2017年4月26日水曜日

「豆知識集8」肌の健康に関するQ&A

この記事では『「肌の健康」に関するQandA』について私なりにまとめています。特にコラーゲンの利用法、洗顔法、保湿方等について扱っています。
相変わらず長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/4/26)


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Q.肌荒れ・ニキビが酷い。凹凸のない綺麗な白い肌になりたい!!

A.肌の白さで言うと、北欧の肌の白い人たち(いわゆる白人:私はあまりこのような呼び方が好きではないため、「いわゆる」としています)の事をイメージすると思います。しかしあれは紫外線があまり当たらない場所で生活をしている事で、「肌の色を濃くする必要がない(メラニン色素を作る能力が低い)」からこその色であり、日本であれほどの白い肌をしている人が肌を露出して暮らしていたら、真っ先に皮膚癌になってしまうでしょう。つまり肌が白いという事はそれだけ紫外線に対して弱くなるのです。

日本人のようなアジア人は世界から見ると肌の色が黄色っぽい(いわゆる黄色人種)とよく言われますが、それはそれなりに紫外線を浴びる環境にいるからです。つまり日本のような「それなりの紫外線を浴びる環境」で生きるために我々はこの色をしているのであって、それを無理やり白くしようとすれば紫外線に対して弱くなるのは当たり前の事です。紫外線が当たると細胞にあるDNAを損傷させてエラーを越したり、活性酸素が発生して他の正常な物質・細胞にも悪影響を及ぼす事はよく知られています。しかし「活性酸素を減らす」という事には一生懸命になるのに、何故「肌を白くして活性酸素の発生源である紫外線に対して敢えて弱い状態にしたがる」のか、私には理解できません。

紫外線に対して強い肌を作るには、紫外線を防御するためのメラニン色素が肌でバランス良く作られる事が重要です。シミやソバカスとして目立ってしまうのは肌の一部分に偏ってメラニン色素が異常に増えてしまう事が原因であり、それは普段から行うメラニン色素の正常な合成を妨げるような美白に執着しているからです。紫外線というのは地球で暮らしていれば必ず浴びなければならないものであり、それを「完全に遮断する」事はできません。よって紫外線対策は基本的に「程良く浴びる事(メラニン色素の合成を衰えさせない)」「浴び過ぎない事(メラニン色素の異常増殖を防ぐ)」を重視しましょう。「肌が白い=美しい」という偏った考え方は見た目による差別を助長するのはもちろん、結果として本人の健康を害するだけです。

それから活性酸素ですね。活性酸素は紫外線を浴びる限り必ず作られるものであり、日本で暮らしていれば避けられません。よってこれも「活性酸素の増殖を完全に抑える」事ではなく、「活性酸素が異常に増殖しないよう、抗酸化に関わる機能を正常な状態に維持する事」あるいは「仮に活性酸素が増えても良いように、細胞を自力で修復する機能を高める事」を考える事が重要です。活性酸素は反応性が高く、有害な物質などと結合する事ができるため、本来は体に無くてはならない防御機能です。問題なのはそれが異常に増殖する事なので、シャットアウトしようとするのはむしろ逆効果です。「異常な増殖を抑える」「正常に機能させる」事を第一に考えましょう。

それから急な話になりますが、肌が白くて綺麗な人というのは大抵お金持ちです。何故なら美容皮膚科での保険適用外の治療は非常に高額になりますし、例え市販の安価な薬であっても、それを毎日小さい頃から欠かさず継続していれば相当なお金がかかっているはずだからです。高額な商品を使っていれば尚更です。もちろん中には手入れをせずとも綺麗な人というのもいますが、例えば美容液のCMに出ている人はその美容液を使ったから綺麗なのではなく、元々綺麗なのです。当たり前ですが、その美容液を使ったからといってその人のような肌になれる訳ではありません。

