2017年4月30日日曜日

「豆知識集10」ホルモンバランスコントロールその2

この記事では『ホルモンバランスのコントロール』について私なりにまとめています。特にレプチン、インスリン、グルカゴン、甲状腺ホルモン等様々なホルモンについて扱っています。
相変わらず長文ですがご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2017/4/30)


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★モチリン、グレリン、レプチンについて

●モチリンについて

人間は脳や体など細胞を動かすためのエネルギーとなる栄養素が不足した時、大きな空腹感を伴います。実はこの時には小腸から「モチリン」というホルモンが分泌されています。モチリンが分泌されると胃が活動的になり、胃に残っている食べ物を小腸へと送ろうとします。それによって次に胃の中へ入ってくる食べ物をスムーズに消化・吸収するための準備を行っているのです。尚、その時には胃から特徴的な「グー」という音がなり、我々はそれを「お腹が空いたサイン」として感じ取る事ができます。

特にこのモチリンは血糖値が下がった時に分泌されると言われています。流れとしては、血糖値が下がる=糖が不足している→モチリンを分泌させて胃を活動的にする→お腹が鳴って空腹を感じる・・・という形です。一方、一度の食事で大量の糖を摂った場合、急激な血糖値の上昇が起こった後、急激に血糖値が下がる事があります。これは血糖値が急激に上がる事で反射的に血糖値を下げる働きのある「インスリン(後述)」を大量に分泌させ、その影響で急激に血糖氏が下がるからです。実はこの時、血糖値の下がり幅があまりにも大きいと「糖が不足した」と勘違いしてしまう事があり、実際には糖が不足していないにも関わらず、空腹感をもたらすモチリンを大量に分泌させるという事が起こります。つまり「一度に大量の糖を摂ると空腹感が早くに訪れる」事になり、次第に食事の回数や量が増えていく事になります。それは当然肥満や糖尿病などに繋がります。

●グレリンについて

モチリンが分泌されてしばらく時間が経過すると、今度は胃から脳下垂体へ向かって「グレリン」というホルモンが分泌されます。このグレリンには食欲を増進させる作用がある他、「脳下垂体に刺激を与え成長ホルモンを分泌させる」という役割があり、それによって全身の新陳代謝を活性化させる作用があると言われています。

人間は食べ物や飲み物がなければ生命活動を維持する事ができません。つまり「細胞を正常に機能させるために必要な栄養が不足した状態」が長く続くという事は一種の「飢餓状態」であり、それは生命に危険が及ぶ可能性のある状態とも言える訳です。ややオーバーな表現に思いますが、次の食べ物が入手できるまでは「最低限生命活動に必要な細胞(例えば筋肉の修復よりも脳や臓器等の修復を優先させる)」だけは維持する必要があり、成長ホルモンを分泌させてその新陳代謝を活性化させているのです。生存本能の一つですね。

よって栄養が不足している空腹時でも新陳代謝を活性化させるためにはグレリンが分泌される必要があります。しかし次の食事との間隔が短い事で「空腹を感じる時間が短い」場合、そのように「飢餓状態だ」と勘違いする事がないため、グレリンの分泌量が減ります。成長ホルモンは睡眠中に最も多く分泌されると言われていますが、それ以外で分泌されるタイミングというのはそれほど多くありません。「昼間の内に分泌される成長ホルモン」というのは大変貴重なのです。そのためその機会を逃すという事を積み重ねる事は、いずれ大きな損に繋がっていくかもしれません。

もちろんこれは「グレリンを分泌させるために食事の回数や量を減らす」という意味ではありません。例えば長時間体内の糖が枯渇すると、筋肉にあるタンパク質や乳酸などを分解(せっかく運動をしていてもそのエネルギーとなる糖が不足すると筋肉は萎んでいく)してエネルギーの代わりにしてしまいます。よってグレリンを分泌させるためには「三食決まった時間に十分な栄養を摂る」という事が重要になります。決まった時間に食事をする事ができれば、自然と次の食事までの間隔が空く(その間何かに集中する)ため、栄養を損なう事なくグレリンを分泌させる事ができるのです。ちなみに前述のようにグレリンには食欲を増進させる働きもあり、結果として食事量は増える事になります。

