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2020年3月28日土曜日

ウェイトトレーニングは怪我をしやすい?体が硬くなる?

ダンベルやバーベルなどを用いて行う、いわゆる「ウェイトトレーニング」を行うと「怪我をしやすくなる」と言われる事があります。しかしこれは大きな間違いです。

鍛えた筋肉が、効率良くその筋力を発揮するためには、大きな筋力を発揮しているその筋肉はもちろんの事、その裏側にある筋肉の柔軟性も重要になります。特にそうして主に働いている筋肉の事を主働筋、裏側にあって伸ばされている筋肉の事を拮抗筋と言いますが、拮抗筋は主動筋に対してストッパーのような役割を果たし、その動きを制御しています。そのためスムーズに伸ばされないと、逆に主動筋の収縮を邪魔してしまいます。そうして拮抗筋のストッパーが働きすぎると、自分の感覚では筋肉を勢い良く収縮させているのに、実際には上手く収縮できておらず、例えば咄嗟に素早い動きを要求された時、それが体のバランスを崩す原因になります。それは当然突発的な怪我に繋がる可能性があります。

一方、筋肉の柔軟性を高めるためには、伸ばし続けるようなストレッチを行ったり、そのような運動を普段から行う事で「伸ばし慣れておく」という事はもちろんの事、「筋肉への血流を促す」という事も大きく関係しています。特に筋肉の血流は、実は伸ばし続けるようなストレッチを行うだけでは改善されない事があります。例えばマッサージ、バイブレーション(振動)、運動前の準備運動、運動後のクールダウン、有酸素運動、温浴(風呂)などはよく知られていますが、単純に「同じ姿勢で長時間いない(日常的に筋肉を動かす)」など生活習慣全体の改善が必要になります。つまり筋肉の柔軟性が損なわれる原因はウェイトトレーニングだけではない訳です。

またそのように運動前の準備運動も重要です。普段から運動を意識的に行っている人でも、準備運動を行わずいきなり激しい運動をしようとすると、前述のように脳からの神経伝達が上手くできず、またそのように血流が良くない状態で運動を行う事になるため、筋肉が効率良く力を発揮できず、力みが出たり、各筋肉が上手く連動せず、バランスを崩して怪我をしてしまう事があります。更に運動後には次の日あるいはその次の日までに、できるだけ疲労を取り除く必要があります。そのケアを行った状態で運動をすれば、いずれは疲労の蓄積が上回り、それも怪我の原因になる事があります。このように怪我の原因は「ウェイトトレーニングだけにある訳ではない」のです。