特に市販されている安価な美容品は皮膚の奥深く(特に皮膚の奥の細胞が傷ついているニキビ跡や火傷の痕等)までは成分が届きません。何故そう言い切れるのかというと、どれだけ「有効」と謳っていても、そもそも皮膚は「粘膜」ではないからです。粘膜ではない皮膚に有効成分を吸収させるためには分子をかなり細かくする必要がありますが、分子を細かくする事もそれを容器の中で維持し続ける事も相当高い技術が必要になります。つまり効果の高い商品は美容皮膚科のようなお金がある病院でしか製造できず値段も高くなるのです。我々が手軽に利用できる商品は効果が低い(その分副作用もない)からこそ値段が安いのであり、市販で効果を得たいのであればそれなりに名前が知られている会社の高額な商品を選ぶ、もしくは素直に美容皮膚科に行って専門的な治療を受けるしかありません。それ以外で我々のような一般庶民ができる事はただ一つ、何度も言うように規則正しい生活習慣を小さい頃から積み重ねる事です。外側からのケアよりも内側からのケアを重視しましょう。

尚、乳児期において発生する皮膚疾患をしっかりと治療しておくと、それ以降で食物アレルギーが出にくくなると言われています。これは何故かというと、皮膚疾患を繰り返す事によって皮膚のバリア機能が低下し、その間に皮膚の外側から体の中へ入った物質に対して抗体を作ってしまうからです。その抗体が増えるほど食物アレルギーの種類や症状は増える事になり、それは成長後の栄養バランスにも大きな影響を与える事になります。例えば大豆製品は植物性の食品の中でも非常に蛋白質が豊富ですが、大豆アレルギーが酷い人ではそれを食べる事ができる人と比べると、蛋白質の摂取量が減ってしまう可能性があります。それは大人でも同じで、皮膚疾患が起こると肌のバリア機能は低下し、様々なアレルギー症状が出やすくなります。栄養不足や偏りを防ぐためにも皮膚疾患はできるだけ素早く治療する事が重要です。




Q.コラーゲンを食べて肌が綺麗になるのは何で?

A.肌には「ターンオーバー」と呼ばれるサイクルがあり、数週間~数ヶ月という長い時間をかけてゆっくりと再生されていきます。よってコラーゲンを食べただけですぐに肌が綺麗になるという事は絶対にあり得ません。気のせいでしょう。何より、口から摂ったコラーゲンは一旦アミノ酸まで分解され、そのアミノ酸を材料にして様々な蛋白質を再合成します。もちろんコラーゲンも蛋白質の一種なのでそのような過程で再合成される(合成の際にはビタミンCが使われる)事になるのですが、蛋白質は何もコラーゲンだけではありません。髪の毛だって筋肉だって蛋白質な訳です。つまり口からコラーゲンを摂ってもそれがそのまま肌だけに使われる訳ではなく、多くは分散して使われてしまうでしょう。

ただし、コラーゲンを作るためには「コラーゲンに多く含まれるアミノ酸」が必要であり、コラーゲンを摂る事は必ずしも「無意味」とは言えません。特にコラーゲンに多く使われているアミノ酸の中ではグレシン、プロリン、アルギニン等があります。例えばフカヒレ、豚足、鶏軟骨、手羽先、スッポン、牛スジ等コラーゲンを多く含む食品には、それらのアミノ酸も多く含まれており、それらを食べればコラーゲンを作る材料の補給にはなるでしょう。特にオススメなのがパイナップルのジュースにコラーゲンパウダーを溶かして少し時間を置いた後に飲む事です。パイナップルには蛋白質を分解する酵素が含まれており、それによってコラーゲンの分子がバラバラになるため、そういったアミノ酸の吸収率を高める事ができます。

それと合わせてコラーゲンの合成に使われるビタミンC(豆知識:ビタミンCは食事毎でこまめに分けて摂る方が吸収が良い。尚、柿の葉茶に含まれるプロビタミンCやサプリメントにある脂溶性ビタミンCはより効果的)やビタミンB群(豆知識:糖・蛋白質・脂肪の代謝を補助する。尚、その一部は腸内で作る事ができるため、腸内環境改善が必要)を別で補給すると良いでしょう。ちなみに蛋白質を分解するという事で、高濃度のパイナップルジュースは歯茎などの弱い部分に長時間留まるのはあまり望ましくありません。飲むなら他の食品を食べる際に一緒に飲むようにしましょう。念のためです。




Q.肌に良い食べ物・栄養素を教えて!!