●レプチンについて

逆に満腹感を感じている時には「レプチン」というホルモンが分泌されています。このレプチンは体にある脂肪細胞から血管を通して脳へと運ばれ、これが脳にある満腹中枢に作用する事で大きな満腹感を得る事ができます。これは単純に言えば「糖」や「脂肪」の多い食事を摂れば大きな満腹感が得られるという事であり、一度「糖や脂肪の多い食事」にハマると抜け出すのが難しいのはこれがあるからです。

しかしレプチンにはエネルギー消費を活性化させるという役割もあって、分泌される事では逆に余計な脂肪の蓄積を防ぎ、肥満を予防する効果もあります。栄養が十分に補給できたらそれを消費しようとするのはごく当たり前の事であり、レプチンはその意味では理にかなっているのです。

しかし前述のように「糖や脂肪を摂ってレプチンを分泌させ、それによって満腹感を得る」という事をすれば、肥満はもちろん糖尿病など様々な病気に繋がる可能性がありますから、できればレプチンはその他の方法で分泌させて満腹感を得る必要があります。では、それは何なのか?という話ですが、簡単に言えば「咀嚼回数を増やす事(よく噛んで食べる事)」です。実は食事の際に食べ物をよく噛んで食べるだけでレプチンを分泌させる事ができ、それによって最低限の食事量でも十分な満腹感を得る事ができます。これが「よく噛んで食べる=太らない」とよく言われる理由です。




★インスリンについて

糖を含む食事を摂るとその量に応じて血糖値が上がりやすくなります。血糖値が上がった状態が続くと血液がドロドロの状態になり、血液が流れづらくなります。それによって血管の壁を傷つけたり、細い血管を詰まらせて細胞を壊死させたりするなどが起こるため、そのままでは健康を害してしまいます。しかし人間の体には血糖値が上がった時、それを下げようとする機能が備わっています。それがインスリンというホルモンです。血糖値が上がると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、それによって血糖値ができるだけ一定になるよう努めます。

尚、どのようにして血糖値を下げているのかというと、細胞へ糖やアミノ酸などを取り込む事によって血糖値を下げています。糖やアミノ酸は細胞を動かすためのエネルギー源であり、それが不足すると細胞は正常に機能しなくなります。つまり細胞が正常に機能するためにはインスリンを分泌させる事が重要であり、「細胞へ栄養を補給する」という意味でも非常に重要なホルモンと言えます。例えば筋肉は糖を蓄える事ができ、それをエネルギーとして使う事で筋肉を動かす事ができますが、インスリンが分泌されなければ糖はもちろんアミノ酸も筋肉へ取り込む事ができなくなります。筋トレをしている人がアミノ酸と一緒に糖を補給するのはこれがあるからです。

しかし一度に大量の糖を摂って血糖値が急激に上昇すると、反射的にインスリンも大量に分泌される事があります。それによって急激に血糖値が上がった後、短時間の内に今度は血糖値が急激に下がるという事が起こります。前述の通りインスリンは細胞へ糖を取り込ませる事によって血糖値を下げていますが、血糖値が下がって糖が枯渇すると人は強い空腹感に襲われます。また細胞へ取り込む事のできる糖の量にも限界があり、あまりにも大量の糖を摂ると取り込み切れなかった糖は血液中に溢れる事になります。つまり糖が十分に補充されているにも関わらず強い空腹感に襲われ、血糖値が高い状態のまま次の食事を求めてしまうのです。

当然それは食事の頻度や量が増える事を意味し、肥満の原因になります。またそれを繰り返すとインスリンを受け取るための機能や、インスリンを分泌する機能も次第に壊れていきます。実は血糖値を下げる働きのあるホルモンはインスリンしかありません。よってインスリンが正常に分泌されなくなると、血糖値の高い状態が常に続くようになり、前述のように細い血管を詰まらせてその先の細胞を壊死させたり、血管の壁を傷つけて動脈硬化・血栓ができやすくなったりなどの症状が現れます。それがいわゆる糖尿病に伴って起こる様々な症状です。更に進行すれば太い血管や重要な臓器などでもそれが起こる事になり、命にも関わるような心筋梗塞や脳梗塞などにも繋がってしまうでしょう。




