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2018年4月15日日曜日

どうしてドライアイスに触るとヤケドするの?

ドライアイスに触れた際に起こるヤケドは、高い温度に触れた際に起こる「火傷」ではなく、低い温度に触れた際に起こる「凍傷」の一種です。凍傷とは体の中にある水分が凍る事によって起こる諸症状の事です。特に血液が凍るとそこから先の細胞への血流が断絶され、それが続けば細胞はやがて壊死し機能を失います。また水分が凍った際には結晶化し、その結晶の棘が健康な細胞を傷つけてしまいます。ドライアイスに触れた際の指先でも、ごく局所的ではありますがそれが起こっているのです。

尚、手で触れたドライアイスを「冷たい」と感じる事ができるのは、体の表面及び体内の温度が下がる事を知覚しているからです。例えば液体窒素のような極端に温度差がある場合では、冷たいや寒いなどと感じる前に細胞が凍った際の痛みを先に感じると思われます。しかし前述のように血液が凍って血流が断絶されれば、いずれその痛みを知覚する神経細胞も壊死し、最終的には痛みすらも感じなくなっていくはずです。ちなみにいわゆる「霜焼け」は1日の気温差及び皮膚表面温度の低下から来る血行不良により生じる炎症の事、またその霜焼けの状態で乾燥し皮膚が割れる事を「皸(あかぎれ)」と言います。

また温度は物質を伝います。つまりドライアイスはその温度を伝える空気、あるいはその温度に直接触れている指があるからこそ冷たいと感じる事ができるのです。空気がない環境ではドライアイスに直接触れなければ冷たいと感じる事はできません。同じく例えば宇宙は約マイナス270度ですが、宇宙には温度を伝える物質が殆どないので、例え裸でも寒いや冷たいなどとは感じる事はありません(塵などに直接触れてそれに体温が奪われる可能性はある)。