A.基本的には『「豆知識集4」食べ物・栄養素に関するQandA』や『「健康に良い」とされる栄養素の一覧(適当まとめ)』に書かれているような食べ物や栄養素と同じです。また食事の摂り方についても過去記事の「食事術」等をご覧下さい。

またせっかく栄養を摂ってもそれが顔の皮膚や筋肉に届かなければ意味がありません。日常的に顔の筋肉を動かして血流が滞らないようにしましょう。詳しくは『「筋トレ法8」顔・舌・喉の筋肉を鍛えるトレーニング法』をご覧下さい。




Q.肌に良い洗顔の仕方について教えて!!

A.

★洗顔を行う頻度について

皮膚は皮脂を分泌する事によって皮膚表面の潤いを保っています。つまり皮脂には本来バリア機能があり、肌の健康を守る上で必要不可欠なものです。洗顔は確かに皮脂を洗い落とすために必要な事ですが、洗い過ぎると皮脂が根こそぎ洗い落とされ、そのバリア機能は失われてしまいます。そうなれば逆に乾燥しやすくなり、その乾燥から肌を守るために皮脂を過剰に分泌させてしまいます。その皮脂によって毛穴が詰まれば当然ニキビなど肌荒れの悪化にも繋がるしょう。

肌を綺麗にしようと洗顔の頻度を上げてしまう人もいるかと思いますが、基本的には1日2回(起床後と就寝前)で十分です。1日に何度も顔を洗ったりすると前述の理由で肌のバリア機能は低下しますし、乾燥により皮脂の分泌を促します。洗い過ぎには十分注意しましょう。

尚、1日2回洗顔を行う場合にありがちなのが、朝起きた後の洗顔と夜寝る前の洗顔の間隔が長いという事です。例えば夜11時に寝て朝7時に起きるような生活習慣の場合、夜寝る前の洗顔から朝起きての洗顔までは約8時間しかありませんが、逆に朝7時から夜11時までの間に洗顔を行わない場合には16時間も空いてしまいます。特に脂性肌の方は朝と夜の洗顔を「刺激を与えずに優しく行う事ができる」のであれば、その16時間がちょうど均等になるよう、洗顔の回数を1回増やす事をオススメします。一方、敏感肌や乾燥肌の方は保湿を行う時間を確保する意味でも、夜行う洗顔は「寝る前」ではなくもう少し前の時間にずらして行っておきましょう。それによっては夕食の時間やお風呂に入る時間、寝る時間を早める必要もありますが、保湿をする時間も睡眠時間も確保する事ができ一石二鳥です。

★洗顔をボディソープやシャンプーで済まさない

体の皮膚とは違って顔の皮膚は常に空気に晒されており非常にデリケートなものです。よってボディソープやシャンプーなどで「ついで」に顔を洗ってしまうと刺激が強すぎ、肌荒れが悪化してしまう事があります。洗顔の際には必ず顔専用の洗顔料を使いましょう。

また毛穴の隅々(強く洗うという意味ではない)までしっかり洗えるよう、「細かい泡」を作る事ができる洗顔料が必要です。その意味でもボディソープやシャンプーよりも、きめ細かい泡を作る事ができる洗顔料を選ぶと良いでしょう。商品の中には最初から泡で出てくるタイプの洗顔料があります。肌荒れを治すには優しく洗う事ができるための「泡立て」が非常に重要なので、苦手な人はそちらを利用するのも良いですね。

尚、「石鹸」を使う場合、洗顔用の石鹸なら構いませんが、石鹸の破片があるままで洗顔を行ってしまうと肌を傷つけてしまう事があります。石鹸を使って肌に優しい洗顔をするには、使った石鹸の破片をしっかり溶かし他状態で泡立てましょう。泡立てをする練習を行うのも良いですね。また石鹸を常に清潔にしておく事も大切です。