★コルチゾールとグルカゴンについて

大きなストレスを感じるとアドレナリンと共に「コルチゾール」というホルモンも分泌されます。このコルチゾールは糖・脂肪・タンパクの代謝をコントロールし、炎症反応を抑える働きがあると言われています。それによってストレスによる心身の過剰な反応を抑えようとする訳です。尚、このコルチゾールはコレステロールからプレグネノロンを経て作られます。このプレグネノロンはプロゲステロン(黄体ホルモン)、テストステロン(男性ホルモン)、エストロゲン(女性ホルモン)を作るために必要な前駆体であり、ストレスを受けてコルチゾールの分泌が増えるとそれに釣られるようにしてこれらの分泌量も増えます。しかし増え過ぎると例えばストレス→男性ホルモン→皮脂→ニキビという事も起こります。

またコルチゾールには「グルカゴン」というホルモンの分泌を促す働きもあります。このグルカゴンはインスリンとは逆に「血糖値を上げる役割」があり、糖の吸収を抑制し、肝臓に蓄えられていたグリコーゲン(糖の一種)、体に蓄積していた余分な脂肪、筋肉にあるアミノ酸などを分解して「糖」として利用しようとします。これを「糖新生」と言います。簡単に言えば、糖新生は「血糖値が下がった状態が続いた時にエネルギーを無理やり補給するため」に起こるので、例えば糖を制限するようなダイエットを行うと起こりやすくなります。「糖を一定期間制限する事で脂肪が分解されていく」のはこれがあるからです。更に、グルカゴンには成長ホルモンの分泌を促進させる働きもあり、成長ホルモンはグルカゴンと共に糖新生を促進させ、血糖値を上げる作用があります。すなわちストレスは成長ホルモンの分泌を促進させるという事です。

一方、ストレス環境においては血糖値に関係なくグルカゴンや成長ホルモンが分泌されるため、そのような糖新生が起こりやすい状態になります。実は糖新生は糖が不足した状態の時に起こると脂肪が分解されやすくなるのですが、糖が不足していない状態の時に起こると筋肉などのアミノ酸の方が分解されやすくなるという特徴があります。つまりストレスがきっかけで糖新生が起こりやすい状態になると、糖を制限しても脂肪より先に筋肉などのアミノ酸が分解されてしまうのです。それが起こる流れを簡単に説明すると、「糖が不足する→できるだけ糖を温存しながら他で糖の代わりを作りたい→なら脂肪をエネルギーとして使えば良いのでは?→しかし脂肪はエネルギーとして優秀→脂肪はできれば温存しておきたい→一方、筋肉が大きいままだと糖や脂肪等のエネルギー消費が激しい→やはり糖・脂肪等は温存したい→筋肉を分解してエネルギーを得る事を優先する」という形です。

程良いストレスは人間を成長させてくれるものですが、大き過ぎるとこのような流れが起こり、体(筋肉も内臓も)はどんどん痩せ細っていきます。ストレスが身を滅ぼすのはこれがあるからで、それが成長期に起これば心への影響はもちろん身長の伸びにも悪影響を及ぼします。また例えば男性ホルモンは筋肉を大きくするために必要なものですが、この流れになると筋肉を大きくする必要がなくなるため、男性ホルモンの分泌量が減ってしまう事があります。ボディビルダーや格闘技等で減量が必要な場合以外では、極端に脂肪を落として糖新生が起こりやすくなる状態は筋肉にとって良くないのです。




