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2018年4月13日金曜日

「豆知識集23」セロトニンとメラトニン

この記事では特にセロトニンとメラトニンという2つのホルモンについて扱っています。ご興味のある方は下記「続きを読む」よりどうぞ。尚、この記事に書かれている事は私個人の意見であり、他の方の考え方を否定するつもりはありません。色んな考え方があって良いと思うので押し付けもしません。同調したい方のみ同調して下されば幸いです。
(記事作成日時:2018/4/13)


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★セロトニンについて

●セロトニンとは?

セロトニンは簡単に言うと「心身を覚醒させる(目を覚まさせる)」「精神状態を安定化させる」などの役割があるとされており、昼間における活動力の源になります。またこれが分泌されると脳が眠りから覚め、それによって朝もスッキリと目覚める事ができます。

●セロトニンを増やすには太陽光を浴びる事が一番

特にセロトニンは太陽光による影響を受けており、朝になって太陽が登り、辺りが明るくなると分泌量が増えるという特徴があります。よってセロトニンの分泌量を増やす最も簡単な方法は、昼間の内に太陽の光を十分浴びておく事です。しかし一方で太陽が沈んで辺りが暗くなると、逆に分泌量が減っていくという特徴もあります。最終的に夜には「睡眠に適した状態」、すなわち心身の活動量が落ちた状態でなければなりません。よって夕方から夜にかけては逆にセロトニンの分泌量を減らしていく必要があり、そのために「少しずつ光量を落としていく」という事も重要になります。夜中まで明るい室内にいたり、夜更かしをして明るい画面を見続けたりすれば、意図せずセロトニンの分泌量が増え、睡眠が浅くなってしまうでしょう。

尚、そのようにセロトニンは太陽のリズムに従って自動的に分泌されるものであり、起きる時間になると起きるサインを、寝る時間になると寝るサインを知らせてくれます。朝になると自然と目が覚め、夜になると自然と眠くなるのは、セロトニンが正常に分泌されているからなのです。よってセロトニンの分泌量を増やすためには、単純にその分泌リズムに従った生活習慣が必要になります。特に重要となるのが「規則的な睡眠習慣」であり、簡単に言えば「毎日同じ時間に寝て、毎日同じ時間に起きる」事です。

ちなみに心身を覚醒させるという意味では「適度な運動」もセロトニンの分泌を促します。親は子どもに「家の中でゴロゴロしてないで外で運動しなさい」とよく言って聞かせますが、それにはこの事が関係しているのです。

●セロトニンは精神安定剤になる

セロトニンはストレス反応に関係する「ノルアドレナリン」や、達成感や幸福感などを司る「ドーパミン」の分泌をコントロールする役割もあると言われています。それによって心の状態を安定化させる事から、セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれています。

同じく幸福感を司るドーパミンと違うのは、ドーパミンが何か大きな目標を達成した時に一時的に大きな達成感・幸福感等をもたらすのに対し、セロトニンは「急激な下がり幅だけでなく上がり幅でさえも抑える事で安定的な幸福感をもたらす」という事です。下がり幅が大きく落ち込んだ状態が長く続くのはもちろん良くありませんが、急激な興奮やその心の高ぶりが長く続いたりするというのも心にとっては良くありません。セロトニンはそのように心の上下動を安定化させ、できるだけ平常心を保つために必要なものなのです。ちなみにセロトニンは満腹中枢を刺激し、食後の満腹感(幸福感)を高める効果もあります。

●セロトニンと腸内環境

前述のようにセロトニンは太陽の光によって分泌を促されます。そのため一般的にセロトニンは「脳にだけ存在する」と思われていますが、実は腸内にも多くが存在しており、その量は腸内環境に大きな影響を与えると言われています。具体的に言えば、セロトニンの量が増えると水分量が増えて便が柔らかくなります。逆にセロトニンの量が減ると水分量が減って便が固くなります。

つまり腸内のセロトニンを増やす事ができれば、結果として便通を改善する事もできるのです。便秘だからと言って発酵食品や食物繊維をたくさん食べる人は多いですが、それだけではセロトニンは増えません。前述のように昼間の内に太陽光を浴び、規則的な睡眠習慣を続ける事が重要です。

ただし脳内で分泌されたセロトニンが直接腸へ行く事はなく、また逆に腸内のセロトニンが脳へ行く事はありません(腸内のセロトニンは脳には影響しないが、脳内にある血液の凝固作用や血管収縮等には関与しているとされている)。これはセロトニンのままでは、血液と脳の組織液との間で物質交換を行っている「血液脳関門」を通過する事ができないからです。よって基本的には「別物」と考えた方が良いでしょう。いずれにしろ重要なのは「睡眠習慣(太陽光)による影響を受ける・与える事」「体内時計・自律神経系・精神安定に関与する重要なホルモンという事」「必須アミノ酸のトリプトファンから作られる事(下記)」事です。