★洗顔方法について

●まずは顔を温める
洗顔を行う前にはまず蒸しタオルなどを使って顔全体を温めて下さい。そうする事で顔全体の血流を促し、毛穴を開かせる事ができます。それか入浴後(洗顔後すぐに保湿ができるよう洗髪も全て済んだ後にする)に行うと良いでしょう。ただしくれぐれも長湯し過ぎないようにして下さい。長湯をすると体内の水分が失われ、乾燥しやすくなり、それも皮脂が増える原因になります。特に女性は半身浴で長湯をしがちです。半身浴は汗をかくため、水分及びミネラルを補給しながら行う事を強くオススメします。

●泡立てがとにかく大切
そして実際に洗顔をしていくのですが、洗顔料を手に出したらとにかく泡立てます。肌を労るためにはとにかく「細かい泡立て」が必要なので、あらかじめ泡立ての練習をしておいて下さい。洗顔料に少しずつ水を加え、空気を含ませ揉むようにして泡立てましょう。泡立てがどうしても苦手という人は泡立てるための柔らかいタオルやスポンジを使うのも良いかもしれません。ただしそのタオルやスポンジは常に清潔な状態にしておく事が重要です。泡立て専用機として使い、使い終わったら良く洗濯して乾燥させましょう。やや面倒ですがその積み重ねもケアに繋がります。

●指で直接触れずに洗顔
十分に泡立てたらその「泡だけ」で洗顔します。肌へ余計な刺激を与えないために特に重要になるのが「直接手を触れて洗顔をしない」事です。つまり「泡だけが顔の皮膚に触れた状態で洗顔する」という事です。強く洗わないと洗った気がしない人では、手で直接洗顔するとゴシゴシ洗ってしまい、どうしても肌を痛めてしまいます。しかしそこは肌のためと思って我慢し、できるだけ優しく洗って下さい。具体的には「顔|泡|指」という形になるようにし、指で直接顔を触らないように洗顔しましょう。泡立てが重要なのは、泡を柔らかくしないとそのような洗い方ができないからです。

また洗顔の際には鼻の周囲、眉間、米上など隅々まで洗う事が重要ですが、ここで言う「隅々」とは決して「強く洗う」という意味ではありません。前述した通り「指で直接触れない」という事を守り、泡だけで洗うようにしましょう。それからもう一つ重要なポイントがあり、それは洗顔をしている時間も長くなり過ぎないようにする事です。時間が長いとそれも肌を刺激する原因になります。長くても「2分程度(洗顔を行うための順序を可能な限り効率化させる)」ですね。

●泡を洗い流す時も注意
洗い終えたら泡を洗い流します。顔に洗顔料が残らないようにしっかりと洗い流しましょう。しかしここで泡をゴシゴシと洗い落としてしまうと、それも肌荒れを悪化させる原因になります。必ず洗い落とす際にも優しく洗い落としましょう。もちろん泡を洗い流し終えたらタオルで水分を拭き取りますが、その際も決してゴシゴシと擦ったりせず、優しくポンポンと拭き取るようにしましょう。意外と気づきにくいのですが、「顔を拭く(例えば汗を拭く際なども同じ事)」というのも敏感肌の人にとっては刺激になるのです。

●洗顔後はできるだけ早く保湿すべし
しかしどれだけ優しく洗顔しても、古い皮膚や皮脂などを洗い流せばどうしても乾燥しやすくなります。洗顔後はできるだけ早く保湿をしましょう。またスムーズな保湿を行うための準備を洗顔前からあらかじめしておくのも良いかもしれません。敏感肌の人では保湿を怠ると皮脂の分泌を促しやはり肌荒れが悪化してしまいます。尚、入浴後に関しては温度や湿度もしっかりコントロールし、すぐに水分及びミネラルを補給しましょう。




Q.化粧水・美容液・乳液・クリーム。何が違うの?順番は?