★甲状腺ホルモンについて

甲状腺ホルモンは喉の付け根にある甲状腺から分泌されるホルモン(視床下部:甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン→脳下垂体:甲状腺刺激ホルモン→甲状腺:甲状腺ホルモン)です。特にタンパク質の合成に必要なホルモンであり、その役割は「古くなった細胞を取り除き、細胞を新しく作り変える」という「新陳代謝」の過程をスムーズにする事です。人間のあらゆる細胞には甲状腺ホルモンを受け取るための受容体があり、実質全ての細胞に作用する非常に重要なホルモンと言えると思います。

また甲状腺ホルモンにはそれを受け取った細胞のエネルギー消費を活性化させ、糖・脂肪・タンパク質など様々な栄養素をエネルギーに変換しやすくする役割もあります。ですので単純に言えば、甲状腺ホルモンが正常に分泌されていれば「基礎代謝量」が向上する事になります。子どもでは成長に関係しますが、大人では「基礎代謝量が向上する=栄養素(エネルギー)の消費量が増える=様々な栄養素の代謝がスムーズになる=余分な栄養素が蓄積しにくい=体型の維持が可能になる」という事です。

尚、甲状腺ホルモンは様々な種類のアミノ酸と「ヨウ素」というミネラルから作られています。よってアミノ酸やヨウ素が不足したり、それらの栄養素が効率良く使われない状態が続くと甲状腺ホルモンの分泌量が減る事があります。アミノ酸は乳製品、大豆製品、肉、魚、卵に多く含まれており、それらを定期的に食べる事が重要です。一方、ヨウ素に関しては海産物全般に多く含まれているミネラルです。特に昆布に多く含まれ、その他ではワカメやヒジキ、メカブ、アオサ、その他マダラやイワシ、サバなどの魚類全般にも含まれています。ヨウ素は必要量は多くなく島国の日本では比較的摂る機会に恵まれていますが、現代人では海産物を食べる習慣が減ってきていると言われており意識的に摂っても損はないでしょう。ただし海産物は全般的に塩分(ナトリウム)が多く、また食物連鎖の過程で蓄積したミネラル(過剰摂取により中毒症状を起こすものがある:水銀、マンガン、亜鉛、銅等)を多く含んでいるため、食べ過ぎには十分な注意が必要です。

そんな甲状腺ホルモンですが、その分泌を悪化させてしまう病気があります。それが後天的に甲状腺の機能が低下する「自己免疫性甲状腺炎」です。これについて簡単に説明すると、まず何らかの原因で甲状腺で作られる「チログロブリン(蛋白質)」が血中に放出されます。普段チログロブリンは甲状腺に蓄えられており、それが甲状腺刺激ホルモンによって分解される事で甲状腺ホルモンとして全身に渡ります。つまりその時点で甲状腺ホルモンの両自体が減っている事を意味します。また血中にチログロブリンが出現すると自己免疫によってそのチログロブリンに対する抗体を作り、その抗体がチログロブリンを攻撃つまり甲状腺も攻撃されてしまうことがあります。それによって甲状腺の機能が低下します。

特にこの「自己免疫性甲状腺炎」の中では、思春期以降の女性にかかりやすい「慢性甲状腺炎(橋本病)」や、思春期以前の女性でもかかる事のある「萎縮性自己免疫性甲状腺炎」などがあります。つまり男性よりも女性の方がかかりやすい病気だという事です。前述のように甲状腺ホルモンは新陳代謝を活性化させ、成長ホルモンと共に身長の伸びにも関係する重要なホルモンです。特に女性は元々男性よりも身長の伸びが悪いのですが、甲状腺の機能が低下し、甲状腺ホルモンの分泌量が減ればそれが顕著に現れる事になります。

例えば今まで順調に身長が伸びてきた人で急に成長速度が遅くなったり、全身や体の一部分で「だるさ・重さ」が続いたり、風を引きやすい状態が続いたり、記憶力・集中力の低下などが続いたり、怪我が治りにくくなったり等、異変を感じたらすぐに病院(内分泌科等)で専門的な治療を受けるべきです。




