる)で行うようにしましょう。




★腹斜筋を鍛えるトレーニング法

●サイドクランチ

クランチやシットアップでは正面を向いたまま体を起こしますが、サイドクランチでは体全体をやや斜めにした状態で、斜め上方向へ体を起こいます。これにより腹斜筋へ刺激を与える事ができます。尚、体をやや横向きで行う関係で、シットアップのように大きく体を起き上がらせる事はできません。無理に体を起こしたり、動作の途中で一気に体を捻ったりすると背骨やその周囲にある筋肉に大きなストレスがかかり、腰痛の原因になる事もあるので注意しましょう。

基本的なスタート時の体勢はクランチと同じですが、サイドクランチでは左右の脇腹のどちらかが上になるよう、少しだけ体を斜めにして行います。つまり背骨を中心とした半身だけが床についているような形になります。この時、例えば右の脇腹が上の場合には左半身が床についており、右手で頭を支え、左手で右の脇腹を触ります。逆に左の脇腹が上の場合には右半身が床についており、左手で頭を支え、右手で左の脇腹を触ります。

その状態になったら、できるだけ反動を使わないように体を起こしていきます。右脇腹が上になっている場合、右肩を右太ももへ近づけるようにして、逆に左脇腹が上になっている場合、左肩を左太ももへ近づけるようにして体を起こします。できるだけ脇腹の筋肉だけを使うように意識して背中を少し屈め、肩を太ももへ近づけるイメージで体を起こしましょう。尚、シットアップで体を斜めに起こす方法では、右肩を左太ももへ、左肩を右太ももへ近づけますが、このサイドクランチではそのように右肩を右太ももへ、左肩を左太ももへ近づけます。方法が異なるので注意しましょう。

そうしてこれ以上は反動をつけないと持ち上がらない角度まで起き上がったら、5秒程度キープさせます。特にクランチやサイドクランチは可動させる範囲が狭いため、そのように静止させる事で持続的に筋肉へ刺激を与えます。ここでも前述の準備トレーニングが役に立ちます。筋肉に力を入れたまま、力まず意識的に呼吸を行うようにしましょう。そしてキープができたら、背中を伸ばしながら元の体勢へ戻っていきます。この際も勢い良く戻すのではなく、できるだけ負荷に耐えながらゆっくりと戻すようにします。また背中は完全に床へつけてしまうのではなく、床につくギリギリで切り返し、できるだけ脱力させないように起き上がる動作へ移行させます。

この「起き上がる→ゆっくりと戻す」を1回とし、1セット15回程度、多くて30回程度になるよう負荷や力の入れ方を調節、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行いましょう。尚、このトレーニングは可動域が小さい上、負荷を増やすのが難しいので筋肥大には適していません。筋肥大を目指す場合はシットアップやレッグレイズのように可動域を広く使って筋肉へ刺激を与える必要があるでしょう。当然何十回何百回と繰り返す必要はなく、そのようなトレーニングでは効率の良い筋肥大は望めず、回数を重ねるほどに無駄が大きくなるので注意しましょう。もし負荷を増やしたいのであれば、ダンベル・バーベル用のプレート・水か砂を入れたペットボトルなどの重りを上になっている肩の辺りに抱える、あるいはシットアップベンチなどを利用して上半身を少し下へ傾けた状態(腰の高さよりも頭が下になる)で行うようにしましょう。




●サイドレッグレイズ

サイドレッグレイズは横這い、あるいは体をやや斜めにしたに状態で、天井方向へ足を上げ下げするトレーニング法です。尚、本来なら大きく足を上げ下げした方が良いのですが、横這いになっている関係上、背骨にとってかなり無理な動作になります。特にレッグレイズは普通に行っても大きな負荷がかかるので、無理に反動を使って足を上げたり、動作の途中で腰を捻ったりすると怪我の原因になる事があります。行うのであれば注意しましょう。

スタート時の体勢はレッグレイズとほぼ同じですが、サイドレッグレイズではそのように横這い、あるいは体をやや斜めにした状態から始めます。例えば右の脇腹が上になる場合は左半身が床についており、左手で頭を下から支え、右手で右の脇腹を触ります。逆に左の脇腹が上の場合には右半身が床についており、右手で頭を下から支え、左手で左の脇腹を触ります。もしくはシットアップを利用し、両手あるいは片手で掴まって上半身を固定すると良いでしょう。

その状態になったら上半身をできるだけ動かさないように注意し、ゆっくりと両足を床から浮かせていきます。ただし単に足を浮かせるだけでは、股関節や太ももの筋肉を使って足を持ち上げようとしてしまうので、足を浮かせる動作と連動させるようにして、少しだけ「お尻を床から浮かせる」ようにします。