A.

★乾燥は美容の大敵である

肌が乾燥した状態が長時間続くと、その乾燥から肌を守るために皮脂を大量に分泌させます。それによって毛穴が詰まりやすくなり、ニキビなどの肌荒れはますます治りにくくなります。特に湿度の低い日が多い冬の季節や洗顔をした後は肌が乾燥しやすくなっており、そのまま放置すれば皮脂の分泌を促してしまいます。よってできるだけ早くに乾燥を防ぐための保湿が必要になります。


その他、乾燥しやすい状況としては気温が高い日、半身浴、サウナなどで「汗をかいた後」や、気温や湿度に関係なく激しい運動を行ってやはり「汗をかいた後」が挙げられます。気温や運動などによって体温が上がった時に汗をかくのは、体内にある水分やミネラルを体の表面で蒸発させ、熱を逃がす事で体温を下げてようとしているからであり、それを放置すれば当然乾燥を招きます。水分及びミネラルの補給はこまめに行いましょう。

★洗顔後の保湿方法について

基本的な保湿の方法としては「洗顔→化粧水→保湿液(美容液)→乳液→クリーム→抗炎症薬等(赤みがあるなど炎症が起こっている場合)という順番で行います。まずはそれぞれ何が違うのかについて説明しますね。

まず「化粧水」は主に皮膚の「表面」に潤いを持たせ、後に使う保湿液や乳液などを浸透しやすくする役割があります。要は保湿を行うための「下地」になる訳です。しかし化粧水は油分が少ないため、数分持たずにすぐ乾いてしまいます。よって化粧水が乾いたらすぐに次の保湿が必要であり、そこで使うのが「保湿液(美容液)」です。こちらは化粧水よりも油分があるため肌にある程度の時間密着します。商品にもよりますがパックなどで数分間当てる事ができれば、潤いをより浸透させる事ができるでしょう。ちなみにパックなどをしたまま寝てしまうと、逆にそのパックが肌の水分を吸収してしまい乾燥を招きます。必ず外して寝ましょう。

ただ、たしかにこの「保湿液(美容液)」は潤いの効果自体は高いのですが、やはり空気に長時間触れていれば乾燥してしまいます。これは体温を下げるために皮膚表面にある汗を蒸発させるのと同じ事であり、それによって皮膚の温度自体は下がりますが、そのままでは保湿の持続効果は失われてしまってもったいないです。そこで更に油分の多い「乳液」や「クリーム」を使って保湿液の効果を閉じ込める必要があります。乳液やクリームは粘り気が高く肌によく密着するため、長時間潤いの効果を持続させる事ができます。少しベタつきが取れたと感じたら最後に抗炎症薬を使います。これで洗顔後のケアはほぼ完了です。

尚、最後に行う乳液とクリームに関しては油分がかなり多いため、乾燥を防ぎたいからと分厚く塗ってしまうと毛穴を詰まらせる原因になる事があります。「美容品を使うだけで満足しない」ようにし、室温や湿度もしっかり管理しましょう。また前述したようにできるだけ「内側からのケア」の方を重視し、水分や栄養を補給しましょう。その他、意外と見落としがちなのが、化粧水、保湿液(美容液)、乳液、クリーム等を顔に塗る際、ゴシゴシと強く擦ってしまう事です。洗顔と同じように優しく丁寧に馴染ませるようにしましょう。

★乾燥や皮脂の分泌を防ぐための「内側からのケア」

肌の乾燥を防ぐにはそのような「皮膚表面からのケア」ももちろん大切ですが、「体の内側からのケア」の方を重視すべきです。人間は運動の有無、気温や湿度の高低などに関わらず常に体から水分が失われており、朝食・昼食・夕食でなくてもこまめな水分及び栄養補給が必要です。汗を大量にかくような環境では尚更必要量は増えるので、数十分間隔で適切な水分補給(水分、必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、マグネシウム、カリウム、ヨウ素、鉄、銅等)を行いましょう。もちろん室内ではエアコンをつけっ放しにするのを止めたり、保湿器を使って「湿度を一定に保つ」事も乾燥を防ぐには良い方法ですね。