●セロトニンの材料となるトリプトファン

セロトニンは「トリプトファン」という必須アミノ酸を材料に作られています。トリプトファンは肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのような「蛋白質を多く含む食品」に多く含まれており、それらを意識的に摂取すると良いでしょう。特に食事制限メインのダイエット、アレルギー、好き嫌いなどによって栄養不足が起こると、セロトニンの材料となるトリプトファンが不足してしまう事があります。前述のようにセロトニンは腸内環境やストレス耐性に大きな影響を与えているので、睡眠習慣の乱れだけでなく、食習慣の乱れも結果として便通の悪化や情緒不安定に繋がります。

尚、トリプトファンが吸収・利用される経路(前述の血液脳関門)においては、「他のアミノ酸がトリプトファンの吸収を阻害する事がある(特にBCAA:バリン・ロイシン・イソロイシン)」と知られています。つまり様々な種類のアミノ酸が豊富に含まれている「動物性蛋白質」や、いわゆる「プロテイン」をいくらたくさん摂取しても、それだけではセロトニンは増えないという事です。前述のように睡眠習慣をまず改善、そして昼間の運動習慣を改善、その上で偏った食習慣を改善しましょう。

ちなみにトリプトファンを効率良く吸収するには、植物性蛋白質(穀類、ナッツ類、大豆製品等)を摂取する、あるいは別途トリプトファンのサプリメントで補給するなどした方が良い(過剰摂取により便が柔らかくなるので注意は必要)かもしれません。もちろんこれは決して「動物性蛋白質を制限する」という意味ではありません。動物性の食品(肉、魚、卵、乳製品等)を食べた上で、その一部を植物性の食品で置き換えるという事です。




★メラトニンについて

●メラトニンとは?

メラトニンは「睡眠導入ホルモン」とも呼ばれている睡眠に深く関わるホルモンの一つです。前述のようにセロトニンは心身に活動力を与えるホルモンですが、逆にメラトニンが分泌されると「眠気」を感じるようになり、脳や体が睡眠へ入るための準備を行います。それによって深い睡眠(途中で目が覚めない、疲れが取れる、目覚めが良いなど)を得る事ができ、睡眠による疲労回復効果等を高める事ができるのです。

●メラトニンは性ホルモンの分泌を安定化させる

メラトニンには「性ホルモンをコントロールする(性腺刺激ホルモンの分泌を抑制する)」という役割があるとされており、それによって大人では男性ホルモンや女性ホルモンが過剰に分泌されるのを抑える事ができます。一方、子どもでは思春期を遅らせる事ができ、緩やかに思春期を迎え、緩やかに終える事ができます。つまり「早熟」を防ぐ事で「身長を伸ばす事のできる期間」を延長する事ができ、最終的な身長の結果も改善する事ができるのです。これこそが「不規則な生活習慣=睡眠習慣が崩れる=メラトニンの分泌が崩れる=思春期が乱れる・早まる=身長が伸びなくなる」事の原因です。

特に女性ホルモンには、骨にある骨端線(骨を作る細胞がたくさん存在する軟骨組織で、子どもの骨にしか見られない)を閉鎖させる役割があります。つまり「メラトニンの分泌量が減る=女性ホルモンが早期に、かつ不安定に分泌される=身長の伸びが悪くなる」という事であり、女性ではその影響が顕著に現れます。女性が身長を伸ばしたい、足を伸ばしたいと思ったら、小さい頃からメラトニンを分泌させるような規則的な生活習慣が必要になります。

●メラトニンはセロトニンから作られる

メラトニンもセロトニンと同じく太陽光による影響を受けており、やはり太陽のリズムに従って自動的に分泌されています。具体的に言えば、朝に太陽が登って辺りが明るくなると分泌量が抑えられ、夜に太陽が沈んで暗くなると分泌量が増える特徴があります。よってメラトニンの分泌量を増やして深い睡眠を得るためには、単純に「夜暗くなったら寝る(特に寝る前の行動)」という事を意識した睡眠習慣が必要になります。

一方で、「昼間」の時間帯では前述のように「セロトニン」がメラトニンと入れ替わるようにして分泌されています。実はメラトニンはセロトニンから作られているため、そもそもセロトニン自体が分泌されていなければ、メラトニンも正常には分泌されないのです。セロトニンとメラトニンは常に表裏一体であり、活動と休養はそのバランスが重要です。その意味でも「夜暗くなったら寝る」「朝明るくなったら起きる」「昼間は活動的に」「夜は控え目に」「それを平日も休日も関係なく毎日継続する」「トリプトファンを摂る(難しく考えず一部の食品に偏るような食習慣を避けるという事)」ようにしましょう。