★その他の様々なホルモンについて

●パラトルモンとカルシトニン

甲状腺ホルモンは甲状腺から分泌されますが、パラトルモンとカルシトニンは甲状腺の近くにある副甲状腺という場所から分泌されるホルモンです。パラソルモン(副甲状腺ホルモンまたは上皮小体ホルモン:略称はPTH)はカルシウムの摂取量が減少して血中のカルシウム濃度が低下した時に分泌され、骨からカルシウムを放出させ、その濃度を高める働きがあります。またカルシウムが尿から排出される事を防ぎ、腎臓による再吸収を促します。一方、甲状腺等から分泌されるカルシトニンはパラソルモンに対して抑制的に働き、逆に骨からカルシウムが放出される事を抑制し、骨へカルシウムが沈着される事を促進します。特に胃に食べ物が入った時に分泌が促進され、またドーパミンによってもその分泌が促進されます。

つまり、女性は男性よりもカルシウムが不足しやすいとよく言われますが、単にサプリメントなどでカルシウムを摂るよりも、食事の量を減らさずに食べたり、自分が楽しいと思うような行動を続ける事の方が、骨を丈夫にする事ができるという事です。


●バソプレシンとアルドステロン

バソプレシンは抗利尿ホルモンとも呼ばれており、血中の水分量が減少した際に分泌されるホルモン(視床下部→脳下垂体)です。このホルモンは腎臓において水分の吸収を促進させると共に、平滑筋内へのカルシウムの吸収を促す事で血管を収縮させ、血圧を上昇させる働きがあります。それにより尿の量が減少し、できるだけ体内へ水分を保持しようとする訳です。しかし過剰に分泌されると再吸収された水分によって今度は逆に血液が薄くなり「低ナトリウム血症(倦怠感・疲労感・頭痛・痙攣・意識混濁等)」を起こす事があります。

一方、アルドステロンも血中の水分量が減少したり、ナトリウムの濃度が上昇した際に分泌されるホルモン(コレステロール→副腎皮質)です。このホルモンには腎臓で水分やナトリウムの再吸収を促進させ、ナトリウムの排出を抑制する働きがあります。それにより体内へ水分を保持しようとする訳です。しかしそれに伴ってカリウムの排出を促す作用があるため、アルドステロンが過剰に分泌されると「低カリウム血症(筋力低下・疲労感・発汗減少・神経伝達鈍重または過敏等)」を起こす事があります。また水分やナトリウムの再吸収促進に伴って「高血圧」「浮腫」を起こす事もあります。

尚、このアルドステロンやバソプレシンは水分やナトリウムの過剰摂取によって分泌されますが、その他では肝臓や大きくなった脂肪細胞から分泌される「アンジオテンシン」というホルモンによってもその分泌が促進されます。つまり肥満がきっかけとなって最終的に高血圧や浮腫が起こるという訳です。一方で意外と見落としがちなのは、例えば夏など気温が高い季節や激しい運動を行った際、大量の汗をかいた時に水分の摂取量が足りない場合でもこれが起こるという事です。カリウムはナトリウムを体の外へ排出する働きがあるため、カリウムの量が不足する事でも血中のナトリウム濃度は上昇し、上記のようなホルモンが過剰に分泌される事があります。大量に汗をかくような場合では水分・カリウムの補給を行いましょう。ちなみにこれらのホルモンに対しては心臓にある心房から分泌される「心房性ナトリウム利尿ペプチド」等が抑制的に働き、末梢血管を拡張させて血圧を下げ、尿量を増やして水等の排出を促します。


●エリスロポエチン

エリスロポエチンは酸欠になった時に腎臓から分泌されるホルモンで、特に赤血球の量を増やす働きがあります。それにより全身の細胞への酸素の供給量を増やす事ができます。尚、その作用からスポーツにおいてはパフォーマンス能力の向上に直結するため、いわゆる「ドーピング」に使われる事もあります。


●オキシトシン

オキシトシンは脳(視床下部→脳下垂体)から分泌されるホルモンです。本来は妊娠に関わる機能を活性化させるホルモンですが、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれており、自分が信頼を寄せる人間との会話やスキンシップ等によっても分泌量が増えます。それによって恐怖などのネガティブな感情を抑制する効果があると言われています。