また不規則な生活、特に1日において最も大きな割合を占める睡眠習慣の乱れは、肌の乾燥に大きな影響を与えます。何故ならホルモンバランスが崩れる事で糖・脂肪・タンパク質の代謝が崩れ、皮膚の水分も正常に保てなくなるからです。もちろん逆に睡眠を摂り過ぎる事でも肌の乾燥を招きます。何故なら睡眠中には水分やミネラルを補給する事ができないからです。更に言えば、睡眠習慣が崩れるとストレスコントロールも難しくなるため、ますます肌荒れは治りにくくなります。何故ならストレスコントロールに関わるホルモン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン等)をコントロールするホルモン(セロトニンやメラトニン等)が深い睡眠に必要だからです。

その他ではせっかく水分や栄養を摂ったり、それが効率良く使われるような睡眠を行っても、それが実際に肌に届かなければ意味がありません。全身運動や顔の運動を行って顔の皮膚や筋肉への血流を促す事も重要です。表情の変化が少ない人は意識的に顔の筋肉を動かすようにしましょう。尚、顔の筋肉を動かすトレーニングやストレッチにについては別の記事で解説しています。




Q.ピーリングとは?

A.

★ニキビを潰すと跡が残る?ニキビ跡は自然には治らない

ニキビが膨らむと人によっては気になるもので、ニキビができる度に潰す人もいると思います。確かにニキビを潰せば周囲の健康な皮膚への炎症の広がりを抑える事ができるでしょう。しかし大きく膨らんでいる時に無理やり潰してしまうと、毛穴の中にあった油や膿が破裂する際、その周囲にある健康な細胞を傷つけてしまう事があります。それが皮膚の表面で起これば問題ないのですが、皮膚の奥にある細胞まで傷つける事もあり、それがいわゆる「ニキビ跡(特に凹凸の事をクレーターと呼ぶ)」として残ってしまうのです。ニキビを潰して治る人と逆に悪化する人では、そのように潰す時期(赤く腫れてしまった場合は潰すのではなく薬などを塗って炎症を抑える)や潰し方(ニキビは握るように潰すのではなく、中にある液体だけを外へ出す)に大きな差があるのだと思われます。それをターンオーバーが崩れている状態で行えば尚更ひどい結果しか生みません

そうして凹凸がハッキリするほどの傷跡になってしまったニキビ跡は、一般的な洗顔料や保湿液などでは治す事はできません。何故なら皮膚の奥にある細胞が傷ついており、それによる炎症が皮膚の奥の細胞で起こっているからです。皮膚は粘膜ではないため「栄養を吸収する」ような役割を持っていません。よってその辺で売っているような安価な洗顔料や美容液などでは、皮膚の奥にある細胞にまで届かないのです。またこれも同様に、毛穴の開きも長期間続いている場合には自力では治す事はできません。基本的には美容皮膚科にて専門の治療が必要になります。

もしニキビが酷くて治らない場合には自分で潰す前に皮膚科へ行く事をオススメします。皮膚科では「ニキビ専用の塗り薬(ディフェリンやベピオ等)」を処方してもらう事ができます。それを用いればほとんどのニキビは保険適用内で治療できます。しかし酷くなった後、特にニキビ跡はその薬を使っても消す事はできません。気になるからと言ってニキビができる度に潰していると、後々取り返しの付かない事になりかねません。ニキビはできるだけ潰さずに自然に治しましょう。

