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2018年3月28日水曜日

どうして酸に触れると火傷するの?

酸は皮膚から水(水素と酸素)を奪います。これにより木が燃える際に炭になるのと同じで、皮膚内の水素と酸素が奪われ、それにより炭素の割合が増え、皮膚が炭のように焦げた状態になります。これは熱による火傷ではありませんが、見た目は通常の火傷のように見えます。一方、強力な酸ではその酸が薄まる際に強い熱が発生します。この熱によっては通常と同じ火傷をする事があります。

尚、アルカリでは周囲にある水分と皮膚の蛋白質が反応する事で、蛋白質そのものが分解されます。よって強力なアルカリでは跡形もなく皮膚を溶かしてしまうでしょう。また強力なアルカリも酸と同じように、それが薄まる時に強い熱が発生します。これによりやはり通常の火傷をする事があります。

酸もアルカリもそれが薄まるか、水がなくなるまで反応が進みます。よって放置すればするほど被害が拡大しますが、酸やアルカリが薄まっていない状態で中途半端な量の水をかけても、前述のように熱が発生して余計に症状が悪化する事があります。また酸に対するアルカリ、アルカリに対する酸というように中和しようとしても、同じくそれぞれが薄まるまでに余計な熱が発生してしまいますし、強力な酸に強力なアルカリ、あるいは強力なアルカリに強力な酸を使用すれば、それぞれの酸とアルカリによってやはり余計に症状が悪化してしまうでしょう。基本的には「薄める」事を考えるのではなく、酸やアルカリを洗い流す目的で大量の冷水を使用するというのが、我々ができる唯一の対処法になります。