筋力のない人ではついつい反動をつけて足を上げようとしてしまいますが、体を横這い、あるいは斜めにしている関係上、無理してお尻を浮かせる必要はありません。ただし浮かせるように意識するだけでも腹斜筋への刺激が増します。また通常のレッグレイズと比べて床との接地面積が小さいため、足を上げるほどバランスを取るのが難しくなりますが、意識的に腹筋へ力を入れ、腹筋の力で自分の体を制御しましょう。そうして腹筋の筋力を余分に消費する事で効率の良いトレーニングができます。尚、膝の方向は横這いなら横、体が斜めなら斜め上になります。動作間で膝の方向が変わってしまうという事は途中で捻っているという事です。背骨への負担を考え、膝は常に体と同じ方向へ向いているようにしましょう。

そうして足を上げたら、後は足を遠くへ下ろしていくだけです。ただし背中を伸ばしてから足を下ろしたり、お尻が先に床へついてから足を下ろすのではなく、足を下ろしていく動作と連動させるようにして床へお尻を下ろすようにします。またそうして足を下ろしていく際には膝を少しずつ伸ばしていくのですが、完全に伸ばし切るのではなく、軽く曲げた状態までで留めるようにします。更にお尻も完全には床へつけず、ギリギリの所で留めるようにします。これらは背中を反らないため、腰痛予防のため、筋肉を脱力させないためです。そして足を下ろしたら再び足を持ち上げる動作へ移行させましょう。

この「足を上げる→ゆっくりと戻す」を1回とし、1セット10~15回程度になるよう負荷や力の入れ方を調節、休憩を上手く挟んでそれを2~3セット行いましょう。尚、このトレーニングは負荷が大きく、そのまま行っても「筋肥大に適した負荷」になっている事が多いです。当然何十回何百回と繰り返す必要はありません(人によっては内臓へダメージが及ぶ事もあるので注意。決して捻らないように)。それだけ反復できるという事はどこかで楽をしている可能性が高いので、今一度力の入れ方やフォームをチェックしましょう。もし負荷を増やしたいのであれば、両膝の間にダンベル・バーベル用のプレート・水か砂を入れたペットボトルなどの重りを挟んで行う、あるいはシットアップベンチなどを利用して下半身を少し下へ傾けた状態(頭の高さよりも腰が下になる)で行うようにしましょう。




●サイドベンド

サイドベンドは立った状態、座った状態、あるいは横這いに寝た状態で、正面を向いたまま左右に体を倒していくトレーニング法です。尚、いずれの体勢でも正面を向いて行う関係上、できるだけ腹直筋を使わずに動作を行う事ができます。そのためピンポイントで腹斜筋を鍛えるという目的ではサイドベンドは効果的なトレーニングだと思われます。




●腸腰筋を鍛えるトレーニング

最初の方の説明にもあるように、腸腰筋は腹直筋、背筋、大腿四頭筋、ハムストリングスなどの筋肉と一緒に働きます。特に背中を丸める際、背骨を前へ倒し、腰骨を前へ突き出す時に働くため、実はシットアップやレッグレイズなどでも一緒に鍛える事ができます。一方、上記のトレーニングはあくまで腹筋を鍛えるトレーニングであり、「腸腰筋をピンポイントで鍛える」ようなトレーニングではありません。特に腸腰筋が機能するのは「太ももを前から引き上げる時」なので、腸腰筋をできるだけピンポイントで鍛えたい場合にはそのような動作を行う必要があります。ここではその例を簡単に紹介します。

まずは床などに座って膝を90度に曲げ、両足の裏を床にピッタリつけます。そして上半身を少しだけ後ろへ倒した状態から行いたいので両手を後ろへつき、上半身が後方へ倒れ過ぎないように支えます。もしくはシットアップベンチを利用し、下半身を少し下へ傾けた状態(頭の高さよりも腰の方が下になる)になると良いでしょう。

その状態になったら背中を丸めないように注意しながら、股関節を軸にして膝を持ち上げ、太ももを胸へ引きつけます。それと同時に、上半身の方も股関節を軸にして前へ倒し、胸を太ももに近づけるようにして力を加えます。このように背骨と太ももを連動させるようにして近づける事で、腹筋をできるだけ使わずに、腸腰筋へ刺激を与える事ができるようになります。そうして背中を丸めずに胸と膝を近づけたら、同じように股関節を軸にして太ももと胸をお互いに遠ざけます。

この「膝と胸を近づける→遠ざける」という動作を1回として、1セットが20~30回程度になるように行いましょう。筋肥大を目指す場合には膝に重りを固定し、特に膝を持ち上げる動作をできるだけ素早く行うと良いでしょう。ポイントとしてはやはり「股関節を軸にして太ももを持ち上げる事」と「股関節を軸にして上半身を前へ倒す事」を「同時に行う」という事です。もし両足同時に行うのが難しい人は片足ずつ行うと良いでしょう。片足ずつならば立った状態で行う事もできます。

ちなみに腸腰筋は他のトレーニングでも自然と働いている筋肉で、例えばフロントランジ、踏み台昇降、スクワット、デッドリフトなどでも、股関節を軸にして上半身を前へ倒す事で鍛える事ができますし、日常的な動作でも素早く歩く、素早く走る、素早く跳ぶ、素早く階段を登るなどを意識的に行う事で十分鍛える事が可能です。「腸腰筋は日常的に使われている筋肉」という認識を持ち、普段から使っておくようにしましょう。