★皮膚の再生サイクルを改善する

そのようにニキビができたり治ったりするサイクルは人によって異なりますが、だいたい数日程度でできたり消えたりを繰り返しています。しかし周囲の細胞に炎症が広がってしまった場合、炎症によってそのサイクルは遅れてしまいます。ニキビのような肌荒れが治らないのは、細胞の再生サイクルが狂った状態で何をしても効果がないからです。また広がってしまった炎症を抑えるためには数週間程度かかるため、悪化すれば少なくとも1ヶ月以上は治らなくなります。よってそれよりも更にダメージが大きい「ニキビ跡」に関しては、それ以上の長い期間(数ヶ月、人によっては数年)が必要という事を強く認識しておくべきです。予防する事に越した事はありません。

このように悪化してしまったニキビなどの肌荒れの治療には非常に長い時間を要するため、「効果を実感するのが難しい」事が多いです。そのため何かを実践してもほとんどの人が皮膚の再生サイクルが改善される前にやめてしまいます。それも肌荒れが長期化する大きな原因になっています。肌荒れを治すためにはやはり規則正しい生活習慣を積み重ねる事しかありません。これについては過去記事で解説していますので簡単に説明しますが、例えば「毎日同じ時間に起きて同じ時間に寝る」「十分な睡眠時間を摂る」「適度に日光を浴びる(浴びすぎは逆効果)」「洗顔は強く洗わない」「バランス良く栄養を摂る」「特に水分・ビタミン・ミネラル補給は定期的に」「便通の改善」「長湯をしない」「湿度管理」「ストレスコントロール」等が挙げられます。これらを行ってまず肌荒れを治すための「土台」を作りましょう。美容品に気を使うのはそれからです。

★肌の凹凸を薄くする「ピーリング」とは?

皮膚の再生サイクルを改善するために個人で行う事ができる方法として「ピーリング」があります。このピーリングは簡単に言えば、皮膚の表面にある古い皮膚や皮脂を溶かして剥がれやすくし、細胞の新陳代謝を促すというものです。

ただし表面にある古い細胞を取り除く事では通常の洗顔以上に乾燥しやすくなり、一時的に肌のバリア機能が低下するため、念入りな保湿が必須になります。せっかくピーリングを行ってもしっかりと保湿ができていないと、乾燥による皮脂の過剰分泌が行われ、逆にニキビなどの肌荒れが悪化してしまいます。ピーリングを行う場合にはいつも以上のケアが必要という事を強く認識しましょう。もちろん前述のように周囲に炎症が広がった状態でこれを行うのは逆効果です。最低でも炎症(赤み)を抑えてから行いましょう。

ちなみにその方法によっては毛穴の開きやニキビ跡を薄くする事ができると言われていますが、それは美容皮膚科などの治療で行われる「強力なピーリング」での話です。一般的な店頭及び通販で打っているようなピーリング剤では皮膚の表面には効果があっても、ニキビ跡のある「皮膚の奥」までの強い効果はありません。ネット上ではよく「ピーリング=ニキビ跡に効果がある」という事を当たり前のように目にしますが、凹凸の激しいニキビ跡は美容皮膚科などでの専門的な治療(ニキビ跡は保険適用外のため高額になる)が必要になります。

★ピーリング効果を持つ成分の簡易まとめ

●グリコール酸:サトウキビ及び化学合成によって作られており、市販の中では強力なピーリング効果があります。よって使い方や商品によっては肌トラブルと紙一重になりますが、比較的皮膚の奥にまで浸透させる事ができると言われています。ただし美容皮膚科での専門的なピーリングと比べると効果は高くありません。

●サリチル酸:グリコール酸と同じく強力なピーリング効果がありますが、グリコール酸とは違って主に皮膚の表面に作用します。もちろんこれも使い方や商品によっては肌トラブルと紙一重になります。

●クエン酸・レモンエキス:柑橘系の果物から抽出されており、弱いピーリング効果があります。その効果はあまり強くなく皮膚の奥までは届きませんが、市販の商品の多くに使われています。尚、市販のレモンでは濃縮されていないので効果はかなり低いです。

●プロアテーゼ:パパイヤやパイナップルから抽出された酵素でタンパク質を溶かす働きがあり、ピーリング効果を発揮します。ただしやはり皮膚の奥までは届きません。尚、市販のパパイヤやパイナップルでは濃縮されていないので効果はかなり低いです。

●乳酸・リンゴ酸:リンゴや化学合成などによって作られ、弱いピーリング効果があります。どちらも皮膚の表面に作用し、リンゴ酸に関しては市販の商品の多くに使われています。尚、乳酸に関しては高濃度になると皮膚表面におけるピーリング効果が強くなります。

●レチノール誘導体:ビタミンAの誘導体(後述のトレチノインとは異なる)の一つで、皮膚表面にあるタンパク質の合成を促しますが、やはり皮膚の奥までは届きません。

★ピーリング剤の使い方

洗顔後、顔の水気を切るようにポンポンと拭き取ります。続いて手にピーリング剤を適量とり、それを顔に擦ったりせず優しく塗り込んでいきます。額、頬、コメカミ、眉間を中心に円を描くように行いましょう。少しするとゴマのようなものがポロポロと出てきます。これが古い角質・皮脂です。数分塗り込んだらそれを水で洗い落とします。前述の通りピーリング後は通常の洗顔後以上に乾燥しやすくなっています。保湿はピーリング後できる限り早く行うようにしましょう。乾燥を防ぐためにはスピードが命です。二度目になりますが塗る際も洗い落とす際も拭く際も擦るのは厳禁です。

尚、ピーリングは頻繁に行う必要はありません。数日に一度程度で十分であり、炎症が酷い人では決して行わないで下さい。炎症をした状態で刺激の強いピーリングを行うと炎症が広がり悪化する可能性があります。またピーリング後は肌のバリア機能が低下しているため、紫外線及び細菌対策を行う事も合わせて重要になります。もちろんですが規則正しい生活は必須です。

★毛穴の掃除(いわゆる毛穴スッキリパック等)

毛穴をつまらせる「角栓(毛穴を塞いでいる皮脂)」や、毛穴の黒ずみが気になる場合に毛穴を掃除する人も多いと思います。それを改善するための「毛穴スッキリパック」などを使う人もいますが、それを使うと逆に毛穴が広がって悪化してしまうので絶対に止めて下さい。それを使っても一時的に綺麗になるだけで、長い期間広がった毛穴はそう簡単には閉じません。その開いた毛穴にまた汚れが入るという事の繰り返しになるだけです。

開き続けた毛穴が閉じるためには、これもニキビの炎症を治すのと同様に数ヶ月かかるものと考えた方が良いです。毛穴を掃除たからと言ってすぐに肌が綺麗になる事はあり得ません。まず生活習慣の改善を行い、また前述した洗顔や保湿を続けましょう。そうすれば自分が気づかぬ内に肌が綺麗になっているはずです。

★ニキビ跡に効果があるとされる「トレチノイン」とは?

これもビタミンA誘導体の一つですが、グリコール酸よりも更に強力なピーリング効果があり、皮膚の奥深くにまで効果を発揮します。その強力な効果から日本国内では販売されていない(美容皮膚科で処方されるアダパレンはトレチノインと類似成分。特に妊婦さんは絶対禁止)ため、利用するには基本的に輸入で海外から取り寄せる必要があります。

トレチノインは他と比べて非常に強力なため、紫外線・炎症・乾燥対策は徹底して行わなければなりません。特に合わせて使用すべきなのが「ハイドロキノンやルミキシル(どちらもニキビ治療に限らず美容に効果あり)」です。この2つには強力な抗炎症・美白効果があり、皮膚の奥にある炎症や色素沈着を抑える(合わせて日光もできるだけ避ける)事ができます。順番としては化粧水→(トレチノイン:夜のみ)→ハイドロキノン→保湿液(美容液)→乳液→クリーム→抗炎症剤・・・となります。また期間としては「1~2ヶ月続けて行ったら1ヶ月休む(トレチノインの使う頻度は人それぞれ異なる)」を繰り返します。成功すれば個人でも皮膚の奥にあるニキビ跡治療が可能になると言われていますが、基本的には美容皮膚科による専門治療の方がまだ安全です。